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子どもも聞いているかも?気をつけたい失言パターン

  • 2017.10.12
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こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。

大臣や国会議員による“失言”が後を絶たちません。

精神科医で元衆議院議員の水島広子さんがその著書『国会議員を精神分析する』で述べているように“どうして民主主義国家のはずの日本で、よりによってこんなにおかしな人たちばかりが政治の世界に集まるのだろうか……”といった指摘は本当にあたっています。

で、よく聴いてみると彼(彼女)らの“失言”といわれるものの実態は「心にもないことが何故か口を滑って出た」のではなく、「常日頃から心底そう思っているような本音がついつい出てしまった」ものばかりであることが分かります。

そうだとするとどんなママたち・パパたちにも、職場や仲間の集まりでついつい失言をしてしまう怖れというのはあるわけで、今回はママやパパが気をつけるべき失言の3つのパターンについて考えてみたいと思います。

●この人たちなら本音を喋っても解ってくれると思い込んだ結果の失言

『私がよくやってしまうのは、職場の食堂で親しいパート仲間のママたちと社内の人間関係について話しているときに、同僚の直属上司や同僚と関わりの深い部署の人の悪口を“本音”で喋ってしまうというパターンの失言です。私の話しを“痛快だわ”と言って楽しんでくれる人は多いものの、一方で批判の対象とされた人を直属上司に持つ場合やその上司と職務上頻繁に関わらなければならないような場合、痛快だなどと言って一緒に大笑いしているわけにはいきません。そんなことも考えずにパート仲間なら共に働く戦友として本音で何を喋っても解ってくれるだろうと思い込むのはおおきな間違いでした』(40代女性/東京都在住、大規模小売店パート)

こちらの40代女性は筆者のお知り合いの一人で、よく「本音」のご意見をおっしゃってくださる貴重な存在のかたです。

たしかに「自分にとってはこき下ろしてスカッとしたい嫌な奴」であっても同僚にとっては「それでも同じ部署で働くパートナー」ですから、悪口を言われてけっしていい気持ちはしないものです。

仲間になら何を話しても解ってもらえるだろう といった思い込みは、とんだ失言を招くよくあるパターンに当てはまるのです。

●知らず知らず誰かを「見下している」ことに起因する失言

『うちの課の課長は社内で“失言王”と呼ばれるほど失言が多い人です。本当ならとっくに役員になっていておかしくないような仕事のできる人なのですが、ことある度に失言をして、昇進が見送りになっています。見ていると、「女の子ははじめから当てにしていないから残業せずに帰っていいよ」とか「その仕事は契約社員のきみにはムリだろうから心配せんでいい」といったように、女性や非正規社員のことをそもそも“見下している”ところに失言の原因があるのです。多分ご本人は気づいていらっしゃらないのだろうと思われますが、知らず知らずのうちに人を見下していることから来る“本音”が失言となって口から出てしまうという悪しき例ですよね』(30代女性/神奈川県在住、医療機器メーカー勤務)

こちらの女性もしばしば筆者のインタビューに協力してくださるかたですが、この課長さんのようなパターンに当てはまる人、いますよね。

というよりも筆者の世代の男性にはこのタイプの失言癖のある人が悲しいかな少なくありません。

悪い人ではないのかもしれませんが、根底にある“上から目線 ”に気づいて自覚し、直さない限り、ずっと“失言王”から卒業できないのではないでしょうか。

●揺るぎない信念や信条を持っていて、折にふれてそれを語ってしまう失言

『職場の同僚のK子さんは仕事がテキパキとよくできるうえに普段は物静かで素敵な女性です。ところがこのK子さん、「女性は一度は子どもを産まなければ絶対に駄目」という、ある意味で宗教的ともいえるような信念を持っていて、折にふれてそれを語ってしまいます。会議などでそれが始まってしまうと場が一気に「またいつもの失言かよ」という雰囲気になり、女性の列席者たちから猛反発が出て会議にならなくなってしまいます』(40代女性/東京都在住、出版社勤務)

この話しをしてくださったかたは、出産経験のある女性からしても「こんな女性蔑視の差別的な発言はけっして許容できない」とおっしゃっています。

この“揺るぎない信念・信条を語ってしまう”という失言のパターンは、政治家の失言には最も多いパターンだといえるでしょう。

冒頭でご紹介した精神科医の水島広子さんは著書の『国会議員を精神分析する』の中で政治家に失言する人が多い理由の一つとして政治家の多くが“自己愛パーソナリティー”の持ち主であることを指摘しています。

筆者は医師ではありませんので巷にあふれる失言の数々を精神医学的・心理学的に分析することはできませんが、インタビューに答えてくださったママのみなさんの貴重なお話しを筆者自信の社会経験などをもとに考察した結果、このような“失言の3パターン”に行き着きました。読者のみなさんはいかがお感じになられますでしょうか。

いずれにしても『沈黙は金 』です。失言をしないようにするためには、余計なことは言わないように心がけるのが一番なのかもしれませんね。

参考文献 『国会議員を精神分析する』水島広子・著(朝日選書)

●ライター/鈴木かつよし
●モデル/赤松侑里

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