1. トップ
  2. ファッション
  3. パールに革新をもたらす5名のジュエリーデザイナー。

パールに革新をもたらす5名のジュエリーデザイナー。

  • 2018.4.17
  • 894 views

【さらに写真を見る】パールに革新をもたらす5名のジュエリーデザイナー。

JULIE NIELSDOTTER パステルカラーの淡い色彩が生むコントラスト。

オンラインストア『The Jewellery Room』が支持する最年少デザイナーのジュリー・ニールスドッター(JULIE NIELSDOTTER)は、2015年に自身の名を冠するブランドを立ち上げた。インスタグラムでコレクションを発表し始めた彼女は、パステルカラーのパールをあしらった作品で多くのフォロワーを魅了しているが、デンマーク人デザイナーのスティーヌ・ゴヤもその中の一人。ジュリーの作品を気に入り、2018年春夏コレクションのファッションショーでは大きく取りあげた。

ジュリーの作品はコントラストによる遊び心が散りばめられている。「Pearlstick」イヤリングは、凹凸のあるパールがゴールドの細いバーの端に吊り下げられ、「Sunray Pearl」イヤリングはゴールドが織りなす曲面に埋め込まれたパールが特徴的だ。

「本来の素材がもつ美しさを強調することが重要」とデザイナーは説明する。彼女はパールの美しさの在り方を広げつつ、パールよりも決して目立つことがないよう、ゴールドの使用には細心の注意を払っている。

MATEO ウェアラブルにモダンアートのスピリッツを纏う。

「CFDA/VOGUE ファッション・ファンド」のファイナリストであるマシュー・マテオ・ハリスは、メンズのジュエリーを約5年間デザインした後の2014年、ウィメンズコレクションをスタート。モダンアートへの賛歌とも言うべき彼の手がけるイヤリングのデザインは、アーティストのアレクサンダー・カルダーから着想を得たモビールに吊り下げられたパールが主役。その他のものはダイヤモンドが埋め尽くされた軌道に寄り添っているようにも見える(実際、ワシリー・カンディンスキーの絵画を直接的に引用したもの)。

マテオはクラシックなパールのネックレスも得意分野。「Not Your Mother's Pearl Collar」コレクションは伝統的なデザインでありながらも、パールに覆われているのは半分だけ。残りの部分は光沢感のあるゴールドが占めて、デイリーに着用するのに最適だ。「女性たちにとってウェアラブルで、日常的なファッションと組み合わせられるジュエリーを作りたい」とデザイナーは語っている。

LIA DI GREGORIO 好奇心と感性をくすぐるジュエリーの可能性。

リア・ディ・グレゴリオ(LIA DI GREGORIO)がパールに魅了されたきっかけは、その美しい球形と中間色だった。リアは1980年代後半に独自のデザインの在り方を探し求めていたことについて以下のように話す。「当時ファッション界で起きていたイデアリスムに影響を受けました。揺るぎないパールを直感的に普遍的な考えから一変させました」

彼女のファーストコレクション「Touch」は、まるでパールが隠れんぼをしているかのような遊び心溢れたデザインだ。パールはシンプルなゴールドバンドの内部に埋め込まれ、あるいはバンドの間に挟まれている。「Forme」は小型のアコヤパールがオーガニックな形状と見事に調和し、ほぼ見えなくなっている。一方、「Nodi」はパールが繊細に組み合わせられ、純金の糸で繋がれている。

デザイナーはすべての試作品を自らの手で制作し、ミラノの熟練職人たちによる作業も丹念に見守っている。「これは昔ながらの作業。時間も労力も要すけれど、細部に対する注意を払う努力を惜しみたくない」と彼女は話す。

MIZUKI 実験的な組み合わせによる洗練の表情。

ミズキ(MIZUKI)はジュエリー界のベテランと言えるだろう。1996年に自身の名を冠したブランドをNYで設立し、今も途切れることなく進化しつづけている。パールとレザーの組み合わせを最初に発見したように、ミズキはその独特な発想や実験的手法で知られている。

彼女のデザインに見られるパールは普通と違って単体ではない。ゴールドで塗られたり、ダイヤモンドをあしわれたりと手を加えられている。

さらに彼女はパールの革新的な身に着け方も考案し、例えばイヤーカフはパールが耳の周りに配置するように見えるデザインを発表した。最新のイノベーションの一つは「Prive」で、彼女が長年かけて収集したパールで作られた一点ものの作品によるカプセルコレクションだ。彫刻というバックグラウンドに回帰しようという欲求に突き動かされてきた彼女は、どの作品も「パールに始まり、パールに終わる」と語っている。

PERNILLE LAURIDS ファンタジックな世界へと導く無限の想像力。

ペニーレ・ローリゼン(PERNILLE LAURIDSEN)が手がけるパールのバリエーションはとにかく幅広い。折衷的で生き生きとした幾何学的、あるいは大胆でいて想像力にあふれたデザインを発表している。コペンハーゲンをベースに2013年にブランドを立ち上げ、ピンクのパールをダイヤモンドのように扱ってきた。「Portia」リングは、ゴールドの細いバーで繋がれた2つのパールを使って惑星軌道のミニチュアのような作品として作り上げた。

その他の作品では、ペニーレは水中のおとぎ話のような世界観を生み出している。「Waves」イヤリングは、ケシパール、サウスシーパール、バロックパールをさまざまな色に彩りゴールドのバーに固定し、歩くたびに動くデザインになっている。

参照元:VOGUE JAPAN

の記事をもっとみる