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NHK「あさイチ」出演で話題! スーパー主婦 井田さんの「人生を救う片づけ」術

  • 2018.3.13
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NHK総合テレビの情報番組「あさイチ」で“スーパー主婦”として話題の井田典子さんが、初の著書『「引き出し1つ」から始まる! 人生を救う 片づけ』を発売しました。

書影/プロフィール画像

井田典子(イダノリコ)さんプロフィール
整理収納アドバイザー。相模友の会(婦人之友 読者の会)所属。NHK総合テレビの情報番組「あさイチ」などで“片づけの達人”、“スーパー主婦”として活躍。主婦ならではの実践的な整理・収納術が好評で全国各地で講演会を行う。
HP:https://idanoriko.jimdo.com/

整理収納アドバイザーでもある井田さんが、長年の家庭生活のなかでトライ&エラーを繰り返しながら確立してきた整理収納術は、どれも目からウロコ! 片づけはもちろん、時間の使い方やお金とのつきあいかたまで、家事の考えをあますところなく語った一冊です。

今回は本のなかから、おさえておきたい片づけの4つのルールや忙しいママにぜひ参考してほしい時間管理のコツをご紹介します。

■まずは収納の枠づくり コツは「キン・コン・カン」
子どもがいると片づける暇もないし、毎日ふつうに暮らすだけでもモノは増えがち。「いくらやっても片づかない」「知らないうちにモノが散らかってしまう」と嘆くママも多いはず。

© maroke - stock.adobe.com

井田さんは本のなかで、「家が片づかないという方は、『枠』を決めてみましょう」と呼びかけています。具体的には、「カトラリーは仕切りに収まるぶんだけ」とか「本はこの棚に入るだけ」など、あらかじめ収納空間を決めてしまうんだそうです。

© Africa Studio - stock.adobe.com

枠という言葉には、なんとなく窮屈で不自由そうな響きがありますが、井田さんいわく「じつは、その逆」。枠を決めることで家に迎え入れるモノのハードルがあがり、「必要にして十分なだけのモノと暮らす、満ち足りた生活」になるのだといいます。

収納の「枠」づくりをするときにヒントになるのが、井田さんが提案する「キン・コン・カン」という考え方です。

・キン… できるだけ使う場所の「近く」に置く
・コン… 「コンパクト」の略。外封筒や包装を外して本体だけにする
・カン… 「簡単に」の意。ワンアクションでスムーズに出し入れできるように収納する
枠はつくるだけじゃなく、保つことが大事。キン・コン・カンに従えば、枠もキープしやすくなりますね。

ちなみに「枠」は、収納以外のことにも当てはまるそうです。時間がないという人は時間の区切りを意識して暮らしてみる。お金がないという人は予算立てをしてみる。そんな「枠」の意識が、暮らしのシステムを劇的に変えてくれるといいます。

■片づけの4つのルール 「だ・わ・へ・し」
基準となる「枠」を決めたら、いよいよ片づけです。忙しくて片づけの時間がとれないというママもいると思いますが、井田さんは「片づけの時間なんて一生やってきません」とバッサリ。

© kazoka303030 - stock.adobe.com

モノは意識して処分しなければ増えていく一方。その状態にも慣れてしまい、「ゴミ屋敷」になってしまったお宅もあるというからおそろしいかぎり。そうならないためには、とにかく「手をつける」ことが肝心。一度に家中をきれいにしようと思うと心が折れそうになりますが、「引き出し1つ」からでOKと聞けば、少し気がラクになりませんか?

