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【女子のばんそうこう】いつかは彼の本命に…私が「チームいばら」だった頃。(後篇)

  • 2017.8.1

前篇では、複数の女性と関係をキープする男を「いばら男」、そんな男にずるずると引きずられつつも希望を捨てない女たちを「チームいばら」と呼ぶ話をしました。すっかり乾いたとはいえ古傷をさらすと情けなさでちくちく痛むね…。

当時は「こんなひどい男たちが!」という感じで女同士盛り上がってたけど、その後いばら男と手を切って一歩離れたところから眺めてみると、ぱらぱらと色恋フィルターがマナコからはがれ落ちて、気づくことがある。

変わってしまったのは、いばら男の方ではなく私だったな、と。

「甘い言葉で口説いたくせにセックスすればするほど女を雑に扱う悪い男」…確かにそうかもしれない。でも私自身も「さみしさの余り甘言を鵜呑みにしてイージーに身体を差し出し、そのつながりだけで彼に寄りかかろうとした女」だったんだよな。

別に男を擁護するわけじゃないし女の自己責任って言いたいわけじゃない。ただ「アタシの考えが安易すぎたわ…」と思ったのだ。

思い返せば最初から最後まで、A君は「お前とは身体の関係だけだよ」という明快なサインを出していた。優しく話を聞いてくれるのはする前だけだし、やることやったら即帰る。それ以上でも以下でもない、正しいヤリチン君だ(笑)でもそのサインをスルーして特別な絆を勝手に感じ、「これは恋愛?」と思い込んだ私のコドモっぷり。そして「『本気』と書いて『べつに』と読む。男の言動のまさか」で書いた「自分に置き換えて考える」をやってしまったこと。それらが最大の敗因。

さらに私は、自分軸ではなくオトコ軸で生活をまわし始めてしまった。彼から連絡があるかもしれない、不意に訪ねてくるかもしれない。そんな予感と希望だけで友人の誘いを断り自分の予定を変え、ずっと家にいる。うーんダメ過ぎる。自分のない女など、魅力のかけらもないってのに。

いばら男は初めから正直すぎるくらい残酷。その残酷さに甘い希望のベールをかけてしまうと彼らが言行不一致みたいに見えるが、彼らの言行は一致してる。一貫して酷いだけ(笑)しょせんはいい旅つまみ食い気分。冷静にそれを見極めるべきだった。

かつて小悪魔ブームを起こした蝶々さんは著書の中で「恋愛に限っては“繰り上がり当選”はない」と書いていた。本当に真理だ。二番手三番手以降に何人も女がひしめこうが、本命の座には永遠に座れない。

簡単には手に入らず、手に入れるために努力したいと思うもの、大切にしたいと思うものは、最初から別。今その玉座がカラだとしても、さほどではない相手を座らせたりしない。

お互い瞬間の波長があって、思いや予感に突き動かされて、はずみで身体の関係を持つことがあったっていい。その中から、お互い真剣に歩み寄る関係が始まることだってもちろんあり得るし。

だけど翌朝以降、いったん冷静になって自分の気持ちと相手の態度をしっかり見つめたい。甘い余韻は現場を出たら引きずらない。「さあ私は私のやることをやろう」とひとりになる。男には「賢者タイム」と呼ばれる「性交後のいきなり冷静モード」があるらしい。だから女も賢者タイムをつくろう。その後の彼の態度に違和感があったり、会うたびに自分が傷ついたり無理をしたりが繰り返されるなら、これはいばらの道だ。とっとと逃げよう。

男をつまみ食いする狩人魂があるなら別だが、好きな男とマンツーでおつきあいしたいなら、不実な男が振り向くのを待つのは時間のムダ。自分の軸とお互いを大切にしあえる相手は、他にいくらでもいるから。

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