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愛らしい「家」に夢が詰まった、ボンポワン ギンザへ!

  • 2017.9.12
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パリからやってきたラグジュアリー子ども服ブランド、ボンポワン。子どものいるママはもちろん、家族や友人への出産祝いやプレゼントを探しに、お店を訪れたことがある人も多いはず。そのボンポワンが2017年6月、銀座にアジア初となるコンセプトストア「ボンポワン ギンザ」をオープンしました。

1929年に建てられた、森山松之助設計の建物内に、2階層からなるボンポワン ギンザが誕生しました。

遠くから見ても目を惹くピンク色の壁に、ブランドを象徴するサクランボのモチーフ。足を踏み入れると、愛らしくも洗練された、その世界観を伝えるさまざまな心躍るアイテムや仕掛けにあふれています。

そんなボンポワンのアーティスティック・ディレクターを務めるクリスティーヌ・イナモラートさんが、ボンポワンCEOのマリー=サビーヌ・レクルールさんとともに来日。おふたりに、「ボンポワン ギンザ」に込めた想いを聞きました。

ボンポワンのアーティスティック・ディレクター、クリスティーヌ・イナモラートさん。 photo : TADASHI OKOCHI

——「ボンポワン ギンザ」は、パリ、ニューヨークに続いて世界で3店舗目、アジアでは初となるコンセプトストアですね。その場所として銀座を選ばれた理由を教えてください。

クリスティーヌ・イナモラート(以下、C):「銀座は、ボンポワンのショップがあるべき場所、と感じたの。美しく、おしゃれで、世界中のラグジュアリーブランドが集まっている街。だから銀座という選択は私たちにとってごく自然なことだった」

マリー=サビーヌ・レクルール(以下、M):「コンセプトストアを、日本のお客さまと “アール・ド・ヴィーヴル”(*)を共有する場にもしたいと考えたの。日本の方々はフランス流の“アール・ド・ヴィーヴル”を理解し、好んでくださっているから。そしてそれを実現できるのはやはり銀座だと思ったの」

*ここでの“アール・ド・ヴィーヴル”は、フランス風のライフスタイルを指します。

店内にはボンポワンのすべてのコレクションが揃います。1階には新生児とベビー、スキンケア&フレグランス、ジュエリー、2階にはガールズ、ボーイズ、大人向けのヤム ボンポワンをディスプレイ。こちらは2階の様子。

——銀座という街にはどんなイメージをお持ちですか。

C:「私にとって銀座は、パリのモンテーニュ大通りのような存在。シックで、ファサードが美しくて」

——コンセプトストアの建物は1929年に建てられた歴史ある建築で、クリスティーヌさんもひと目で気に入られたそうですね。どんなところに魅力を感じましたか。

C:「ここはもう、パーフェクトだったわ! 何年も前から、東京のボンポワンのメゾンとして理想的な場所を探していたけれど、興味深いことにこの建物は、一軒の独立した家のような建築なの。大きな建物のファサード2m分だけをボンポワンにするのではなく、パリやニューヨークに私たちがオープンした店と同様、まさに“メゾン(=家)”と呼ぶにふさわしい建物。メゾンとは単にコンセプト上のことでなく、物理的にも本当に小さなお家のような建物だったことが非常に重要だった」

——その“メゾン”に作ったお店は、外壁がピンクで、夜には電飾が灯るという斬新な発想に満ちています。このようなアイデアはどんなところから生まれたのですか。

C:「優しいパウダーピンクはボンポワンにとって大切な色。それから、窓が黒いラインで絵を描いたようにデザインされているのも特徴よ。ブランドを象徴するピンクとブラック、そしてゴールドのタッチを加えたファサードは、全体的に柔らかい雰囲気でありつつ、現代的な要素も取り入れたかったので、ネオンサインを施したり、建材にも現代的なものを取り入れているの。大げさにぴかぴか光ったりはしないけれど、ボンポワンの特徴的なコードを使って、遠くからでもわかるようにしたかった」

