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飛行機が飛ばない? 座席がバラバラ? まさかの「空の旅」あるあるトラブルと対処法

  • 2017.12.27
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ⓒTropical studio-stock.adobe.com

今年もいよいよあとわずか。年末年始は日本でも海外でもまとめてお休みがやってくるホリデーシーズン。というわけで、海外旅行にでかける人、故郷でクリスマスやニューイヤーを過ごす人が入り混じり、増便などのイレギュラーもあって空港は大忙しです。

ファミリー旅行は楽しみだけれど、混雑する時期だけにトラブルも起こりがち。なかなか身軽に動けない子連れゆえ、うまく避けて通りたいものです。今回は、飛行機にまつわるトラブルと対処法についてご紹介しましょう。

■プラス1時間前行動で、空港での混雑・トラブルを避ける
空港や機内で起こり得るトラブル。子連れだから起こるというわけではありませんが、年末年始のように特に混雑が予想されるシーズンは、まずは普段よりも早めに空港に出かけるのがおすすめ。

筆者は以前、発券機のトラブルに加え、手荷物検査や出国審査が予想以上の混雑ぶりで、飛行機の出発時間が迫り、2歳児を抱いたまま出発ゲートまで猛ダッシュをしたことがあります。

国際線なら出発時刻の2時間前に空港へ、というのが一般的ですが、混雑時は3時間前に行ってもいいかもしれません。ただし、あまり早く行くとチェックインカウンターが開いていないので、ほどほどに。

万が一、ぎりぎりになってしまった時は、職員にお願いしてトロリーに乗せてもらえば空港内を子どもを抱いて走るなんていう危ないことをせずにすみます。近くにトロリーがいなくても、空港職員に声をかけることでゲートに連絡をしてくれますので、落ち着いて(と、当時の自分に言いたい)。

海外の空港では、出発ゲートが変わり、いきなり移動を余儀なくされることもありますが、子連れであれば気軽にトロリーに乗せてもらうことができます。また、小さな子どもを連れている人はセキュリティゾーンに入る際、プライオリティゲートを通ることができる空港もあり、検査場での混雑を少しだけ回避することができます。

プライオリティゲート

■事前ウェブチェックインでサービスを確保
長蛇の列をクリアして、やっとチェックイン! という時に、「えええ!?」となってしまうかもしれないのが、座席。混雑時は家族全員が近くに座ることができるとは限らず、座席がバラバラになってしまうこともよくあります。

チェックイン時に気づいても、混雑時はちょっと調整が大変。これは事前に座席指定をしておくと安心です。多くの航空会社でウェブチェックインが可能となっているほか、LCCでも追加料金を支払うことで好みの席を確実に押さえることができるので、利用しましょう。

これ、子どもで予約しているからといって必ずしも配慮してもらえるわけではないようですので、忘れずに前日チェックインを。チケットをプリントすることもできますので、当日は荷物を預けるだけでOK。預ける荷物がないならそのまま出発ゲートまで進むことができますので、楽ちんです。

ウェブチェックインができない航空会社の場合は、やはり空港に早めに出かけるしかありません。ちなみに、赤ちゃんを寝かしておけるバシネットを借りたい場合も、事前に手配を。当日では数が足りないなどの理由で借りられないこともあります。同じように、機内食のチャイルドミールも事前手配をしておくと確実です。

バシネット

■泣いても笑ってもどうにもならない! パスポートやビザの不備
ウェブチェックインができるはずなのにエラーになってしまう場合、パスポートに問題があるのかも。アメリカなど、乗り継ぎするだけでもビザ(ESTA)の取得が必要な国もあり、取得を忘れると飛行機に乗ることすらできません。

アメリカのESTAはウェブ手配で、空港でもすぐに取得することができます(※14USドルをクレジットカードで支払う必要があります)が、空港でタブレットなどを貸してもらえるわけではありませんから、やはり自宅で事前手配をしておくほうが無難です。

ビザの要・不要は、ツアーの場合は旅行会社が気を回して教えてくれることが多いものの、本来自分で管理するもの。ビザがなくて渡航できなかったとしても、自分の落ち度となってしまいます。ESTAに限らず、空港でビザがない(泣)! と騒いでいる人をたまに見かけます。

同様に、パスポートの有効期間の残りが短いと入国できない国もありますから、パスポート情報は必ず1週間以上前に今一度、確認することをおすすめします。残存期間は6カ月以上あると安心です。

■万が一が起こってからでは遅い! 旅行保険は必須という理由

ⓒ Andrey Bandurenko-stock.adobe.com

混雑時は航空機の遅延も起こりがち。また、なんらかの理由で欠航してしまうこともあるかもしれません。以前、筆者は航空会社のカウンターで交渉して、別の便に振り替えてもらったことがありますが、これは持っているチケットの種類やその航空会社のアライアンス(協力関係にある航空会社)がある場合のみ可能。海外では英語など外国語での交渉が必要となるため少々面倒です。

この時は、宿泊のホテル代、電話代金(仕事の予定変更があったため国際電話を日本にかける必要があり)、そして飛行機が出るまでの飲食を航空会社にカバーしてもらいました。でも、実はこれ、航空会社側の“配慮”であって、必ずしも乗客が受けられる“当然の権利”ではないと後で知りました。

こんな時に活躍するのは、海外旅行保険です。オプションで航空機遅延の際の費用を補償するものがありますので、これを利用しましょう。保険商品によって補償内容が違いますが、ここでカバーされるものは航空機が6時間以上遅延し余儀なく必要となった現地の宿泊料、乗り継ぎができず行けなくなった旅行サービスのキャンセル料など。

ホテル代金などに上限額はあるものの、領収書をしっかりとっておけば、日本に帰ってから保険会社に請求することができますので、語学力に自信がなくても全く問題ありません。現地でのケガや病気、盗難などさまざまなトラブルにも日本語で対応できる相談窓口がある保険が多いですから、海外旅行保険には必ず加入しましょう。

クレジットカードの付帯保険を利用する場合は、補償内容をしっかり確認を。「○○円までは免責(※治療費や携行品の補償など、あらかじめ決められた額に達しない限り補償対象ではない)」といった注意事項があるものが多いからです。旅行代金をカードで支払っている場合のみ利用可能といった条件がついているものもあります。

また、どの保険会社でも天災や戦争などの現地事情による遅延・欠航は免責事項で、補償対象外となっています。

■LCCは安いけど…子連れ旅行なら「安心感」を第一に
LCCには驚くほど安い金額で気軽で行けるという利点がありますが、子連れの場合はフルサービスを受けられる航空会社(レガシー)を選ぶのが無難かもしれません。というのも、遅延や欠航の際、配慮に関してはあくまでも配慮で、その時に対応した職員や会社の規定によるものの、保有航空機材が多ければ別の機材に振替が可能です。また、協力関係にある航空会社の数も多く、別会社の便に振り替えられる可能性も高くなるからです。

外国の航空会社でも日本路線では日本語でサービスを受けられることも「サービスのひとつ」と考え、中には、日本人スタッフを機内や現地空港に置いている場合があります。でも、すべての航空会社がそうではありません。日本の航空会社なら、どこでも必ず日本語対応が可能ですので、トラブルの際はより安心感があるのではないでしょうか。

年末年始は国内外への人の移動で、空港は想像以上の混雑でしょう。もしもの時のトラブルに備え、子どもと一緒に空の旅を楽しみましょう。気をつけて、楽しい旅を!


(岩佐 史絵)

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