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Cartier(カルティエ)、パンテールの可愛いが凄いの件

  • 2017.7.20
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’80年代に一世を風靡したね。パンテールといえば豹です。カルティエのそれは岩合光昭さんの撮影する猫のように愛らしく、宝石をまとったその姿は気品に溢れていて、どれだけ眺めていても飽きません。先日、ワックスでパンテールのもととなる型を作るワークショップに参加し、その可愛さに改めて気づきを得ました。

まずはいきなりお手本をお見せします。

写真上が完成形、下がそのもととなるワックス型。既にある程度成形されている右側をお手本に左側を作りこんでいきます。

やすりやヘッドライト的なハンズフリーの拡大眼鏡などを支給され、気分はアルチザン。豹のおでこや目、鼻を削りだしていきますが、当然のことながら微細な表現がうまくいかない。どんどんタヌキのような顔になっていきます。そこへ通りかかった職人の先生(フランスより来日)が、見かねてバトンタッチ。たったワンストロークでタレ目がツリ目に修正され、見事に凛とした表情を取り戻しました。

続いて宝石のセッティング。本物はダイヤモンドやオニキスですが、もちろんそんなわけにはいかないのでシールにて。修正液で塗りつぶした疑似オニキスの周囲にダイヤモンドのイメージでシールを置いていきます、ピンセットで。出来の良しあしはともかくとして、私を含む生徒たちは全員この作業に夢中に。このコラムのタイトルは「ダイヤモンドに弱いのかしら?」ですが、例えシールであったとしてもダイヤモンドをセッティングするという疑似体験は不思議な魔力を持っているようです。

このワークショップの直後、2017年SIHHで発表された新作のこちらを拝見。つぶらな瞳のかたち、思わずぷにゅっとつまみたくなる頬の丸み、肉球の柔らかさを彷彿させる躍動感あふれる前足。「ワックス型を思うように削れない」からの先生のワンストロークという身体経験を経た今は、この曲線に異常な感動を覚えます。

ここからパンテール ドゥ カルティエ ウォッチに話は戻ります。ブレスレットを腕に巻きつけると、あたかも柔らかな足で触れられているかのような感覚なんです。豹のかたちをしていなくてもその肢体を思わせるしなやかさには、カルティエの考える「自由で大胆な」豹のスピリットが凝縮されているのです。加えて華やかな存在感ゆえ、時計でありながら「もはやジュエリー」と評されています。


イエローゴールドとステンレススチールのコンビモデルはどんなスタイルにも合う。SM (22 mm x 30 mm)サイズで¥755,000。

イエローゴールドモデルはルックスもお値段もゴージャス。タフな状況を生き抜くパワーウーマンにガツンとつけてほしい逸品です。SM (22 mm x 30 mm)サイズで¥2,050,000。

手に届きやすいSSモデルであっても、この通りジュエリーライク。SM (22 mm x 30 mm)サイズで¥410,000。ダイヤモンドなしでも十分華やかじゃないかしら。

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