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甘く見ちゃダメ!? 夏山登山に必要な持ち物と注意すべきポイント

  • 2017.8.17

こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。

冬には、キレイでも近づきがたい雰囲気の山々。それが夏になるとガラリと変わって身近な存在に見えてきます。

だからこそ、夏山には初心者からプロ級まで、多くの山に魅せられた人々が集まってくるのでしょう。

でも、大歓迎して迎えてくれるように見える夏山も、甘く見て近づくと痛い目にあうことがあります。 山には楽しみと同時に危険も常に存在しています。

そこで、この夏に登山を計画している山初心者さんに、これだけは用意しておくべきという持ち物と、注意点についてご紹介します。

●三大装備はマストアイテム

夏山登山に決して欠かせない三大装備があります。それは「ザック」「登山靴」「雨具」 。

ハイキングに毛が生えた程度の日帰り登山だから、天気予報が晴れだから、といった読みはあくまで希望的観測に過ぎません。山には街中とは違った事故の危険が潜み、天気も街よりずっと変わりやすいのです。

また、とりあえず的な気持ちで、安さや見栄え重視の機能性に欠けるアイテムを購入しないことも大切。

予算を多少オーバーしても少し趣味とは違ったとしても、何より機能重視 です。

専門店などでは、「経験値」「山レベル」などから適切な装備を選んでくれます。最初は経験者の言葉に耳を傾けて道具を買いそろえましょう。

●飲料品と非常用品

ホテル並みの山小屋泊を予定していても、そこへたどり着いて初めてその快適さを享受できます。途中でトラブルにあったときには自分が持っているものだけが命綱なのです。

まず、日帰りなら最低1Lを目安に十分な量の水 を持ち、軽くコンパクトでエネルギー価の高い非常食 を携帯しましょう。

続いて非常用品として、ガーゼや傷口テープなどのケガに備えたグッズ、胃腸薬や解熱剤などの内服薬、アルコール入りのウェットティッシュなどを用意します。どれも必要量を小分けして荷物にいれましょう。

また、トラブルを避ける意味で、現地の地図とコンパス、緊急時の連絡用に携帯電話(GPSをON)も必須アイテム です。

●半日~泊まり登山なら着替えとフライシート

夏の暑い時期の登山にはかなりの汗をかきます。また突然の雨、転倒などで衣類が濡れたり汚れたり破れることもあります。

少なくとも半日以上の登山を予定しているなら、乾きやすい衣類を身に着けた上で着替えも必須アイテム になります。

また、山の中で過ごす時間が長くなると、それだけ寒暖差を体験することにもなります。雨が降って濡れたところへ夏とは思えないほどの冷え込みに見舞われれば、かなりの体力消耗となり、命にもかかわることがあります。

そこで活躍するのがフライシートやビニールシート 。フライシートは本来、テントの上のカバーとして使うものですが、動けなくなったとき、雨に降られたときには、屋根や大きな傘、毛布のかわりにもなってくれます。

大きめのビニールシートでも代用が可能でしょう。

●山の常識エチケット用品

ハイキングコースや山小屋の近くを除けば、山にトイレはありません。ゴミ箱もありません。数時間を超える登山には、携帯タイプのトイレ があると安心です。

スコップで穴を掘ったり土をかけるという方法もありますが、スコップはかさ張るのが難。また、登山中にでるゴミはたとえ紙や食物などのいつかは土にかえるものであっても、持ち帰りが原則です。

最初からゴミになりそうなものを減らすのはもちろん、そのためのゴミ袋も持参しましょう。

●夏山登山の注意ポイント

“夏”だということに油断しないことがもっとも重要なポイントになります。山の夏は街の夏とは違います。

昼間は思いがけないほど暑くなり、朝晩はもちろん天候次第で驚くほど冷え込みます。暑さ寒さをさけて飛び込むコンビニもタクシーも存在していません。

熱射病・日射病や熱中病を防ぐために、体温調節のできる衣類、着替え、防水グッズ などは、たとえ短時間で終える予定の登山であっても必須アイテムとなることを肝に銘じて荷作りをし、心構えをしておくことが大切です。

また、夏山登山が持つ気軽なイメージから、体力以上のルートを選ぶことは、過労と事故を招く可能性があります。余裕のあるスケジュールを組むよう注意しましょう。

●まとめとして

登山はその自然の楽しさを享受する最適な手段ですが、自然を甘く見るとしっぺ返しをくらうこともあります。

夏山の清々しさや美しさを楽しむためにも、必要な装備や注意を十分に確認してから山に入りたいですね。

【参考文献】
・『ヤマケイ登山学校8 夏山』野村仁・著

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
●モデル/ゆみ

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