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LVMHプライズ発表! 受賞者は、Marine SerreとKozaburo

  • 2017.6.22
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LVMHグループが主催、賞金と指導援助で若手デザイナーをサポートするLVMHプライズは、今年4回目を迎えました。デルフィーヌ・アルノーが率いる審査員は、グループの各デザイナーたち。そして今回の授賞式のゲストはなんと、リアーナです!

特別賞に輝いたのは、コーザブロー(Kozaburo)。東京出身、NY在住32歳の赤坂公三郎氏が手がける、メンズウエアのブランドです。彼はロンドンのセントラル・セント・マーチンズを卒業後NYに移り、トム・ブラウンの下で経験を積んだ後に、今度はパーソンズでファッションの勉強を続けました。今年1月に、はじめてのソロのプレゼンテーションを発表したばかりです。その独特のスタイルは、’90年代のストリートファッションや音楽シーンからのインスピレーションを、完璧なテーラリングと凝った手仕事で仕上げたもの。LVMHプライズの審査にのぞんだコレクションでは、ヴィンテージのデニムを短冊状に細かく刻んで織ったと言うアーティザナルなフレアジーンズが、特に象徴的でした。

そしてグランプリは、のフェスティバル・ディエール速報でもご紹介した、マリーン・セール(Marine Serre)に。ベルギー系のフランス人である彼女は、ブリュッセルのラ・カンブル卒業の25歳。アレクサンダー・マックイーンやラフ・シモンズ期のディオールを経て、現在は自身のブランドと並行してバレンシアガのデザインチームにも所属しています。スポーツウエアと19世紀中東のコスチュームという対極的な要素を一つにした未来的な作品の一連では、成熟したビジョンによるコレクションの構成力が認められました。ラジカル・コール・フォー・ラブ(Radical Call for Love)と名付けられツーウェイで着られる服も多数あるこのコレクションは、秋から銀座店も含めドーバー・ストリート・マーケット(Dover Street Market)の各店舗に入荷する予定です。

この2名以外の他6人のファイナリストはアトライン(Atlein)のアントナン・トロン(Antonin Tron)、アンブッシュ(Ambush )でプレタポルテも始めたユーン(Yoon)、セシリー・バーンセン(Cecile Bahnsen)のセシリー・ロステド・バーンセン(Cecilie Rosted Bahnsen)、ジャンコイ(Jahnkoy)のマリア・カザコヴァ(Maria Kazakova)、カール・ラガーフェルド一押し、ナビル・ナヤル(Nabil Nayal)のナビル・エル・ナヤル(Nabil El-Nayal)、そしてお馴染みのモリー・ゴダード(Molly Goddard)。彼らは惜しくも賞を逃したものの、この機に国際的な注目を集めました。

左:授賞式で、リアーナとデルフィーヌ・アルノーに囲まれたマリーン・セール。星のメダルはアーティスト、ジャン=ミシェル オトニエルの作品。右:マリーン・セールのコレクションより。

左:コペンハーゲンのセシリエ・ロステド・バーンセンはサステナブル・ファッションを提唱し、素材はすべてリサイクル。右:シリアから子供の頃イギリスに移住、ロンドンベースの、ナビル・エル・ナヤル。

左:ジャンコイのマリア・カザコヴァ(中央)はNY在住のロシア人。3月のLVMHプライズショートリスト発表会にはビザの問題で来仏できず、物議をかもした。右:昨年はブリティッシュ・ファッション・カウンシル・アワードを獲得した、モリー・ゴダード(中央)。

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