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【ひとみしょうのお悩み解決】「今は気持ちに余裕がない、ごめんね」に隠された男性心理とは?

  • 2018.4.29
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“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「匿名希望さん・27歳・女性」のお悩み〜

私は27歳、31歳の彼と付き合って7ヶ月になりますがまだ身体の関係はもっていません。彼は営業職ですがわりと仕事が暇だと言っていることが多く、日中連絡するとすぐに返信がきたりしていました。

土日に必ず会っている訳ではなく月に1度だけしか会わないし、彼には趣味というものがないらしく、お休みの日になにをしているのか知りません。そして土日になると急に連絡が取りづらくなるのです。

付き合って初めてのクリスマスは彼の体調不良で会えず、最近では会う日とデート先まで決めていたのに、前日になっても連絡がないままでした。約束をドタキャンされるのは2回目だったこともあり、電話を掛けたあと「何かあったなら連絡して欲しい。私怒ってるよ。」とLINEを送ってしまいました。その後、彼は「ごめん、寝ていた」とだけ送ってきたのです。

「会いたくないなら言葉で伝えてくれないとわからない、連絡ないのは寂しくなるし、悲しいから。」と送ると、急に「今は気持ちに余裕がない、ごめんね。」とだけ返信が来ました。

この返信以来、彼に連絡していません。彼の行動は私と別れたいって意味なのでしょうか?このまま連絡を待ち続けた方がいいのか、すっぱり諦めて新しい恋を探した方が良いのかがわかりません。男性目線での回答をお願い致します。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

こんにちは。相談の文章を何回も読みましたが、いろいろリアルにイメージできないので、順番にいきますね。

まず、27歳と31歳で、「付き合って7ヶ月になりますがまだ身体の関係はもっていません」というのが、いまいちイメージできません。そういうカップルもいると頭では理解できるんですが、なんか腑に落ちないんです。

これといった趣味のない、日中暇そうな営業マンって、都内でもときどき目にするので(ルノアールとか、木陰の営業車の中などで)これはまぁいいとして、「土日になると急に連絡が取りづらくなるのです」というのが、これまたよくイメージできません。男で土日に連絡がとれないのは主に、ほかに好きな女性がいる場合か、不動産の営業なんかでめちゃ忙しいか、ではないかと思います。不動産屋さんってほら、お客さんを車の後ろに乗せて、何軒も物件をまわるから、その最中に「もしもし?今、お客さんと……ん?デート?今週は無理やわぁ」とは電話で言えないしね。

2回のドタキャンはイメージできますが、「ごめん、寝てた」は、めちゃ忙しいブラック企業の営業マンのセリフだし、彼がマジで暇なのであれば、ほかに付き合っている女性がいる場合しか、男は言わないです。ふつうは。

唯一、男としてイメージ&理解できるのは、「今は気持ちに余裕がない、ごめんね」という彼のセリフです。彼、ほかに好きな女性がいるのか、過去にそういう女性がいて忘れることができなくていっぱいいっぱいなのか、あるいはそもそも女性の影や形などはなく、ただ自分の仕事のことでいっぱいいっぱいで精神的に余裕がないのか…つまり、女性うんぬんがあってもなくても、自分を見失っている時期なんだろうと思います。男としてそう感じます。

「暇な営業マン=売れない営業マン」ということだから、彼は自分が会社から必要とされているという感覚を持っていないはずです。男って、ある意味では「人生=仕事」と捉えているから、会社から必要とされているという感覚を持てないと、いとも簡単に自分を見失います。自分の人生のゆくえを見失います。

そういうとき、男は決まって恋愛どころではなくなるんです。もう文字通りどうしていいかわからなくなる。だから人によっては風俗に行ったりするわけです。で、ないお金がますます無くなって、自己嫌悪におちいって、ふて寝して、寝ている最中に彼女から「今日、デートなんだけど」と連絡がきて、あげく「わたし怒ってるんだけど」と言われ、ますます自己嫌悪に陥り、「今は気持ちに余裕がない、ごめんね」と、こうなるのです。

なので、「彼の行動は、私と別れたいって意味なのでしょうか?」という質問の答えは、彼はあなたと付き合っているという「実感」を持っていないから、別れるもなにも思っていない、となります。

「このまま連絡を待ち続けた方がいいのか、すっぱり諦めて新しい恋を探した方が良いのか」という質問について。

彼は今、自分探しをしています。男の自分探しとは、適職探しのことです。彼が自分にとっての適職を見つけ、それに就けた、あるいはそれに邁進していける状態になったとき、彼の自分探しの旅は終わりを迎えます。それまで彼は、誰のことも愛せません。自分のことすら愛せません。かわいそうな人です。

が、男は全身全霊をかけて、なんとしても自分の適職を見つけなくてはなりません。できれば40歳までに。40歳を過ぎて適職にありつけなかった男は悲惨です。誰のことも心の底から愛せないまま、始終近寄ってくる、死ぬまで生き続けなくてはならないという苦痛を、苦々しい顔ではねのけながら、わずかな年金が支給される日を待つしかないというのが、今の日本で適職を見つけることができなかった男の、最悪のパターンでしょう。

男として、「この彼のことを長い目で見てあげてください」と、あなたにお願いしたい気持ちは山々ですが、彼にはひとりで自分探しをしてもらって、あなたは希望のあるほかの男性を探して、楽しい恋愛をしたらどうですか。

男って、ひとり路頭に迷いながら適職を探さないと、一人前になれないこともあるので、あなたがキッパリと彼のことを諦めるのは、彼にとって最高の優しさでもあるのです。(ひとみしょう/文筆家)

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