2階クチュールコーナーの壁には、日本人アーティスト田中健太郎さんによる桜の木の絵が。

——什器も一新し、アンティークを中心にしています。空間づくりに対するこだわりを教えていただけますか。

C:「この空間について話し始めると止まらなくなってしまうのだけど(笑)、大切なのは、ひとつひとつのものに意味があるということ。

例えば2階のクチュールコーナーの壁には、日本人アーティスト田中健太郎さんが桜の木の絵を描いてくれた。その手前のドレッサーはスウェーデンの50年代のもので、自分たちでペンキを塗り直したわ。それから、煌びやかなクチュールの世界観を少し和らげるために、アーチを施した。

女の子の部屋をイメージしたコーナーには、羊を置くことでファンタジーのようなタッチを加えたわ。テーブルは70年代のイギリス、椅子は50年代のスウェーデンのもの。パウダーピンクのチェストはオリジナルで、シャンデリアはエルザ・ブランというフランス人アーティストの作品。ナチュラルな枝と、洗練されたガラスの組み合わせが気に入っているわ。

ガールズコーナーの反対側にある屏風の裏は試着室になっていて、古いファブリックのイメージを取り入れているの。全体的にピュアでシンプル、でもひとつひとつにこだわりが詰まっていて、意味がある」

2階ガールズコーナーでは羊たちがお出迎え。鏡のように反射するテーブルに、フランス人アーティストのシャンデリアが映り込み、その光景もきれいです。

——確かに、さまざまな要素がちゃんと調和している印象ですね。

M:「このメゾンには女主人がいて、彼女が蚤の市などで見つけた家具でお家を飾っているようなイメージね(笑)」

C:「周りに才能とセンスのある人がたくさんいて、彼らと仕事をするのが好きなの。アイデアを持ち寄り、打ち合わせを重ねて、作り込んでいく。桜の木の絵も、私が前回の来日時に満開の桜の写真をいっぱい撮ったから、それをアーティストの田中さんに見せて、アイデアを伝えた。その後は全面的にお任せして自由に描いてもらったの。彼の作品は優しい雰囲気で、現代的で、エスプリに富んでいて、素晴らしいわ」

2階ボーイズコーナーは屋根裏部屋をイメージ。

——ボンポワンではスキンケアの新しい商品やフレグランス、ベビーのファーストジュエリー「モン プルミエ ディアマン」、また陶器コレクションが発売になるなど、ブランドの世界観がさらにライフスタイル全般に広がっています。今後手がけてみたいアイテムや、やってみたいことは?

M:「ボンポワンはもともとクチュールメゾンだから、コスメティックやフレグランスもその世界観とマッチするような形で、今後さらに発展させていくわ。たとえば出産祝いのプレゼントには、両方のアイテムをリンクさせたものを提案していく予定よ」

1階の新生児・ベビーのコーナー。

1階スキンケア&フレグランスのコーナー。発売以来ずっと愛され続ける「ボンポワン オー ドゥ トワレ」のフレッシュなシトラスの香りをはじめ、さまざまなアイテムを試して。

——フィガロジャポン読者にもボンポワンのファンがたくさんいらっしゃいます。読者に向けてメッセージをお願いします。

C:「まずは、いつもボンポワンをご愛顧いただき感謝します。私が最近モットーにしているのが、“楽しむことを真面目に追究する”こと。自分たちを取り巻くさまざまな物事と調和を保っていくには、それが大切ではないかと思うの」

M:「そのフレーズ、すごくいいわね。社員みんなで共有しないとね(笑)」

C:「ボンポワンのスタッフたちと仕事するのが楽しいし、デザインすることも楽しいし、もっとシンプルに、生きること、人生そのものを楽しんでいる。私は“happy woman”ね(笑)。その楽しさが、ボンポワン ギンザを通して、みなさんにも伝わりますように」

夜に電飾が灯った外観もロマンティック。

クリスティーヌ・イナモラート Christine Innamorato
ボンポワン アーティスティック・ディレクター
フランス・リヨン生まれ。幼い頃からスケッチやファッションに親しみ、パリのエスモードに学ぶ。卒業後はフリーのデザイナーとして数々のレディースブランドに関わった後、1992年、後のボンポワン創設者であるマリー=フランス・コーエンによりキャシャレルの子ども服コレクションのアートコラボレーションにデザイナーとして採用される。以後8年間キャシャレルでレディースのデザインを手がける。2006年、マリー=フランス・コーエンの後継者としてボンポワンのアーティスティック・ディレクターに就任。以降新たなデザインチームを率いる。

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