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ペットも介護が必要に? “老犬ホーム”が増加するワケ

  • 2015.1.20
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【女性からのご相談】

愛犬が年を取り、足腰が弱くなってしまいました。大型犬であること、私も近頃足が弱くなってきたことから、愛犬の面倒を見るのが少し厳しくなってきました。しかし、ずっと一緒にいてくれたかわいい愛犬、どうにかして安らかな生を過ごしてほしいと思います。どのような方法があるのでしょうか。

●A. 年老いた犬を見るための施設、“老犬ホーム”に預けるのも一つの手です。

こんにちは、健康ライターの大塚朝香です。

家族同様に愛してきたペットの調子が悪くなってきたけれど、どうしても家庭の事情で面倒を見ることができなかったり、また、よりよい生を送らせたい、と考えたりする人も多いのではないでしょうか。そんな人に選ばれているのが、“老犬ホーム”という選択肢です。

●老犬ホームとは?

“老犬ホーム”というのは、昭和53年に生まれた考え方です。当時は、盲導犬として働いてきた犬たちに、「お疲れ様」という気持ちを込めて、余生を過ごしてほしい、というスタンスでした。北海道の盲導犬協会が、世界の盲導犬組合(施設)に先駆けて行ったものであり、当時は“盲導犬の余生を送らせる施設”というものでした。

しかしこのような考え方が一般にも広がり、現在は“年老いた犬を見るための施設”として解釈されることが多く、“犬における老人ホーム”という形で認識されています。

動物病院と提携し、専門のトリマーを雇用しているケースが多く、愛犬の健康状態を管理する上でも有用です。また、部屋の広さや散歩コースなども確保されており、その環境はかなり良いものと言えます。

●老犬ホーム増加の理由とは

老犬ホームは、現在増加の一途をたどっています。NHKの番組で取り上げられたこともありますが、これには、2013年に施行された、『動物愛護管理法』も影響を及ぼしています。これは、“ペットを飼ったものは、その末期まで看取ること”を定めたものです。

また、ここ30年の間で、犬の寿命は3.5倍ほどにまで伸びました。これらは本来、喜ぶべきことです。

しかし、犬の平均寿命が14年を突破した今、若いときにペットを飼いはじめた飼い主が、高齢になって介護が必要となる立場になり、同じように介護が必要になったペットの面倒が見れなくなったという人が飛躍的に増えたことも事実です。

このようなことから、老犬ホームの数が増えたのだと考えられます。

老犬ホームの増加を、「嘆かわしい」と見るか、「望ましいこと」と見るかは、判断の分かれるところでしょう。ただ、良くも悪くも、老犬ホームは、“最後の手段”であることには間違いありません。自宅で面倒を見られないからこそ、“最後に預ける場所”であるのと同時に、“殺処分などの前に考えるべき選択”でもあるからです。

老犬ホームを選ぶときは、その犬にとっての安らかな余生を過ごせる場所を、慎重に選ぶようにしましょう。

【参考リンク】

・老犬ホームとは | 北海道盲導犬協会(http://www.h-guidedog.org/home/roukenhome/)

(ライタープロフィール)

大塚朝香(フードアナリスト)/家でできるダイエットで、1年で17kg減量したアラサーライター。ファミレス勤務→葬儀会社勤務→デパート勤務を経てライターに。デパート勤務時代やダイエット時代に学んだ、「おいしくてヘルシーで安く、満腹感があってお洒落なメニュー」を編み出すのが得意。3000以上の美容記事を執筆し、100以上のオリジナルレシピを発表し、糖尿病や高血圧、メンタルヘルスにも携わってきました。母が看護師、兄が社会福祉士、姉が介護福祉士のため、医療や健康面の質問にもお答えできます。

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