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「そのうち好きになれると思ったのに……」恋愛ナシでの結婚がうまくいかない理由

  • 2017.6.22
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前回は、恋愛感情を持てない相手「あなたのことはそれほど……」な人との結婚についてのコラムを書いた。

“それほど好きじゃない相手”でも性格やライフスタイルが合うならそこそこ楽しい結婚生活を送ることもできるということが判明した。

 

今回は逆に「恋愛ナシで結婚し後悔している女性たち」の話を元に書いてみた。うまくいかなかったその理由を追求したので前回のものと対比してほしい。

 

“幸せな結婚生活に必要なものは何か”を一緒に探っていこう!!

恋愛ナシ婚で失敗~「努力では人を好きにはなれない」

・「自分が40目前という年齢が結婚に拍車をかけました。知人の紹介で見合いし、相手は自分の好みではありませんでしたが、『すぐにとは言わない。一緒に生活していくうちに徐々に好きになってくれたらいいよ。それにあなたに愛してもらえるように僕も頑張るから……』と言われその真摯な気持ちに応ようと結婚しました。でも、好きって感情は努力して生まれるものでもないし、努力して人を好きになるのもなんだかおかしな話ですよね。そんな中、私に好きな人が出来てしまいました。主人にはどう努力してもダメだったのに他の人にそんな感情が芽生えてしまうとは……。結婚、早まったと後悔してます」(40代女性/エステ)

・「自分が好きというよりも“自分のことをすごく愛してくれる人、大事にしている人と結婚したほうが幸せになれる”と信じてました。でも、彼が尽くしてくれればくれるほどプレッシャーとなってしまい、相手が自分を想ってくれるようには相手を愛せない自分に罪悪感が募り、好きになろうと努力している自分にも嫌気がさして……。相手にもそれが伝わるものですね。次第に『俺はこんなに愛してるのに』と責められ苦悩の日々……。離婚が成立するまでもすごい時間がかかりホトホト疲れました。そんなに好きじゃないけど、彼がすごく愛してくれるから……なんて結婚すると痛い目みますね」(30代女性/衣料)

 

――誰かを愛するのに、意気込んだり、力まなければ出来ないことだとしたらそれは間違いだ。

恋愛は“いつの間にか”そうなってしまう流れのようなもの。……だからムリにそうせざるを得ないように仕向けたところで心はいうことを聞いてくれない。

恋や愛は自発的なもので決して強制的なものではない。

相手から何かしてもらうことで生まれるのは愛でなく自分の利でしかない。

 

恋は下に心があるから「下心」、愛は真ん中に「心」があるから真心。

「愛は真心、恋は下心」という俗説は理にかなっているといえるだろう。

 

筆者が常々思うのはどちらも“心がなせる技”ということ。

それらの気持ちは自然にわいてくるもの。

「何かしてあげたい」「与えたい」という自発的な感情。

だから「努力で人は愛せない」「努力では愛は生まれない」のだ。

恋愛ナシ婚で失敗~「相手のことが許せなくなる」

・「妥協で結婚しちゃダメ。少しでも自分の好きなタイプじゃないと続かないと思う。彼の笑った顔が可愛いだとか、彼のたくましい腕や背中が好きとか、長い指が好きとか……そんなことでいい。そんな些細な“好き”や“好ましい箇所”があればいくらケンカしても許せる。私は一度目にタイプじゃない人と結婚していろんなことが許せなくなった。男と女は外見で許せる部分って大きいものですよ」(30代女性/不動産)

・「ひとつ屋根の下にいれば好きな相手でも腹立つことがあるのに好きじゃない相手ならなおさら!頭にくることが増えるし、言い争いになる。見えなかったことがあれもこれも見えてくると、好きじゃない相手に寛容になんてなれないと思う。私はそんな“許せないこと”が蓄積されて離婚に至りました。好きじゃない男の嫌な部分を毎日見せられたら我慢できないですよ」(40代女性/保険)

 

