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こんな素敵女性になりたい!古民家カフェオーナーの“暮らしのルール”

  • 2017.8.4
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一色海岸のほど近く、ゆったりとした“葉山時間”が流れる「engawa cafe & space」。築約80年の古民家には広々とした縁側があり、庭の緑を愛でながら食事やお茶が楽しめます。ここでオーナー兼料理人を務める寺田由利加さんのライフスタイルに注目してみました。

人と人の縁をつなぐ場でありたい

昔ながらの玄関で靴を脱ぎおじゃますると、お店というよりも居心地の良い家という空気感に包まれます。笑顔で出迎えてくれたのは、寺田由利加さん。engawa cafe & spaceのオーナー兼料理人です。
約80年にわたり主を変えながら受け継がれてきた建物は、ほとんど手を加えずに使っているもの。板の間には、小振りのダイニングセットがいくつか。奥の畳の部屋にはアメリカのアンティーク・ソファが置かれていますが、しっくりと馴染んでいて古民家の懐の深さを感じます。
「お店を始めて10年になります。この建物を初めて見たとき縁側の印象が強くて店名にしました」。縁側は、家族や近所の人たちが気軽に集って、会話やお茶を楽しみながら共に過ごす場所。「人と人の縁をつなぐ場でありたいと思っています」と寺田さんは笑顔を見せます。

料理人である母の味を受け継いで

寺田さんのつくる料理は、新鮮な地元野菜と各地の旬の野菜、山菜が中心です。たとえば、お店の看板メニュー「旬野菜たっぷり湘南豚のせいろ蒸し御膳」は、色とりどりで目も楽しませてくれる一品。たっぷりの野菜とヘルシーな湘南豚が相性良く、体調が弱っている時にも美味しくいただけます。

寺田さんの料理のベースとなっているのは、長野の蓼科でオーベルジュスタイルのホテルを経営する料理人でもあるお母様の味です。
「食材選びや調理の技術は料理にとって大切な要素です。でも、それらを超えるものを母の料理から感じます。一皿一皿に込める念というかエネルギーのようなものでしょうか。私がどれだけ丁寧につくっても、母には一生かなわないなと思います」という言葉には、お母様への尊敬の想いがにじんでいました。

保存食づくりは料理の原点

お店を始めてから10年の間にはご出産を経験されていて、ママの顔も持つ寺田さん。お忙しい毎日ですが、はつらつとして疲れを感じさせません。プライベートの時間で心掛けていることは何でしょうか。「身体の疲れは料理やサービスに影響しますから、がんばりすぎないようになりました。朝と夜にはストレッチをして身体をほぐすようにしています」。

食については、何年もの間、欠かさず保存食づくりを続けているそう。「梅干しや味噌、しそジュース、甘酒……。あまりお店のメニューには生かせてないんですが、私にとって保存食をつくることは、料理の原点なのかもしれません」。
梅干しや味噌など、どれも限られた季節に仕込みをする必要がありますが、「忙しくても、どうしてもつくりたくて」と寺田さん。
「発酵食品って、微生物たちがたくさんで楽しそうですよね。家の中がにぎやかになるイメージです」という言葉に、料理や食べるものへの愛情を感じました。

今回の“暮らしのルール”に続き、次回は“葉山や人とのつながり”について伺います。どうぞ、お楽しみに。
writer / 酒井 牧子 photo / キムラミハル

取材協力

「engawa cafe & space」
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色1664-1
電話:046-827-7188
営業日:火曜日~金曜日
営業時間:11:30~15:00
(ランチL.O. 14:00/カフェL.O. 15:30)
※金曜日は「ぱぱままカフェの日」として、お子様・赤ちゃんとご一緒のお客様優先
※週末ランチ営業は月に数回のみ不定期
http://www.engawa-hayama.com/

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