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行列ができるマボロシの角食。仙川『AOSAN』|by PARISmag

  • 2017.10.31

毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARISmag(パリマグ)から、行列のできるパン屋、東京・仙川『AOSAN』をご紹介します。

京王線仙川駅の商店街を抜けた、静かな住宅街にある『AOSAN(アオサン)』。

お店のシンボルである大きな時計が11時を回る頃、パンが焼ける良い香りに誘われるように、お客さんが行列を作り始めます。

ご近所の主婦も、遠方から訪れたパンマニアもマボロシと噂されるパン「角食」がお目当て。この行列に参加したからと言って食べられるわけではないのがマボロシと言われる由縁。

とにかくシンプルに。そのままでおいしい角食

何もつけずそのままでおいしい「角食」は、しっとりとした生地が特徴。噛むと歯を押し返すような弾力と、上品な甘さに誰もが夢中になってしまいます。

「おいしいパンを食べる時の幸せな気持ちを思い浮かべながら、毎日作っています。」とオーナーの奥田充央さん。

自家製の小麦酵母を使い、生地をゆっくりと時間をかけて発酵させ、愛情を込めて焼いているのだそうです。日常食べるものだから、価格が高くなりすぎないようにと、高級すぎる材料は使いません。

「角食」のおすすめの食べ方は、とにかくシンプルに。そのまま、またはトーストにバターやはちみつかけて食べると、『AOSAN』の「角食」の持ち味が最大限に活かされます。

行列の先にある多種多様な味わい

「角食」は生地にバターを使ったリッチな味わいですが、「コロパン」と「ベーグル」はバターの代わりにオリーブオイルやはちみつを使い、モチッとかみごたえのあるパンに仕上がっています。噛めば噛むほどに味がしっかり伝わる食べ応えのあるパンは、アレルギーを持った方も安心して食べられると評判です。

卵と牛乳をたっぷり使ったキャトルは、そのままでもおいしいリッチなパン。カットして杏などすっぱいジャムとクリームチーズをのせても好相性。卵やツナを挟むとボリュームたっぷりのサンドイッチになります。

「AOSANにとって一番大切なのはスタッフ」

古いアパートをリメイクしたあたたかな空間に、駄菓子屋さんで昔使われていたレトロなカウンター。日本や海外から買い付けたアンティーク家具が並ぶ店内は、なぜだかほっとする雰囲気。パンを作るスタッフの笑い声が、毎日溢れています。

全員が身につけているかわいいエプロンも手作り。スタッフが刺激し合い、高め合う理想的な職場です。

この幸せな職場をキープする方法をオーナーに尋ねると「スタッフの長所を見つけ、その力を借ります。自分の独りよがりでは考えが狭くなりますから」とのこと。誰よりも早く厨房に立ち、パンを仕込むオーナーの姿をスタッフも尊敬しているのだそう。

マボロシのパンを生み出す厨房には、オーナーとスタッフの絶対的な信頼関係がありました。

ナチュラルな空間にこだまするスタッフの笑い声が、パンたちをさらにおいしくしているのかも。一度訪れたら、次は友人を誘って再訪したくなる。それが行列のできる秘密かもしれませんね。

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