――これは要約すると“全てじゃなくてもいい、相手の「ココぞ!」という好きな所があればケンカしても元に戻れる”ということだろう。

男と女は生活の中で今まで知りえなかったいろんなとこが見えてくる。相手の欠点がどんどん浮き彫りになるのが当たり前といえる。

もちろん同棲から結婚に至るカップルなら話は別だが、大抵は相手の日常生活の癖が見えた上で結婚するワケではない。

結婚してからはじめて相手の生活態度や悪しき習慣などに驚く。

結婚生活は洗濯物のたたみ方やトイレの蓋の閉め方ひとつで喧嘩になるのだ。

結婚する前は、結婚相手の素顔はなかなか見えてこない。結婚という目的を達成する前に、相手がドン引きするような“負の素顔”をさらけ出してしまうような馬鹿な人間はいないだろう。

だがこれだけは言える。

結婚生活では誰でも悪いところばかり見ていたらどんな好きな相手でも嫌になり、逆にそれほど好きな相手でなくとも良いところばかり見ていたら好きになるのだ。

減点法の結婚は悲劇しか生み出さないのである。

恋愛ナシ婚で失敗~「会話は連絡事項のみ!セックスレス、仮面夫婦になる」

・「私の友達は『この人なら年収も安定してるし、まいっか』で結婚したけど、今では冷え切った仮面夫婦。子供も二人いて経済的に離婚したくてもできず『ダンナ超キモい!早く死ねばいいのに……』なんて感じで愚痴ってる。私も、妥協して結婚した口で、もっかセックスレス。毎晩一緒のベッドで寝るのは地獄。『どっかで浮気してくんないかな。そしたら慰謝料とれるのに』と思っちゃう」(40代女性/専業主婦)

・「後悔してるのが“この人の子供を生みたい”と思えないということ。普通に好きで結婚してたらこんな気持ちにならなかったと思う。好きな人のDNAを残したいってゆうのは本能から芽生えるものなんだろうな」(30代女性/歯科)

――“好きじゃなくなんとなくで結婚して”……の後悔は、いろんなことにしわ寄せがくる。その不都合のひとつは夜の営みといえるだろう。

しかもやるせないのは離婚となると経済難になる不安や、子供への影響などから嫌でも別れられないこと。

ダンナをATMとして見ることでしか続けられない関係になるのだ。

顔を合わせればケンカばかりしている夫婦ならまだマシ。ケンカも立派なコミュニケーションであり、まだ相手に関心がある証拠。

しかし冷え切った仮面夫婦の会話は必要最低限、事務的なことしか伝えようとしない。

互いに協力し合うのが本来の夫婦の姿なのに相手に無関心では夫婦としての機能は果たしていない。

結婚を決める際は相手の条件にばかりとらわれるのではなく、自分が「この男性の子孫を産めると思えるかどうか」も問い正すべきかもしれない。

 

【「今はそれほど好きじゃない」「そのうち好きになるかも……」は誤算】

前回の記事と今回の記事で「幸せな結婚生活に必要なもの」を探ってきたが、大好きな人との結婚もさほど好きじゃない人との結婚も、どちらも幸せになるとも不幸になるとも保証されてはいない。

 

たとえ“どんな相手と結婚しようと”穏やかな気持ちで過ごしていけるならその結婚は御の字といえるだろう。

それほど好きでもない相手でも共に暮らしていくことで、信頼という絆で結ばれ愛着がわき、なくてはならない大切な存在になっていくこともある。

はたまた、うんと好きな男と結婚しても日々の忙しい暮らしの中で恋愛感情は風化し、最後には憎しみ合って別れることもある。

 

ただ、どんな相手を選ぼうが夫婦生活とは二人で築き、作り上げていくもの。

完璧な人間などいないからこそ、結婚は互いが“成長する修業の場”といえるのだ。

『惚れた相手と結婚するか、そこそこの相手と結婚するか?』選ぶのは自分自身。

結婚は義務ではなく“自分の意思”。……つまり幸せは自分の手の内にあるのだ。

 

あなたが虚しい結婚生活を過ごすことのないよう心から祈っている。

体験型恋愛コラムニスト・神崎桃子

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