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あなたが恋に奥手なのは、あなたのせいではない。それでも

  • 2018.1.22

恋に奥手な人に共通することとして、心のどこかで「こうすればいいんでしょ?」と、思って、しれっとしているところがあるように見受けられることがあります。

■大学のレポートなら・・・

大学のレポートなら「こういうことを書けばいいんでしょ?」「こういう書き方をすれば単位をくれるんでしょ?」もっとひどいことになると「ネットの奥のほうから情報を探してきてコピペして、それがバレなければ点が取れるんでしょ?」という具合に。


仕事も同じ。「こういう報告書を書いておけばいいんでしょ?」「とりあえず売上を上げておけば、売上の内容はどうでもいいんでしょ?」という具合。


ここ10年の話に限っても、日本の社会はかなり管理が厳しくなっています。むかしはいわば義理人情でそれなりにやっておけば、誰も文句をいわなかったことであっても、今は細かくやり方から報告の仕方まですべてが管理されています。


これはある面においては非常にいいことです。義理人情で「つきあいで」残業して、その残業代を申請しない・・・・・・むかしはこんな会社がごく当たり前にたくさんありましたが、それがブラック企業問題に発展し、だれかが過労死してやっと、まともな社会になりつつある・・・・・・こういう側面だってありますよね。

■あなたが奥手なのは、社会のせい?

管理があまりに厳しくなってくると、どうしてもみんなで「こうしておけばいいんでしょ?」と思うようになります。大学でいえば生徒は、「このレポートは一応、こう書けばいいんでしょ?」。


先生だって、大学の教務課や文科省に管理されている立場なので、教える内容に対して授業数が度を越して多いと、最後のほうは「一応、教えろと言われているので教えますが・・・・・・でもまあ、お互いに疲れましたね、この授業、あと3回で終わりですから、お互いがんばりましょう」とホントに言いました。


草食系男子や草食系女子は、いわゆる「恋に奥手な人々」ということになっています。そういう人たちはまず、覇気がない。つまり元気がない。
管理に合わせて、「これはこうしとけばいいんでしょ?」としているうちに、「わたしはこうしたいんだけど!」が言えなくなって、動けなくなってしまう。


つまりあなたが奥手なのは、社会のせい。こう考えたって、べつにかまわないのだろうと思います。オトナって、いつの時代も、さしてパッとしないことをたくさんしているし、その影響をもろに受けて窮屈な思いをするのは、若い世代だから。

■恋愛だけは、誰の管理も届かない自由なフィールド

でもせっかく、誰の管理も届かない恋愛という自由で豊かなフィールドを、誰もがもっています。そしてそれは、一般的には若い頃にしか、その味を味わえないものです。
「こうしておけばいいんでしょ?」が「こうしたい」、つまり「恋愛ってこういうもんでしょ?」ではなく、「わたしはこういう恋愛をしたい」という気持ちに変われば、誰だっておとなしい草食系をすぐにやめることができて、肉食系とは言わないまでも、自由に、自分から恋を楽しめるはずです。


これから、この日本はますます管理が細かく、厳しくなっていくことでしょう。出る杭は打たれまくる社会になることでしょう。
でも恋愛だけは、誰の管理も届かない自由なフィールドです。せめて恋愛だけでも「わたしはこうしたい」という気持ちを優先させてみてはいかがでしょうか。


もっとも「こうしとけばいいんでしょ?」と、しれっと生きてきたオトナたちの末路って、わりと哀愁に満ちていて、そこに人生の味わい深さは感じられても、生きるうえでの参考にならないことだってあるのです。(ひとみしょう/文筆家)


【今夜はちょっと、恋の話をしよう】
(ハウコレ編集部)

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