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オトナ女子ならば知っておきたい「いい社長の定義」

  • 2018.2.10

以前、『カンブリア宮殿』というテレビ番組を見ていたら、「お菓子の神様、おはようございます」と、お菓子に向かって挨拶をしている社長さんが紹介されていました。
関西のほうのお菓子問屋の社長で、朝の(というか夜中の)2時か3時に出社して、5時だか6時くらいまで、お菓子を山積みにしてある倉庫の中で「儀式」をやっているそうです。
なので社員は、儀式が終わる5時だか6時より早く出社してはいけない、という社則があるそうです。

ホントにお菓子がそう言ったそうです

このお菓子問屋の社長さんが、毎朝儀式をするようになったのには理由があるそうです。
ある日、お菓子をとあるスーパーマーケットに出荷しようとしていたところ、お菓子が「ぼくを手放さないで」と言ってきたそうです。
つまり「出荷しないで」と、お菓子が言っていたと。擬人法を使って書いているのではなく、ホントにお菓子がそう言ったそうです。
で、社長さん、「んなアホな、お菓子が喋るかいな」と思って、でもちょっと半信半疑で出荷しました。
すると、そのスーパーマーケットが倒産して、何百万円だかの損失をこうむったとのこと。それ以来、社長さんは儀式をするようになったそうです。

いい社長とは?

ぼくは仕事柄、いろんな年代の、いろんな職業の人の話を聞きます。
恋愛コラムを書くために、若い女子だけにしか話を聞かないということはなく、いろんな人の話を聞きます。
恋愛って、人と人とがやることだから、恋愛を書くというのはすなわち、人を書くことに他ならないわけで、「人とはいかなる生き物なのか」というテーマを追求しています。
社長さんとも、よく話します。
金型工場の社長さんとか、IT企業の社長さんとか、町の不動産屋の社長とか、医療法人の事務長(事務方のトップ)とか、日本国に石油を売っている社長さん(具体的には支社長さん)とか、いろんな人の話を聞きます。

いい社長って、自分の力を超えたところで、なんらか目に見えない力が動いていることを知っています。
つまりたとえば、「おれは運が良かった」と言います。
わりと一般的な起業のときの社長の気持ちって、「サラリーマンでやるより、自分でやったほうが儲かる」というものです。
で、そういう気持ちで起業して、うまくいく人とうまくいかない人にハッキリ分かれます。
うまくいっている人は口をそろえて「運が良かった」と言います。
だからなのか、それぞれの業界の神様を、どことなく信じているように見受けられます。
建築業なら建築の神様。車なら車の神様。保険なら保険の神様。飲食店のオーナーなら、食の神様。音楽家なら音楽の神様……などなど、日本にいる八百万の神のどれかを信じていると思われる。

おのずと人格形成されていくから怒らないし慕われる

そういう社長たちは、まず怒りません。
スタッフがミスをしても、「自分の監督責任だ」と思っています。だから部下がついてきます。
ついてきてくれている部下のことはもちろん、部下の家族のこともちゃんと気に留めています。
よく、いい社長とは人格ができている人だと言われますが、これって、社長が人(スタッフ)しか見ていないのではなく、その先にいる仕事の神様を見ているから、おのずと人格形成されていくということでしょう。

神様は怒らない。神様は他人と競争するのではなく、内なる自分と競争することを薦める。神様は感謝の気持ちがないと降りてこない……などなど、たとえば神社の教え(神道の教え)をそのまま実践している節があるのが、いい社長です。
つまり、神道って、日本人としての生き方と直結しているのですが、そういうことを毎日毎時間毎分、意識している社長がいい社長。
逆説的に言えば、おれの利益、おれの夏休みの旅行、おれの車、おれの時計、おれのかっこいいスーツなどなど、とかく、主語が「おれが」となっている社長はダメ社長。(ひとみしょう/文筆家)

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