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セルゲイ・ポルーニンが切り開く、新たなバレエの道。

  • 2018.5.14

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セルゲイ・ポルーニン 才能あふれるバッドボーイは、 バレエ界の革命児へ。

舞台の上でも降りても魅惑的なダンサーはめったにいない。セルゲイ・ポルーニンは、爆発的で圧倒的な才能で観客を熱狂させた。男性ダンサーとして史上最年少の19歳で英国ロイヤル・バレエのプリンシパルに昇進し、スターダムに上り詰めた。

だが全身のタトゥー、ドラッグ使用、リハーサルの欠席、奔放な言動の末に22歳の時に電撃退団。両親の離婚による心の傷を引きずったままの彼は、キャリアの頂点でダンスへの意欲を失ってしまった。

「道に迷ってしまったけど、それは自分自身で決断ができないシステムで育ってしまったから」(US版『W』2017年10月号より)。28歳となったポルーニンは、今はすべての決断を自分で下している。演技を学び、マーク ジェイコブスのモデルを務め、さまざまなバレエ団にゲスト出演した。ドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』の撮影中に出演したホージアのMV「Take Me to Church」はYouTubeで2200万回を超える再生回数を記録し、再び彼に名声をもたらした。

また、ケネス・ブラナー監督の『オリエント急行殺人事件』では、ジョニー・デップをはじめとするトップスターと共演して俳優デビューを飾った。3月公開のスパイ映画『レッド・スパロー』ではジェニファー・ローレンスと共演。

「彼はスクリーンの中で強く目を惹きつける」と、『ダンサー~』を観てポルーニン出演を決めたブラナー。「リスクを冒すことを楽しんでいるし、肚が据わっていて、危険な空気をはらみながら紳士的な性質もある」

“才能があるのだから生かさなければ。演技もバレエも両方やればいい。”

「数カ月前には、いい俳優になるためにダンスをやめようと思っていた。でも自問自答した。才能があるのだから生かさなければ。演技もバレエも両方やればいい」。バレエ業界に不満を抱いてきた彼は、組織を離れて個人で活動するダンサーを支援するプロジェクトを立ち上げた。

だが、自身の活動は順風満帆ではない。昨年3月の「プロジェクト・ポルーニン」ロンドン公演は、批評家には酷評された。この失敗に学び、12月に再びロンドンで公演を行った。ミュンヘン・バレエの芸術監督イーゴリ・ゼレンスキーは彼の才能の無駄遣いを心配している。「ヌレエフやバリシニコフのレベルまで到達できるアーティストだ。踊ることにもっと集中するのならば」

入国審査用紙の職業欄に、以前は「俳優」と書いていた。 「今はバレエ・ダンサーと書いているよ。そして僕はこれで満足だ」Sergei Polunin(セルゲイ・ポルーニン)
1989年ウクライナ生まれ。2009年に英国ロイヤル・バレエの史上最年少男性プリンシパルとなるも、2012年に突然退団し、ダンサーを支援する「プロジェクト・ポルーニン」を発足。欧州のバレエ団を中心にゲストダンサーとして活躍。『オリエント急行殺人事件』など映画にも出演。映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』のDVDがリリースされたばかり。

参照元:VOGUE JAPAN

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