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「食べてくれない子ども」は、苦痛と戦っているのかもしれない【後編】【コソダテフルな毎日 第40話】

  • 2017.9.28
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こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。

長男(小3)次男(年長)三男(年少)の三兄弟の母です。

前回の記事
の続きです。

私が次男の偏食少食に悩んでいた頃、それなりに相談をしたこともありました。

(結果的に次男に効果的な方法はなかったのですが、相談にのっていただいた事で気が楽になるというのはありました)

その中でもよくアドバイスされていたことがあります。

■その1. 家族が「おいしい」と言いながら食べると、子どもも「ちょっと食べてみようかな」とチャレンジする気になるはず

もちろん私もやりました!

にこにこもぐもぐ「おいしいな~!」と食べ、「これおいしいよ! 次男も一口食べてみたら?」とピエロのように全力で明るく薦めましたとも、何度も何度も。

でも次男はまったく食べようとしませんでした。(全敗)

どうしてこんなにおいしいものを次男は食べないのだろうと思っていましたが、あるとき「元偏食っ子たちの気持ち」を聞いたときにそのわけがわかったのです。

本気の偏食っ子たちももちろん子ども時代に同じようなシチュエーションを潜り抜けてきているわけですが、その子達、こういうとき何を考えているのかというと、

「あんなの食べておいしいのかよ。あんなの食べるぐらいなら何も食べなくていい。」

そう思ってるらしいです。

衝撃的じゃないですか!?(笑)まるで侍じゃないですか!!!

でも次男も完全にこれだったんです!

食卓に自分が食べれそうなものが何ひとつなかったら、白ご飯だけ食べて終わり。他のものにはいっさい手をつけません。

私としては「せっかくおかず作ったのに!」とイライラするやら悲しいやらですが、当の本人は心の中できっとこう思っていたのであると、その貫きっぷりにむしろあっぱれです。

私が「こ~~んなにおいしいのに!」と思うものでも、次男からしたら「得体の知れない絶対食べたくないもの」。

こんなにも二人の間の感覚がかけ離れているということを、まず受け入れなくてはいけませんでした。

■その2. 「しっかり遊んでおなかが空けばおのずと食べるわよ」

もちろんやりましたとも。遊んで動いて疲れさせましたとも。

でも、食べないもんは食べないんです。

どんなにおなかが減っていようが自分の食べられると認識しているもの以外食べません。空腹は最高のスパイス! という理論は次男には当てはまりませんでした。

これも元少食っ子たちの証言によると、このとき何を考えているかはこうらしいです。

「不必要なものはとことんいらない。私たちはエコなのだ」

名言…!!(笑)

おなかが空いていても自分にとって必要なものを最小限とるだけで満足する。

たしかにそうで、次男は自分が「これ以上いらない」と決めたら惰性で食べることはしません。

■偏食っ子が大人になったら、どうなる?
そんな超偏食っ子だった元子どもたちの現在はどうなっているのかというと、ほとんどの人が「大きくなっていくうちに自然に食べられるものが増えていった」という意見でした。

成長する過程であるときをさかいに急になんでも食べられるようになった人もいれば(たとえば高校生になって部活に打ち込み出したら食べるようになったとか)、徐々に徐々に増えていった(一口食べてみたらおいしかったのでとか)という人もいます。

どうやら、小さい頃の偏食が必ずしも大人になっても続くというわけではないようです。

もちろん大人になっても偏食のままの方もおられましたが、それでも子どもの頃よりかは食べられるものの幅が増えたり、仕事上の付き合いなどでは我慢して食べられるまで進歩しているようです。

(小さいうちは付き合いだろうがなんだろうが絶対食べなかったのに付き合いなら嫌々でも食べるようになるだなんて…!! 相当な進歩!)

そんな元偏食っ子のみんな口を揃えて言っていたことは「いずれ食べられるときが来るからゆっくり待ってほしい」ということでした。

これ、身に染みませんか?

待てなかった私。

何で食べないの?

何で?なんで?ばかりで、叱ったり、もう食べなくていい! と食器を下げたり、食べきれるまで食卓に残させたり。

ずーっとお箸をツンツンツンツンさせ続けていた次男の姿を思い出します。

いずれ食べられるときがきっと来るんです。

それが高校生なのか社会人なのか、はたまた人の親になってからなのか、そのタイミングがいつなのかは人それぞれです。

そのときまでゆっくり待ってほしい。それが子どもたちの気持ちだったんですね…。

次男にはかわいそうなことをしました。まだ小さかったのに、なおさらです。

ここにひとつのエピソードがあります。

短い中に心情と情景が見事に表された何度読んでも心に染みる文章です。

■おじいちゃんが食べさせてくれた「一生忘れられない味」
私は物凄く偏食、少食な子どもでした。

無理矢理口に詰められ、吐いても無理に食べさせられてました。食べ終わるまで何時間でも正座して。給食も苦労しました。

おいしいって記憶に残っているのが、こっそりおじいちゃんが食べさせてくれた「いちごジャムパン」。

食パンのみみが嫌いな私に、みみをキレイにとってくれて、薄くいちごジャムをぬって半分におって食べさせてくれた。

一生忘れない味です。

いつかおいしいって思えるときがくるのを待ってほしかったな…怒らないで欲しかったな…。

おじいちゃんのいちごジャムパンが一生忘れない味なのは、おいしかったからだけじゃないと思います。

自分の気持ちに寄り添ってもらえたこと、自分をありのままに受け入れてもらえたことが、それを忘れられない味にさせたんだと思います。

現在5歳の次男。

彼がなんでもモリモリ食べてる姿なんて、今からは全く想像できません。

このまま食べないままかもしれないし、食べるようになるのかもしれないですが、親の私が必死に働きかけたところであんまり意味がないような気がします。

彼が自分で「食べてみようかな」と思えるときが来るのをただ待とうと思います。

ちなみにですが、元偏食っ子達がお母さんになった今、子どもの好き嫌いに関してどう思うのかというと…。

そこはやはり私たちと同じように「せっかく作ったのにぃぃ!!」とイライラもするし、「なんでも食べてほしい!}って願うようです。(笑)

みんなお母さんの願いはひとつ。我が子に健康に育ってほしい。

今になったらあのときの親の気持ちが分かりますね。
(ちゅいたんママ)

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