具体的な片づけの基本となるのが「だ・わ・へ・し」。以下の4つのルールに沿ってやれば、誰でも上手に整理整頓できるそうです。

「人生を救う片づけ」 P27 より

●「だわへし」ルール
・だ(出す)… なかのものを全部取り出してみる
・わ(分ける)… 種類別にして仕分けする
・へ(減らす)… レギュラーを選んで適量に減らす
・し(しまう)… 枠を決めて収納する
このなかで、意外に忘れがちなのは「減らす」かもしれませんね。ごちゃごちゃしがちな文具やカトラリーなどは持ち数を決めると、引き出しのなかですぐに見つかり、探すストレスもなくなります。

ちなみに井田さんが片づけのスタート地点としておすすすめするのはキッチン。用途がはっきりしているので選別しやすく、毎日使う場所なので達成感も大きいのがその理由。ほかには、こまかなモノがあふれがちな洗面所まわりもおすすめだそうです。

■やりかけのままにしない 「ひと仕事ひと片づけ」
片づけや収納の考え方は家事全般や時間の管理にも応用できるそう。井田さんは時間の使いかたとして、婦人之友社創立者の羽仁もと子さんの言葉「ひと仕事ひと片づけ」を心がけているといいます。

© akira_photo - stock.adobe.com

「効率を追い求めて『ながら仕事』をするよりも、やることをひとつずつ順番にすませたほうが、結局は時間のムダが減ります。あれこれ手をつけては、やりかけのままという状態になりがちな場合、『今している1つの動作に集中して、手早く終わらせる』ことを意識してはいかがでしょう」(井田さん)

たとえば、子どもの学校へ提出する書類を書いているのに、頭のなかで次にやる家事のことばかり考えていたら、書き間違えて修正が必要になり、結局二度手間に…なんてよくある話。また、作業を途中で中断してほかの作業をすると、戻ったとき、どこまで進めたか振り返る手間がプラスされて余計に時間がかかることも。それなら1回で最後まで仕上げてしまったほうが、結果的に時間も労力も省けますね。

ママは片づけだけじゃなく、料理や育児などやることがいっぱい。毎日がバタバタしているうちに終わってしまうという人は、一度時間の使いかたを見直してみるとよいかもしれません。

■書き出すことで 「脳内の荷」を下ろす
物理的には「ひと仕事」だけをしていても、頭のなかはマルチタスク状態になっている人も少なくないかもしれません。「子どもに頼まれていたことはなんだっけ?」「もうすぐシャンプーがなくなりそう」などあれこれ考えて「頭が忙しい」状態になると、疲れてしまうし、目の前のこともおろそかになってしまいがち。

「それは『頭でつくり出した未来のために、大切な今を犠牲にしている』ということ。今を大事にするなら、今に集中して、気がかりなことはいったんすっぱり忘れる、ということを心がけています。なので、やらなければいけないことが続いても『忙しい』と思うことはあまりありません」と井田さん。

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ただ、本当に忘れてしまっては困るので、「書きとめる」ことを日常の習慣にしているそう。予定はキッチンの1カ月カレンダーに、買うべきものは携帯電話のメモに入力したら、そのときがくるまで忘れてOK。そうやって“脳内の荷下ろし”をすると、頭や心に余裕ができ、今を楽しめるようになるのだそうです。

本にはこのほかにも、1週間分の「買い物の型紙」の作り方や、家にあるもので作れる根菜ストッカー、年賀状ファイルの作り方など、すぐに真似したくなる整理収納のノウハウ、そして暮らしと心をラクにする家事の考え方のヒントがいっぱい。自分にとって心地よい暮らしが何かを考えるきっかけになり、それを実現するための一歩を後押ししてくれる一冊です。

『「引き出し1つ」から始まる! 人生を救う 片づけ』
井田典子著(主婦と生活社) 1200円(税抜)

NHK「あさイチ」“スーパー主婦”で話題の著者、初めての書籍。番組で話題となった整理収納術、時間の使い方や、お金とのつきあいかた、 家事の考えをあますことなく語った写真つき・イラストつき55編のエッセイ。暮らしと心をラクにするヒントをたっぷりとお届けします。NHKの番組取材で訪れた「香港」「スウェーデン」の片づけ紀行も収録。

(古屋江美子)

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