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新プランタン・ボーテは、今と未来の美のワンダーランド。

  • 2017.9.12
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オスマン大通りに面したプランタン・デパート。ビューティの売り場が、そこから裏手にある別館に移動し、この夏新装オープンを果たした。デパートの化粧品売り場という概念をはるかに超えて、フロアにまたがるコンセプト・ストアはちょっとしたビューティ・ワンダーランドである。

売り場に自然光が射し込む建物。地下、1階、2階がビューティフロア。上階はインテリアと子供のフロアだ。

地上階のメインエントランスから入ると、目の前に広がるのはセルフサービス式の売り場だ。メイク、スキンケア、香りなどジャンルはさまざま。パッケージも魅力的な30ユーロ以下の品ばかりが集められている。ポルトガルのクラウス・ポルトの石鹸のように、あ、可愛い! と手にとって、即購入という一目惚れの“1分ショッピング”のためのスペース。お土産探しもできる売り場だ。

シチリアのブランドOrgtigia(オルティージャ)のパッケージが目を引く1階の“1分ショッピング”の売り場。クラウス・ポルトの石鹸は5.5ユーロから。

その奥はディオール、ランコム、ゲラン、クリスチャン ルブタン、エスティ ローダー、クリニークなどアイコンブランドが並んでいる。各ブランドが他の場所とは異なるデザインによる売り場を設けていて、独自のサービスを展開する。例えばランコム。商品を並べた棚の後方にパリの風景写真が静かに流れ、アパルトマンの雰囲気をクリエイトする売り場で、中央に設けられたテーブルではさまざまなアトリエやマスタークラスが開催される。

ランコムのテーブル(photo:Manuel Bougot)。吊り下げられた鏡のうち手前の2枚はインテリジェントで、バーチャルメイクが楽しめる。鏡に映るのは、選んだ口紅の色に合わせたフルメイクが施されている自分の顔!!

エルメスの売り場。本店でも見られないエルメッセンスの素敵なディスプレイに見惚れてしまう。Kirazによるカレ「パリジェンヌ」(ブルー、白、黒のこの売り場だけの3色から選ぶ)とエルメッセンスのノマド(各15㎖)の希望の香り5本のセット(390ユーロ)も販売している。また、昔のヒット曲のタイトルをつけた香水というコンセプトの新ブランドを紹介するようなポップアップのコーナーも展開。

2階へ上がろう。ここは1,000平米の全てが香りに捧げられた巨大なパフュームリーだ。ゲランのような老舗から、メゾン マルジェラのようなモードブランドの香りまで、セレクションは幅広い。さらに、インキュベーターと名付けて、未来に羽ばたく香りのブランドばかりを集めたサークル状の売り場が設けられている。19世紀の催淫香のレシピを現代に蘇らせた Sous le Manteau(スー・ル・マントー)の6つの香り、ビッグメゾンから独立した調香師ジャン・ミッシェル・ドゥリエズによる香水……とか。自分だけの香りが欲しい! という人には、素晴らしい出合いがあるかもしれない。このフロアでは、ひたすら鼻を働かせて!!

2階の香りの売り場。シール トゥルードン、セルジュ・ルタンスなども扱う。photo:Manuel Boulot

インキュベーターのコーナーは未知の香りばかり。ゲランでは本店にもない香りのカーヴがあり、また香りの種類、ボトルの色、首に結ぶリボンの色が選べ、かつ文字や数字を刻む、というパーソナライズのコーナーもある(160ユーロ〜)。

地下1階は床のタイルが印象的な、ジャイアント・バス・ルームと呼ばれるフロア。ヘアサロン、ネイルバー、アイブロウバーなどが並び、プロによるビューティサービスを受けられる。また7つのスパルームを完備していて、ボディやフェイスケアは予約なしでもOKと、デパートの買い物客の衝動(!)に対応している短時間メニューもある。ニュクスの新しいキャッチコピー“Instinctive Beauty”から生まれたコンセプトによる初のスパでは、 フニャフニャ揺れるアクアベッドでのマッサージ(Ocean Vibes 45分/88ユーロ)や、光と香りのテラピーが盛り込まれた五感に働きかけるシャワー(30分/35ユーロ)など、新しい体験ができる。

コワファースト パリのヘアサロンでは、就業後の外出向けにエキスプレス・ヘアセットなどのサービスも用意。

薬局を意味するL’Officine(ロフィシーヌ)と命名されたコーナーには、最新テクノロジーや自然を盛り込んだスキンケアとボディケアのプチ・ブランドが世界各地から集められている。L.A発でプロ用に開発されたスキンケアのブランドDelmalogica(ダーマロジカ)、バクテリア配合のGallinée(ガリネ)……。

ボディとフェイスケアの最新ブランドを集めたロフィシーヌ。photo:Manuel Bougot

充実のビューティに捧げる3フロア。あちこち見て回り、試したりしているうち、あっと言う間に時間が過ぎる。歩く距離もなかなかのものだ。幸い、このフロアには、ドイツ発のカフェDétox Delightがある。70年代調の洒落たインテリアのスペースで、コールドプレスジュースで寛ぎのビューティ・タイムを過ごすこともできる。また、スターシェフのティエリー・マルクスとのコラボレーションによる軽食やデザートもショーケースに備えられているので、空腹を覚えたらここでひと休みするのもいいだろう。テイクアウトも可能だ。

デトックス・ディライトで寛ぎの時間を。photo:Manuel Bougot

Printemps de la Beauté
61, rue Caumartin
75009 Paris
営)9:35~20:00(月~水、金、土)、9:35〜20:45(木)、11:00~19:00(日)
www.printemps.com/paris-haussmann

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