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ひとりでいることに耐えられず、彼を束縛してしまいます 【心屋仁之助 塾】

  • 2017.9.28
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メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「ひとりでいることに耐えられない」という、さりさん(26歳・会社員)に、心屋塾認定講師の小野美世さんからアドバイスをいただきました。

©Africa Studio - stock.adobe.com

■さりさんのお悩み
私は普段、「大人な対応ができる長女気質のしっかり者」と周りから言われています。しかし、私は彼をひとりにできないし、自分自身ひとりでいることに耐えられません。

彼がひとたび「飲み会に行く」とか「ゴルフに行く」と、単独で外出しようとすると「なんで私は放置なの?!」といった歪んだ考えが出てきてしまいます。まるで赤ん坊のように泣いたりすがったりして外出を阻んでしまうことも。

時には腹いせに、自傷行為や浮気なんかもしてしまいます。彼も困っていますし、今までの交際相手ともこれが理由でうまくいきませんでした。変だというのは分かっていますが、どうしたらいいのか分かりません。助けてください。

※一部、質問内容を編集しています。

■心屋塾認定講師の小野美世さんより
さりさん、こんにちは。小野美世です。ご相談くださり、ありがとうございます。

普段のさりさんは長女気質でしっかり者。でも、彼の前だと、違う一面が出てくるのですね。ご自身でも、どうして感情のコントロールが効かなくなるのかわからなくて、お辛いだろうなと感じました。

さりさんの心の中で何が起こっていて、どうしたら、大好きな彼の前でも穏やかにいられるのか、お話させてくださいね。

「彼をひとりにできないし、自分自身ひとりでいることに耐えられません」とのこと。

このとき、さりさんの心には、寂しさと不安と、それを何とかしてほしいという気持ちが吹き荒れていますよね。そして、腹いせに、自傷行為や浮気をしてしまうほど、

「彼にこっちを見てほしい」
「彼に私だけを一番に見ていてほしい」

こういう気持ちが強くて、自分のほうを見てもらうことにとても飢えている…そんな感じが、ご相談内容から伝わってきました。

そして、おそらくですが、さりさんのこういう面を知っている人は、少ないのではないでしょうか。

周りからは「しっかりした人」と見られているさりさんが、まさか、彼の前で、赤ちゃんのように泣いているなんて、想像がつかないでしょうし、さりさんもその面は、人前では出さないようにしていませんか。

・周りの人が困る
・嫌な顔をされる
・ため息をつかれるだろうから…

元をたどれば、それは実は、「親」に対する気持ちなんです。

・私が寂しいなんて言ったら、親が困る
・構ってほしいって言ったら、親に嫌な顔をされる
・こんな自分を知られたら、親にため息をつかれる

小さい頃に、こんなふうに感じていなかったでしょうか。

長女気質でしっかり者の女性は、「いい子の自分」と「そうでない自分」を、心の内側でわけてしまうことがあります。

弟や妹のお手本になってお母さんを困らせない、自分は我慢して、人に迷惑をかけず、周りの大人の出す空気を読んで…。

そういう「いい子」の部分を見せていると、親は安心します。親の安心した顔、笑顔が見たいから、もっといい子でいようとします。

でも、ずっといい子をしていると、その陰になって、表に出てこられない「そうでない自分」が作られていきます。

・我慢しているけれど、本当はさみしい
・弟や妹の面倒をみているけれど、本当は自分に注目してほしい
・さみしがりやで、かまってほしがりで、ひとりでは何もできない、弱い女の子

それが、さりさんの本当の姿なんじゃないかと思います。

親や、学校、職場の人の前では「いい子」でいようと頑張りますが、ひとたび心の距離の近い恋人ができると、我慢の糸がぷつっと切れるように、ダムが一気に決壊するように、自分が親からもらえず我慢していた分も、「私だけにもっとかまって」と、恋人に求めてしまうのだと思います。

ですので、今はさりさんの中で分離している「いい子」と「そうでない子」を、ひとつにしていくイメージを持たれるといいです。

次の言葉を口に出して言ってもらえますか?

「お母さん、私さみしかったよ。ひとりにしないで」
「お母さん、私のこと一番優先して」
「お母さん、さみしがりやで構ってほしがりの私でも好きって言って」

イメージの中で、さりさんが小さかった頃の、まだ若いお母さんを想像して言ってみてください。そして、「彼の前でしか見せていないさりさん」を、少しずつ表舞台に出していってみてほしいです。

・会社の人に「できないです、手伝ってください」と言ってみる
・同僚の女性に「落ち込んでるんだぁ、話聞いてほしいな」と助けを求める
・会社で泣く
・親に「なんでもいいから褒めて」と言ってみる

「しっかり者で大人の対応ができる」というさりさんのイメージを、あっさり裏切ることをしてください。

そうしてみると、彼の前での「感情のダムの決壊具合」が徐々に変わっていくと思います。彼には「今、リハビリ中だから」といって、長い目で見てもらいましょう。

さみしがりやの自分を見せられる場所を増やしていきましょうね。応援しています。

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(小野 美世)

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