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これ、なにに見える? ”細長すぎる”彫刻に隠された秘密

  • 2017.6.29

20世紀を代表する彫刻家“ジャコメッティ”

どこまでも細長いけれど、圧倒的な存在感と重厚な空間をまとう不思議な彫刻たち――そんな唯一無二の作品を生み出し続けた、20世紀を代表する彫刻家アルベルト・ジャコメッティの代表作の数々がとうとう日本にやってきました。
2017年6月14日(水)〜9月4日(月)まで六本木の国立新美術館で開催中の「ジャコメッティ展」。没後半世紀を経て開催される本大回顧展では、彫刻や素描、油彩画など132点の作品を通じて、ジャコメッティの生涯を辿ることができます。
20世紀彫刻の真髄がいまここに。実物だからこそ体感できるジャコメッティ作品の醍醐味を存分に味わってください。

摩訶不思議な人体彫刻に釘付け

ジャコメッティの彫刻といえば、とにかく“細長い”。生涯にわたって人体彫刻を中心に制作をしたジャコメッティが生み出す細長い造形は、一度見たら忘れられない独特の形をしています。

「なぜここまで細長いのだろう?」彼の彫刻を見れば誰もが抱く疑問は、実物をじっくり観察すれば解き明かされるかもしれません。

アフリカやオセアニアの造型の影響を受け、シュルレアリスム運動へ参加したジャコメッティの初期作品には、どっしりとしたヴォリュームがありました。しかし、モデルに基づく制作を決意してからは、その作風に変化が――初期から晩年にかけて、彼の生み出した作品の変遷を追えば「細長い」理由が徐々に明らかになるでしょう。

実物でしか感じることのできない、スケール感と繊細な表面のマティエール、そして強さと儚さが共存する存在感に満ちた作品群は必見です。

貴重な素描も油彩画も! ジャコメッティの全貌がここに

大回顧展となる本展では彫刻作品のみならず、多数の素描や油彩画など幅広く展示されています。
日常生活の中で、カフェのナプキンや新聞の余白に描いたスケッチも大公開。そんな何気ない作品から、ジャコメッティの知られざる一面も発見できそうです。

もちろんジャコメッティ展オリジナルグッズも見逃せません。クリアファイルや缶バッチ、はたまたジャコメッティとコラボしたお茶やかりんとうまで。
20世紀の大彫刻家づくしの一日をどうぞ。

取材・文/おゝしろ実結

イベント情報

・イベント名:国立新美術館開館10周年 ジャコメッティ展
・催行期間:2017年06月14日 〜 2017年09月04日
・住所:東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館 企画展示室1E
・電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)

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