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『ほぼ日』主催の「生活のたのしみ展」に行ってきました。(Maya Nago)

  • 2018.6.8
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第3回目の開催となる「生活のたのしみ展」に、早速行ってきました。5日間に渡って恵比寿ガーデンプレイスで開催されるこのイベントは、ご存知、糸井重里さん率いる『ほぼ日刊イトイ新聞』主催のマルシェです。『ほぼ日』20周年のお祝いも兼ねた今回は、過去2回から大幅に規模を拡大。「ここにしかない、とくべつな商店街」というスローガンの通り、普段はショップを持たないアーティストや作家の方々を含む「ほぼ日フレンズ」の皆さんが大集結し(出展者数は81にも上ります!)、このイベントのために頭を捻りながら作った渾身のプロダクトが、ガーデンプレイスの広場をハックするのです。

『ほぼ日』の巨大バルーンに迎え入れられ会場のエントランスをくぐると、「おいしい広場」と名付けられたフードストールの一群が。chiyobenやおつな寿司本舗、斉吉などが日替わりで提供する「たのしみ弁当」から、大人気サンドイッチハウスのメルヘンによるオリジナル新メニューまで、目移りが止まらないラインアップ。開場したてだというのに、すでに長蛇の列ができています。むくむくと膨れ上がる食欲をぐぐっと飲み込み、いざ「ウェルカム参道」へ。

由緒正しき「いぬっころ」に遭遇。

『天空の城ラピュタ』に出てきそうなレトロなランタン型ガチャガチャマシーンを横目に歩いていくと、黒い犬のオブジェだけがずらりと並んだ店を発見。こちらはなんと、京都の清水寺御用達の現役左官職人、小林常司さんによる「いぬっころ」のお店。この「いぬっころ」たち、実は、鳥獣人物戯画をはじめ重要文化財を多数抱える京都高山寺の、有名な木彫りの犬がモチーフ。原型は、「ほぼ日」ともゆかりの深い造形作家、安居智博さんが手がけたというスペシャルオブジェです。絶妙な表情(そして決して小さくはないサイズ感)の子犬たちが、じっと見つめてきます。近づくと、犬たちが並ぶテーブルには、小林さんのお友だちであるという人気漫画家のほりよりこさんが「おもむろに描いていった」犬のイラストが。なんだか、幸先のいいスタートです。

少し先に進むと、キャッチーなパッケージに入った梅干しのお店を発見。運営するのは、「梅干しの素晴らしさを伝えたい」と四年前に一念発起、脱サラして起業した梅干しボーイズたち。「梅干しにはなんと1000年もの歴史があるんです。知ってましたか!?」と情熱を隠しきれない彼らは、梅干しをめぐる様々なイベント企画しているユニークなチーム。食べ終わった後はかるたとして遊ぶことのできるパッケージに、全国津々浦々、300種類を食べ歩いて選りすぐったという珠玉の一粒が丁寧に詰められています。

その向かいは、こだわりのピーナッツバター専門店。厳選素材だけを用いた上質なピーナッツバターを手に入れようと、やはり人だかりができています。我が家にはまだストックがありますが、一期一会と思うと買わないわけにはいきません。「たのしみ展」スペシャルは、『ほぼ日』仕様の限定パッケージに詰められた粒入りと粒なしのセット。明日の朝ごはんが楽しみです。

人気スタイリストが直々に接客。

参道を抜け、次なるステージ「おたのしみ広場」に入ると、さっそく大勢の人々が列をなしています。人々のお目当は、日本が誇るプロダクトメーカー「バルミューダ」によるトースト専門店(目印はキャンピングカーのエアストリーム)。いちごジャムやはちみつ、十勝産あんこなどのトッピングを2種類選ぶことができるWトーストがスペシャリテです。バルミューダの名作トースターでこんがり焼かれたトーストを想像するだけで、食欲が刺激されます。

おたのしみ広場は、ファッションや食器、カゴや雑貨など、多種多様なお店が肩を寄せ合うマーケット。どこか海外旅行にきたような気分が味わえます。まずは一巡してみようと思うものの、いちいち気になり、なかなか歩が進みません。

そんななか、ふと目に飛び込んできたのは、人気インテリアスタイリストの伊藤まさこさんご本人。陶芸家の内田鋼一さんと、このイベントのためだけに作ったという萬古焼の白い食器とキャセロールのショップを出展されています。暮らしの名品を知り尽くした伊藤さんと内田さんがこだわり抜いた、と聞けば、ファンは黙っていません。「さすがに会期中、毎日は来れないのだけれど……」と言いながら、お客さまに作品の背景などについて熱心に説明されている姿が印象的でした。

そう、これこそまさに「生活のたのしみ展」の醍醐味。メディアを介してしか会うことのなかったクリエーターや作家の方々と、実際に言葉を交わすことができるのです。出展者である作り手たちにとっても、エンドユーザーの方々から直接フィードバックがもらえる貴重な機会。事実、たのしみ展でのお客さまとのやりとりがきっかけとなり、生まれたプロダクトもあるそうです。

ここは出会いと共創の場。

また、伊藤さんと内田さんのように、これまでコラボレーションしたことのなかったクリエーター同士が、たのしみ展が媒介となって繋がり、共になにかを作り上げる、しかもそれを購入することができるというのも、このイベントのスペシャルな点。元ピクサーでアカデミー賞ノミネートの経験を持つ堤大介さんと、京都在住の画家junaidaさんがチームアップして展開する店「ENOMONO(絵のもの)」、ほぼ日と日本人デザイナーによるシンプルなTシャツ専門店「O2 Better Than One」、JINSとほぼ日がコラボした可愛い老眼鏡の店(大人と子どものサングラスもあります)など、ここでしか実現できなかっただろうコラボレーションがたくさんあるのです。

そのほかにも、スタイリスト轟木節子さんが作った服のお店や、美術資料とも言える世界の希少なアンティークボタンを集めた専門店、ボーダーシャツをオーダーメイドできるショップ、真鍮製の動物キーホルダーのお店など、おすすめをあげると枚挙にいとまがありません。

会期は、この週末を挟んで11日(月)まで。入場料は¥300(一度チケットを購入すれば、開催期間中、何度でも出たり入ったりできます)。週末の予定がまだ決まっていない方、ぜひ足を運んでみて下さい。あるいは忙しくてご都合がつかない方、たのしみ展に出展されているプロダクトの一部は、オンラインでも購入できるようなので、ぜひウェブサイトを覗いてみてください。

生活のたのしみ展
恵比寿ガーデンプレイス 東京都渋谷区恵比寿4-20
問い合わせ/seikatsu@1101.com
営業時間/11:00~20:00
開催中〜6月11日(月)
https://seikatsunotanoshimi.1101.com/2018_spring/

参照元:VOGUE JAPAN

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