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「ビルケンシュトック・ボックス」、ベルリンでスタート

  • 2017.7.20
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7月初旬にベルリンきってのコンセプトストア「アンドレアス・ムルクディス」(Andreas Murkudis)で幕を開けた、「ビルケンシュトック・ボックス」。これは一言で言えば、世界数か国のブティックを巡回する、ビルケンシュトックのポップアップストアです。外観のみが共通なほかは、内装も、ビルケンシュトックのサンダルと並列して見せるプロダクツのラインナップも、また限定モデルのデザインも、各店のオリジナル・コンセプトで展開される予定です。

 ビルケンシュトックの本拠地は、ドイツ西部の街ノイシュタット。一方ベルリンはドイツ北東部。一体接点はどこにあったのでしょう?一つ目の会場となったショップのファウンダー、アンドレアス・ムルクディス氏に話をきいてみました。「ビルケンシュトックとの関わりは、10年ほど前から。私が2003年にミッテ地区にオープンしたショップで扱っていたデザイナーの一人、ヨージ・ヤマモトとビルケンシュトックとのコラボレーションを機に、定番も扱うようになりました。私はクオリティがよく長持ちするプロダクツ、オーセンティックなブランドが好きで、一度気に入ったら長い付き合いを続けます」。

もう一つの要因は、それまで別ブランドで懇意にしていた人物が、ビルケンシュトックのコミュニケーション・ディレクターになったこと。つまり、仕事を通じてのフレンドシップの賜物です。「『一緒に、何かパワフルなことをしよう』、とこのプロジェクトが生まれました」。コンテイナーを使った枠組みは、ドイツの建築家デュオ、ゴンザレス・ハース(Gonzalez Haase)のアイディア。彼らはショッピングモール「ビキニ」内の店舗や家具ギャラリー、写真ギャラリーも含め、ベルリンにあるムルクディス氏のすべてのスペース、そしてバレンシアガのショップも手がけています。

 内装は、二人とムルクディス氏が一緒に考案しました。「初めてここに来たら、ボックスも店の一部だと思うでしょう?それを狙って、地面から階段を数段上がったところにあるショップの入り口とボックスは、同じ高さにしつらえたんです。そして、ショップと同じドアと窓。こうして、まるでショップの鏡のようなスペースが出来上がりました。什器に使ったコルクは、言うまでもなくビルケンシュトックの靴を想起させますね」。オンライン・ビジネスよりもショップで経験できることを大切にしたい、と言うムルクディス氏ならではのコンセプトです。

Birkenstock Box at Andreas Murkudisは7/22まで

Potsdamerstrasse 81, 10785

 

コルクのキューブであげ底し、「アンドレアス・ムルクディス」のファサードに組み込む形で設置された、コンテイナー利用の「ビルケンシュトック・ボックス」。©Thomas Meyer

アンドレアス・ムルクディスの店頭とビルケンシュトックのサイト(ヨーロッパのみ)での限定版は、グリーンと黒の2色。「ミニマムなデザインを目指した」ムルクディス氏による、ソールからバックルまですべて同じ色の“オールオーバー・コンセプト”。©Thomas Meyer

ボックス設置前のショップ外観。ベルリンのファッション&アート・シーンのリーダー的存在、ムルクディス氏は毎日8時に出勤し、「どうしたら顧客がここでより良い時間をここで過ごせるか」、を考える。

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