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生前整理が進まない! 粗大ゴミを片付ける高齢者を助けるサービス

  • 2015.1.22
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【ママからのご相談】

40代男性です。一人暮らしの実家の母が整理をし始めたようです。スーツケースやこたつテーブルを処分したいと連絡がありましたが、離れているため手伝ってやることができません。母が粗大ゴミに出すのは体力的に難しく、業者にお願いしようにも結構な負担額。母の片付けたいという気持ちを考えるとどうにかしてあげたいのですが、手詰まりです。

●A. 高齢者向け自治体の取り組みを今一度チェックしてみて。

ご相談ありがとうございます。片付けパーソナリティあさがみちこです。

お母様の整理をしたいというお気持ち、素晴らしいですね。高齢になると気力と体力を消耗する整理の意欲がなかなか湧きにくくなるものです。せっかくの意欲、ぜひ引き続き見守って励まして、整理を促進させてあげてください。

では、私がチェックすべきと思う項目をみていきましょう。

●行政の取り組みを見てみよう

もし、スーツケースやこたつテーブルなどの引き取り手がおらず、リサイクルなどの買い取りや無料回収をしていただけない場合、残念ですがゴミとして処分するしかないですね。

確かに業者の方にお願いすると、状況によって高額になってしまうことがあります。加えて一人暮らしの高齢のお母様となると、万が一悪徳業者だったら……なんて考えてしまうと心配になりますよね。

高齢者の一人暮らしが増えている今、行政でもさまざまな取組みが行われているのをご存じですか?

身近な人などの協力が困難で、粗大ごみをご自身で屋外や粗大ごみ収集所まで持っていくことができない高齢者のみの世帯の場合、ご本人や代理人の立会いのもとに、粗大ごみの運び出し収集をしてくれる区市町村があります。リサイクル業者に回収業者に出すよりも、ずっとリーズナブルです。

ぜひお母様がお住まいの市区町村にお問い合わせください。

●冷蔵庫に入れる高齢者の安心キット

そして今、私が高齢者のお住まいに作業へ行った際、もしものときの安全と安心を守ってくれる“救急医療情報キット”というものをおすすめしています。これは物の片付けではなく、あたふたしがちな万が一のことを整理するという感覚でしょうか。

東京都港区が平成20年5月から東京消防庁と連携し、救急情報の活用支援事業(救急医療情報キット)を全国に先駆けてスタートしたものです。

これはかかりつけ医や服薬内容などの医療情報、健康保険証の写しや本人の写真を入れた容器“救急医療情報キット”を冷蔵庫に入れておき、玄関の内側にはキットがある旨のステッカーを、冷蔵庫にはキットが入っていると救急隊が判断できるようマグネットを貼っておきます。

そうすることで、救急隊員が適切で迅速な処置が可能になり、ご家族への連絡もスムーズに行えます。

全国で無料配布の取り組みが拡大中ですが、まだこの取り組みがない地域もあるのが実状です。しかし、ネットでも購入可能だったり、手作りでご家族に渡すのも良いと思います。

親家片や生前整理がはやっていますが、核家族の時代、少しでも負担が少なく、安心して過ごせる環境を自治体の取り組みも利用して作り上げていきましょう。

(ライタープロフィール)

あさがみちこ(片付けパーソナリティ)/整理収納アドバイザー2級認定講師・遺品整理士。イベントMCやナレーション、ラジオのレポーターなどの仕事の傍ら、趣味が高じて取得したアドバイザーとしても精力的に活動中。完璧ではなく「好い加減にちゃんと」をモットーに、企業やカルチャースクールでの講座を担当したり、悩める女性のためのカフェレッスンや、お客様のお宅に伺っての整理収納作業なども行っている。電子書籍『好い加減にちゃんと。: 恋愛上手になれる片付けマインド』iTunes/Kindleで配信中。

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