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【女子のばんそうこう】いつかは彼の本命に…私が「チームいばら」だった頃。(前篇)

  • 2017.7.13
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たまには自分の過去のアイタタ…な話をしようと思います。

数年同棲して結婚の約束もしていた彼と別れた時、私はボロボロだった。

突然幕が切れるように終わった関係だったので心身が落ち着くまで時間がかかったし、「もうすぐ結婚→いきなりシングル」という状況に強烈な絶望を感じて、あんまり冷静な日々じゃなかった。

そんな時に知り合った男がA君だった。

頭の回転が早く話が面白い彼とは酒を飲んでは色んな話で盛り上がり、よく笑い転げた。私の失恋話も辛抱強く聞いてくれたし、別れた彼があっという間に別の女と結婚を決め、それを彼自身から告げられた話をすると「冷静に対応できて偉かったね」と褒めてくれ、私は思わず泣いた。そんなA君と肉体関係になるのはたやすい流れで、久しぶりに淋しさが埋まった気がした。

そこから、私が見事に振り回される日々が始まってしまう。

次に会う約束はない。夜遅くだったり、休日の昼間だったり、突然電話がくる。私がいちど出そこなったが最後なかなか電話が通じないので、いつも携帯が気になった。向こうの家には決して呼ばれない。こちらの家に来て少し話してセックスだけしてすぐ帰る。泊まることは絶対にない。たまに「◎◎を食べに行こう」と誘われることもあり、「デートかな?」と思って出かけるとほんとに食べただけで家に送り返されたりした。「俺、このあと予定あるからさ」そう言って彼はそそくさと帰った。

いまこうやって書き出してみると「アンタ目ェ覚ませやぁぁ!!」と後ろからゲタで頭を張りたいくらいあからさまな「都合のいい女」に成り下がったわけで。でも恐ろしいですね、まっただ中にいる時はそれでも希望を持つんですよ。

A君がモテるタイプにも関わらず特定の彼女を作らずフラフラしているのは知っていた。でもいつか「お前がいちばんいい女かもかな…」なんて気づいてくれる時が来るかもとか思ったりして…ああ勘違い!!ガッデム!

同じ時期、仲のいい女友達2人も男のことで悩んでいた。そう、「彼は私以外にも複数の女がいて私が本命ではない」という悩みね…。

いつも3人でしょうもない男たちを揶揄し、そいつらと関係を続けている自分たちを冷笑しながら自分たちを「チームいばら」と称し、相手を「いばら男」と呼んでいた。

自分たちはこの現状を笑えるほどには冷静だ。そんなふうを装ってはいたが、内心は傷ついていた。3人で会うたびに前回の逢瀬について詳細な報告をし合い、「ちょっとこれまでと変わってきたんじゃない?」「きっと彼、素直じゃないだけだよ」みたいな励まし合いもしていた(こういう時の女同士の思いやりはお互いにとってほんっと逆効果な!)。

当時話題になった「ルールズ」という翻訳本を読み込み「こちらから電話はかけない」「デートの申込は3日前で締め切り。当日の誘いは断る」など、こちらが強気に出て相手に追いかけさせるためのルールを学んだ。そのくせそれは実際のシーンではまったく使えたためしがなかった。げに恐ろしきは「嫌われて彼が離れるよりは今の方がマシ」という己の弱気さなのだ。

A君との関係はある日私の目がぱっちり開いて(笑)すっぱり終わったのだけど、そこからブログに綴った「チームいばらといばら男の話」には読者さまからたくさんの「私もです!」という共感コメントが寄せられて驚いた。

…というわけでその経験をもとに「女を1人に絞らず都度都度の口八丁でしのいでいく」いばら男の具体的な生態については今後も折りに触れ書くつもりですが、ひとまずこの話、次回に続きます。

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