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【男から見た結婚のリアル】第21回 2度の結婚と1度の離婚でわかった「結婚相手を選ぶ時の絶対条件」

  • 2018.5.21
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ついさっきまで、今年の夏に出版される予定の小説を直していました。主人公が離婚を決意して、元妻の荷物が引っ越し業者の手でトラックに積まれ、今まさに元妻が主人公の目の前から消えていく――その瞬間を書いたパートを、何度も読んでは直していました。

なので今、僕の頭の中は離婚の切なさでいっぱいです。

さて今回は、結婚してわかった、というか離婚→結婚でわかった結婚相手を選ぶ時の絶対条件についてお話しましょう。これから結婚する人は特に、どんな条件があれば幸せな結婚生活を送ることができるのか、知りたいでしょ? そうでもないですか?

僕はこれまで、全財産が52円しかない時期もあれば、クレジットカードの刻印がすり減ってしまってカードがツルッツルになっちゃうんじゃないかと思えるくらいお金を使った時期もあれば、いろんな時期を過ごしてきました。

このような経験からまず言えるのは、お金はないよりあったほうがいいということですね。貧乏は愛を壊す、と。

でも世の中にはお金がある不幸というのもあるわけですよ。

たとえば年収1000万超というのが結婚相手に求める条件である場合、額面で1000万ということは手取りでざくっと年収700万円くらい、月平均をここでは60万円としましょうか。

月60万で生活を組み立てたら、例えば旦那の小遣いが月10万ということもあり得ますよね。

男に10万の小遣いを与えたら、言うまでもなく旦那の浮気の心配が出てきます。女子は不倫相手と会うのに財布くらい持って行ったほうがいいんじゃないですか、持っていくのは化粧ポーチとPASMOだけっすか?それマジですか?という人もいるらしいけど、男は金がないと遊べない、というか金があると遊ぶようになる。

だから奥さんから見たら、お金がある不幸というものもある。

で、思うんですが、お金があってもなくても大切なことは、自分が思っていることを相手に正直に言えるかどうか、なんですよね。

「ねえ、今日はこんなことがあったよ」と、包み隠さず互いに言えるかどうか。「ごめん、今月はお給料が少ないから、悪いけど君の給料で家賃を払ってもらえないかな」と旦那が奥さんに正直に言えるかどうか。

「彼氏には元カレのことを言ってはいけない」と書いてある恋愛コラムをよく目にするけれど、元カレのことを彼氏や旦那に言うべきか言わざるべきか、というのは、その時々のふたりの関係をもとに決めればよく、他人がとやかく言うほどのことではない。言わなければ言わないで、特に問題は起こらないです。

でも究極にお金がない時に「ごめん、お金ない」と相手に言えるかどうか、というのはすごく大事。これが言えなければ、結婚生活はチャラっと破たんします。

反対に究極にお金がある時、お金を握りしめてパートナーに言えないことをする……これが続くと夫婦の関係はまるっと終わります。

夫婦生活って、淋しさとか孤独によって、波にさらわれる砂のお城みたいに簡単に壊れます。淋しさや孤独はどこから生まれるのかといえば「これは相手に言えない」というあなたの気持ちです。「これは妻には(旦那には)言わないほうがいいのではないか」とか「これは隠しておこう」とか、そういう判断が淋しさや孤独を生む。

だから、「なんでも言い合える相手である」というのが、結婚相手を選ぶ時の絶対条件。

相手のことが好きだから言えないとか、相手のことを思ってあえて隠す、ということもあると思うけど、でもそのレベルを超えて「お金ない」「ならお前が稼いでこい」「アホか、お前が稼げ」とかと喧嘩しながら、夫婦で半額の弁当を食べてもそれがちっとも苦に思えない相手が一番よい。

不思議なもので、今なくてもやがて手元に残るようになるもの、それがお金だから。(ひとみしょう/文筆家)

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