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ブシュロンが描く、ロシアの幻想的な白い大地。

  • 2017.9.14

ブシュロンの新作は、雪が降り積もる幻想的な白い世界で発表された。1893年にヴァンドーム広場に一番乗りしたジュエラー、ブシュロン。モスクワ進出も1897年に一番乗りし、スラブの伝統と広い国土を持つロシア宮廷と深い関係を結んだメゾンでもある。そんなブシュロンならではの歴史をもとに、新しいコレクションのインスピレーションは雪が舞う冬のロシアの大地から。

白い世界に青いほの明かりが幻想的な会場で、「イヴェール アンペリアル〜壮麗なる冬の帝国〜」コレクションが発表された。

ネイチャー、クチュール、アーキテクチャーという、1858年の創立以来メゾンが大切にしている3つのテーマでコレクションは構成されている。ネイチャーは「ルミエール ドゥ ニュイ~紺碧の夜空と光の世界~」と題され、雪の結晶、極北の大地に遊ぶ動物たちなど自然がもつ究極の美がジュエリーに表現された。クチュールは「ファム ボレアル~雪と氷の皇后〜」と題され、皇后を美しく装った真珠、ダイヤモンドのジュエリーや伝統的なコスチュームにインスパイアされている。そしてアーキテクチャーについては、帝政ロシアの古都の建築物に特有な装飾、ドームやクーポールなどにアイデアを得た「ラノドール〜黄金の環〜」である。

アクアマリン、真珠など見事なクオリティの石、マルケトリー(寄木細工)などの複雑な技術……こうした要素に支えられ、ブシュロンの創造性がパーフェクトに開花したコレクション。女性たちの心を奪うこと、間違いなしだ。

「ルミエール ドゥ ニュイ〜紺碧の夜空と光の世界〜」より。大自然の神秘がジュエリーに凝縮されている。雪の結晶の繊細な美しさをネックレスで表現した“フロコン アンペリアル”はロッククリスタルとダイヤモンドが透明な光を放つ。これは付け外し可能なパーツによってネックレス、ピンブローチ、イヤリング、ヘアアクセサリーなど、さまざまな楽しみ方ができるマルチウエアデザインのネックレスだ。“アニモー デ ネージュ(雪の動物たち)”では、ホッキョクグマ、アライグマ、ハスキーなどこれまであまりジュエリーには登場しなかった動物たちの姿が愛らしい。

「ファム ボレアル~雪と氷の皇后~」より。豪華ながら上品で洗練されたネックレス“バイカル”はこのコレクションのハイライトピースだろう。使われている真珠は約2,000個で、中央の78.33カラットのサンタマリア・アクアマリンはオーバルカットされ、バイカル湖の澄んだ水を象徴している。背中側、アクアマリンのビーズのリボンによって、コルセットのようにネックレスのサイズを調整できるというのが驚きだ。

歴史的建造物の屋根、ドーム、クーポラ、ココシュニック(半円形装飾)、ナリイシュキン・バロック(モスクワ北東の都市群の建築様式)など帝政ロシアの古都にインスパイアされた「ラノドール〜黄金の環〜」より。マルケトリー(寄木細工)とダイヤモンドが見事な真っ白な“ロストフ”ネックレスは、空から見下ろしたドームのイメージ。長さを変えて3タイプのネックレスとして使え、またメダイヨン部分は取り外してブローチにもなる。

Boucheron
26, place Vendome
75001 Paris

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