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既婚者の「妻と別れるから」は嘘。でも「妻より君を愛してる」はホント

  • 2018.6.4

不倫をしている、あるいはしようとしている子からの相談で一番多いのが、「私のことが一番好きと言ってくれていて、奥さんとも別れる予定だって言ってるんですが、信じていいんでしょうか?」的なものです。これに対して私はいつも、「一番好きってのは本当と思いますけど、奥さんと別れるつもりだっていうのは、100%うそだと思いますよ」とお話ししています。この嬉しいような悲しいような、痛しかゆしの現実を、不倫をする前に知っておくのは損ではないはず、と思います。

■■別れられるわけがない

いきなり不倫をしている人の夢をブレークするようですが、私はこれまで、不倫をして、実際に奥さんと別れたことがあるという男性に会ったことがありませんし、反対に、奥さんと無事に別れてもらえたという女性にも会ったことがありません。
不倫経験者の男性に何度か聞いてみたことがありますが、「本人の前では言えないけど、別れられるわけがないよね」とみなさん口を揃えて言います。私はこれを驚きもしませんし、むしろ、当然だと思います。
離婚する、つまり結婚をやめるのってとても大変なことです。
結婚を認めてお祝いしてくれた両親や親せき、結婚式に駆けつけてくれて、中にはスピーチまでやってもらった友人をはじめとする周囲の人。結婚をやめるというのは、しかも不倫が理由でそうなるということは、こういった人たちを割とガチめに裏切るということなので、子供がいたりすればもちろんですが、いない場合であっても、「通常の神経」の持ち主だったら、なかなか踏み切ることができない領域。
それこそ、みんなから「人でなし」と結構本気で言われて、もう自分をだれも助けてはくれない異国の地にその不倫相手とふたりきりで飛び込むくらいの勇気が必要なことですが、仕事もある(職場で白い目で見られるのはキツイ)、親や親戚も大切(親戚みんなの恥さらしになりたくない)という普通の人、それなりの年齢で“ちゃんと結婚ができてしまうような社会性”のある人の神経のなせる業じゃないように思えます。

■■たしかに、妻より愛してる

ただし、「妻よりも愛してる」というのは本音なんだと思います。
そもそも妻がいて、それでも好きになったという時点で、「妻よりも愛してる」という言葉にはそれなりの信ぴょう性がありそうです。大切な人を傷つけてまで落ちる恋なら、本気なのかもしれませんね(実際、上の不倫経験者の殿方も、やはり気持ちは奥さんに対するものよりも本物だったそうです)。しかも、上で書いたように、奥さんと別れるのは通常の神経ではできるわけがないことなので、「叶うことのない禁断の恋」をしているという心境が、自分の不倫相手に対する愛情をより一層掻き立てるのです。
どうしても、「手に入れることができそうなのにあと一歩のところでうまくいかない」という焦らし状態に人は弱くて、そのギリギリのラインまでくると、もうそれを完成させずにはおけなくなる。そういう心理状態が、「妻より愛してる」と本気で思わせているんでしょう。

■おわりに

もちろん、不倫は何が何でも1億%成功しないとはいいません。この世の中には実際に成功に至った人はいるんでしょうし、とくに、例外的に「なあ、俺たち別れないか?」と男性から直接奥さんに言うのではなく(というかそれは言えない)、むしろ奥さんの方が自分から気が付いたパターンでは、結果的に「妻と別れる」というのが(むしろ奥さんから振られる形で)実現することもあるのでしょう。
ただし、不倫というのがもともと「別れられない」→だからこそ→「妻より愛してる」という構造になっていて、男性のこちらに対する愛情は、そもそも奥さんという「邪魔者」がいるからこそ存在しているに過ぎないものだとすれば、果たして、じゃあ実際に「妻と別れた」後も、「世界で一番愛してる」がずっと続くのかどうかはかなり疑問で、仮に離婚→再婚となっても、また私たちの次の若い女の子に対して、「妻(あなた)とは別れる。妻より愛してる」と言われるんだろうなぁなんて思ってしまって、結局本気になるだけアホらしい恋だななんて、個人的な経験と、これまで見聞きしてきた周りの様子を見ていてなんとなく思うんです。(遣水あかり/ライター)
(ハウコレ編集部)

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