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本当に大丈夫!? 仕事をAIに取って代わられない10のヒント

  • 2018.1.31
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本当に大丈夫!? 仕事をAIに取って代わられない10のヒント

「近い将来、多くの仕事がAIに取って代わられる」なんて耳にするけれど、それって本当? もしそうだとすれば、いつかそのときが来て焦らないためにも、人間ならではの仕事ができるような脳の働かせ方、台頭するAIとのつきあい方などを、今のうちに知っておきたいですね。まだまだ長いお仕事人生を生き抜くための10のヒントを紹介します。

今日から始める効率化、そしてAI…10TOPICS

教えてくれたのは

藤原和博さん
教育改革実業家。奈良市立一条高等学校校長。会社員を経て、都内では義務教育初となる民間校長を務めるなど、異色の経歴の持ち主。「10年後、君に仕事はあるのか?」(ダイヤモンド社)など著書多数

吉野加容子さん
学術博士、臨床発達心理士。脳科学、発達科学などの専門分野を生かし、現在は「こども発達プライベートコーチ」として働くママのサポートを中心に活動中。著書に「脳が喜ぶ子育て」(世界文化社)など

①朝はあえて頭を使う仕事から始めるべき?

『「楽しいこと」から手をつけて』
自分が楽しいと思う仕事から始めたほうが、脳が働きやすくなります。無理に苦手な仕事から始めると時間がかかり疲れてしまうので、その後の楽しいはずの仕事の効率も落ちてしまいます。また、起床から6時間後に脳の働くステージが変わるという研究結果も。そこに好きな仕事を当てれば、疲れを感じにくく時間を有効に使えます。(吉野さん)

②人間の集中力ってどれくらい続くものなの?

『得意なことなら永遠に!?』
集中力とは、脳がパフォーマンスを発揮できる時間とその耐久性。脳科学的には、脳が覚醒していればいくらでも集中は持続しますが、生態のリズムで集中が切れる場合もあります。得意なことは、その生態の波に影響されにくい分、苦手なことに取り組んでいるときは、こまめに休憩を取りながら進めるのが効率的。(吉野さん)

③仕事を残して帰っちゃダメ?

『疲れたなら明日にまわすが吉』
脳の覚醒が低い状態だと、どれだけやっても効率が悪いまま。集中力の低下を自覚したら切り上げて、翌日新たな気持ちで挑んだほうがベター。覚醒した状態で「今日はここまでやる!」というポジティブな残業はあり。「気分が上がる仕事からやる」ことが大切。少しでも好きなものから手をつければ脳が覚醒しやすく、効率も上がります。(吉野さん)

④昼寝が仕事の効率をアップさせるって本当?

『無理して眠る必要はナシ!』
睡眠によって脳に集まった血液が下がり、頭がスッキリします。午後ウトウトする人は5分だけでも仮眠したほうが効率的。そのとき眠ることにこだわらなくてOK。目を閉じて視覚を遮断するだけでも脳は休まります。リフレッシュ後は目を上に向けると、脳のスイッチがオンに。(吉野さん)

⑤立ち会議や立ちデスクワークがいいらしい…?

『立つ・座るを切り替えるほうが大事』
座っている状態から立ち上がる動作は、簡単に脳をリフレッシュする方法。立って仕事や会議をした場合、足が疲れたと感じると、そこに脳のエネルギーを使うことになり集中できなくなるので、無理に立つ必要はありません。脳は変化に敏感なので、一定時間で立つ・座るを繰り返すと効果的です。(吉野さん)

⑥仕事を円滑にするため、雑談は必要?

『“親密”ならほどほどで十分』
上司や同僚などと親密であれば効率が上がるので、後々の仕事のしやすさを考えると雑談で親密度を上げておくのは手。それが十分なら自分が疲れないほうを選択して。集中を遮断されると、イチから集中し直すことになるので、効率もダウン。カドが立たないよう会話からフェードアウトを。(吉野さん)

⑦AIにはできない、狙い目の仕事は?

『ずばり、頭を使う仕事!』
医療、介護などヒューマンケアの仕事と、人間でないとできない仕事は残ります。キーとなるのが情報編集力。正解のない課題に対して、想像力豊かに考え、判断し、納得できる形に導く力です。正解がある情報処理の仕事はAIに。AIやロボットにできても人間のほうがコストがかからない“作業”はしばらく残るでしょうが、自分の仕事がそれでいいのかは熟考を。(藤原さん)

⑧リモートワークが主流になり、未来はオフィスがなくなる?

『オフィスは“シンボル”に』
企業風土を作るには、空間と時間を共有するオフィスは必要。シンボルとしてのオフィス、数ある仕事場の一つとしてオフィスは存在するでしょう。AI時代に強い、データを分析し考えたり創造する情報編集業務はリモートワークにも向いています。今後リモートワークを主体にしたいならば、自分の希少性を高めて、どこでも活躍できる人材に。(藤原さん)

⑨今のままでも私たちは生き残れるの?

『判断できる立場になること』
予算管理や人材育成など、さまざまな判断が伴う管理職はAI時代にも不可欠。細かなマネジメントを行うのは女性のほうが向いているという説も。プレイングマネージャー的な新しいタイプの管理職を目指すのもいいと思います。また、データを分析して新事実を発見できる人やプログラミングできる人はこれからチャンスが広がります。(藤原さん)

⑩仕事のモチベーション、どう保てばいい?

『100万人に1人の存在になろう』
何事もトータル1万時間ほど続ければ“100人に1人”の存在になれます。会社でのキャリアでだいたい2つは身につくので、3つ目の得意分野を見つけることが大切。趣味や好きなことなどなんでもかまいません。この3つのかけ算ができれば、まったく新しい仕事を生み出せる可能性も。AI時代にも重宝される100万人に1人の人材を目指して。(藤原さん)

おわりに…AIは脅威ではない! 共存と人間ならではの能力アップが鍵

AI(人工知能)とは、知的な情報処理を実現するプログラムのこと。10〜20年後の近い将来、日本の労働人口の約半分がAIやロボットで代替可能になるという推計データもあり、シティ世代も決して人ごとではありません。
90年代初頭からAI開発を進めてきたマイクロソフトの、PRマネージャー石井和典さんによると、「AIは人に置き換わるものではなく、能力を拡張させるものと考えています」。
近頃ではスマートスピーカーが注目されていますね。「同じ音声認識システムの“チャットBOT”をすでに取り入れている企業はあります。スケジュール管理や会議室の予約など、音声入力で仕事をアシストしてくれるんですよ」
そして、気になるAIと私たちの関係は…? 「例えば海外の人と会議をする場合、対話することが重要なら自動翻訳ソフトで十分。高度な交渉や契約をする場合は、ニュアンスを正確に伝えられる人間の通訳が向いています。何を優先するかによって、AIが活用できるかは変わりますね」
「AIは経験から学習しますが、基本的にゼロから何かを作れるわけではありません。AIが作業を代替した分、人間にしかできないことに力を注げるようになります。この先、いい意味でのサービスの均一化、質の向上が起こるでしょう」。まずは今できることをしっかり行い、AI時代に備えたいですね。

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