【女子のばんそうこう】「本気」と書いて「べつに」と読む。男の言動のまさか

前回は「男はぜったい決めない。だからお前が舵を取れ」という長渕ばりの身もフタもない話をしてすいませんでした。そして今週も引き続き身もフタもないことを言いますが許して下さい。

その昔、「女・尾崎」と評された歌手・橘いずみがこう歌っていた。

「自分に置き換えて考えるなんて意味がない」

…その言葉がいかに正しいかは、大人になって色々と痛い目にあってから実感した。そもそも女子は恋愛において男性の言動に「？」が生まれた場合、自分にいったん置き換えがちだ。

「フツー、好きじゃないとこんなことしないよね？」「もし私なら本命にしかこういうことしない…だから彼も本気で私を？」

不確かな関係。もらえない確信。だけど時折、彼が投げかけてくれる言葉や態度に「本気」を感じてしまって、期待を抱く。女友達に「どう思う？」と彼の言動を報告してみると、ほとんどの場合、

「そうだよ！フツー好きじゃなきゃできないよ～そんなこと！」「それきっと、彼は本気で考えてくれてるんだよー♪」

と答えて背中を押してくれるので、さらに期待と確信が高まる。

…でもそれ残念ながら女同士で話してるからなんだよね…。先の見えづらい恋愛をしている人、彼の言動に振り回されている人にぜひ言っておきたい。女の「フツー」は、男の「フツー」ではないと。

女性は大抵の場合、「本気だからこういう言動に出たい」「誤解されたくない相手には下手な言動に出たくない」と思う。もちろん、男をその気にさせといて実は全然その気がない小悪魔もばっちり存在するけど、本気モードに入った時（特に身体の関係になってしまった後）はまっすぐに突き進む人の方が多く見受けられる。しかし男性の場合は、そこが全然違う。

たとえ友達程度にしか思ってなくても、何なら単なるセフレだと思ってても、

「愛してる」と言ったり

「お前にしかこんなこと言えない」と言ったり

「何だろう、お前といると落ち着くなあ」と言ったり

「お前とつきあったら～～だろうなあ♪」と言ったり

「いい奥さんになるよ」と言ったり

女子の家で彼氏同然にくつろいだり

ちょっとした贈り物をくれたり

記念日を一緒に過ごしたり

物件を一緒に見に行ったり

親や友達に会わせたり

できるんだよーーーーーーーー！(涙)

酒入ってれば特にな！

そんな「女性にとっては重たい言葉」を言ったことなど、言い終わるそばから忘れている。そして「女性にとっては決め手になる行動」を取ったことに、意味など全然ない。何なんだ一体。特に遊び慣れてる男性にとってそれはランチにつきあう程度の重みしかなかったりする。もちろん「嫌いじゃないし一緒にいて楽しいコだ」とは思っているのだろう。でもそれと「本命にしたい」とは、全っ然リンクしなかったりするから要注意…（震）。

そういうことが言えないしできない男だってもちろんいます。そしてそういうことができる女だっています。だけど割合として「その言動の重さに反して何の意味も意図もない、ていうか何も考えてない」という男性のほうが、はるかに多いです。

だから女性のみなさん、あやふやな関係のなかで彼から上記の言動が出たとしても「GOサイン」でも「本気の証し」でも何でもないので、きちんとした結果(「俺とつきあってください」とか「妻と離婚しました」とかハッキリ示される等）が出るまでは、振り回されたり都合よくつかわれたりしないようにね。「今日は楽しいねー」「お前いいやつだなー」の言い換えだ、くらいに思って流しましょうね。