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不倫する男のホンネ「不倫は男にとって割に合わない」

  • 2018.3.22
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男子って中高生くらいから、どうすれば女子にモテるのかとか、どうすれば女子がハダカになってくれるのかとか、そういうことを必死になって考えてきました。
必死さが顔に出ていなくても、たとえば女子にモテモテの同級生をしれっと横目で見て、こんちきしょうとか、今に見てろ、なんて思ってきたわけです。

■不倫前夜の男の気持ち

そういう男子が30歳くらいに、うまい風の吹き回しと本人の努力で結婚できて、同様に仕事も順調にいき、多少の小銭(遊び金)を持ったとします。
その自信と小銭を全部、たとえば東日本大震災のボランティア&募金に使うと、不倫は発生しないわけですが、彼は長年「どうすれば女子にモテるのだろう」と悩んできて、
その答えのようなものが薄ぼんやりと見てきているものだから嬉しくなって、遊ぼうとします。
遊びたいと思います。できれば奥さんにバレないように遊びたいと思います。

■不倫男が登場するとき

一方女子は、同い年くらいの男子と恋愛するのに疲れています。あるいはそもそも、同い年くらいの男子に興味がない女子もいます。
同い年くらいの男子に恋しても、精神的にしんどい「好き避け問題」をどうにかしなくてはならず、好き避けが終われば今度は、いつ告白するのか(告白されるのか)という問題がやってきて、
その問題が終われば、「デート代が割り勘なんですが問題」があり、彼がなかなか手を出してこないとか、手を出してきたのもつかの間、やがてセックスレスになりましたとか、もう山のように問題が出てくるわけです。
そこで不倫男の登場です。不倫男は、いかにすれば女子にモテるのか(いかにすれば女子のことを楽しませることができるのか)、薄ぼんやりとわかっているし、実際にそうしたいので頑張ります。
同い年くらいの男子に「付き合う前に下ネタを言うなんてサイテー!」と言う女子であっても、「あれこれわかっているふうな」男に下ネタを言われたら、
「彼、わたしとしたくて頑張ってるのね」なんて思っちゃうものだから、彼はますます頑張ります(=不倫関係の成立)。

■不倫が燃え盛るとき「男に支払ってもらえる金額=わたしの価値」と女子が思うとき

女子って、男のことをことさら歩くATMと思っていなくても、デート代を割り勘にされるのが好きじゃなかったりしますよね。
デート代を割り勘にされてもまあ仕方ないと思っている女子であっても、ホテル代は男子が払うべきであってわたしはホテル代に関しては絶対に払いたくないという女子もいますよね。
女子ってもう、「男に支払ってもらえる金額=わたしの価値」みたいにデフォルトで思っているところがありますよね? と、男は感じます。
だから男は、女子にデート代という名のお金を払い、なおかつ精神的に楽しませてあげる……すると場合によっては、女子がみずからパンツを脱いでくれる。
努力する男と、「おなごで嬉しや楽しや」の女子、不倫がさらに炎上して乱痴気騒ぎに(と書くと言いすぎだ)。

■男女の不倫をグラフ化したら

若い頃からモテについて悩みまくってきて、ある日突然その悩みから解放された男と、男がいろんなものをくれればくれるほど、ついうっとりしちゃってパンツを脱いじゃう女子。
この組み合わせが不倫。
つまり、若くして恋愛の完成形に飛び乗れる女子(恋愛大学在学中)と、若いうちはこれから完成形を目指して頑張るしかない男(恋愛幼稚園の年少さん)が、後年、何食わぬ顔で交わるところ。
男にすれば、青息吐息でようやっと女に追いつけたとホッとするサービスエリア。それが不倫。
グラフでいえば、女子は台地みたいなものです。若くして一気に頂点らへんにたどりつき、その後も高止まりする(台地のもう片方の下降線についてはここでは触れない。
その頃はもう70歳とか80歳とかだから、不倫より、生死を分かつ介護問題が最優先であるはず)。
対して男子のグラフは、富士山みたいに徐々に頂点を目指して上がっていき、頂点かなと思しきところに来たら、そこは陥没していたとか、その陥没を過ぎたらまた下降線かよ、みたいな。

■男にとって不倫はどう転んでも、本当は割に合わないもの

この男女のグラフが運よく交わるわずかな部分に、男の下半身にとっての嬉しさがあります。下半身のみならず、会いたくて会いたくて仕方なかった人にやっと会えた嬉しさ&晴れがましさがあります。
つまり肉体的のみならず、精神的に嬉しい。精神的にやっとオトナになれた気がするわけです。その嬉しさが続く期間とは、先のグラフからもわかるように、ほんのわずかな、ほんの短いひとときです。
だから男にとって不倫の本質とは、真夏のセミみたいに儚く切ないもの。だから、3年5年7年と続いている、いわば本質から外れているかのような不倫を見て、世間の人はうっとうしいと感じるのです。
ちょうど、セミが年がら年中鳴いていたら、誰だってうんざりするであろうように。

16歳で「いかにすれば女子にモテるのだろう、どうしたら女子のハダカを見れるのだろう」と悩みはじめ、30歳を過ぎてやっと天下を取った気分を味わい、
それもつかの間、やがて不倫が終わって、短すぎる夏を思い出して身もだえする。終わらなければ、不倫相手の住まいその他の面倒を見てあげないといけない。
だから男にとって不倫はどう転んでも、本当は割に合わないものなんです。切なさが残るか、残高の減った預金通帳が残るかの、いずれかだから。
味わおうと思えば、繰り返し頂点を味わえ、かつ、男の残高を減らそうと思えば、いくらでも減らし続けることができる女子のことを、
男たちは生き物として秀逸だ(=ハナから負けている)と思っているのですよ。男として、やれやれと思います。
不倫がいいだの悪いだのと騒いでいる人は、こういう男の悲哀をご存知ないのだろうなと思います。やれやれですよ、ホントに。(ひとみしょう/文筆家)
(愛カツ編集部)

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