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雨でも遊べる遊園地「グッジョバ!!」。祖父母にウケてる!体感型アトラクションとは?【ハロー!裏方さん~子どもの笑顔をつくる達人たち~ Vol.6】

  • 2017.6.15
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子どもの暮らしを彩るモノ・コトづくりに愛をもって携わる達人に、その舞台裏を余すところなく語っていただく本連載。6回目は、いま人気急上昇中のよみうりランドの新しい体感型遊園地エリア「グッジョバ!!」におじゃまし、その誕生秘話から見どころまで、たっぷりお聞きしました。

<お話をうかがった達人さん>

曽原 俊雄さん
株式会社 よみうりランド 遊園地事業本部 副本部長。企画・宣伝部。大学生と高校生の子がいる2児のパパ。

<よみうりランドの「グッジョバ!!」って?>
「グッジョバ!!」は、2016年春、よみうりランド内に誕生した遊園地エリア。工場の生産ラインをモチーフにした4つの「factory」では、アトラクションに乗りながらモノづくりを学べる。また、実際に自分でモノづくりができるワークショップも毎日開催。遊園地×工場見学×ワークショップが融合した、能動的に楽しめる新しいタイプの遊園地。

グッジョバ!!の詳細はこちらから。
http://www.yomiuriland.com/gj/

■「一瞬では終わらない、なにかが残る体験を」…から構想7年! グッジョバ!! 誕生秘話

よみうりランドに新しいエリアをつくろう、との話が持ち上がったのはオープンから7年前のことです。

当時、私は小中学生だった子どもたちを連れて遊園地によく遊びに行っていました。子どもたちと遊ぶなかで、ジェットコースターや観覧車で非日常を味わうのはたしかに楽しいけれど、その楽しさは一瞬で終わってしまうことにちょっと物足りなさを感じていました。

その場限りの「楽しかったね!」「スリリングだったね!」だけではなく、気づきや発見、好奇心…そんな、少しでもなにかが残るような体験を提供したいと漠然と思いながら、新しいエリアへの構想をあれこれ練っていました。

そんな折、これまではファミリーが多かったよみうりランドに、お孫さんを連れてくる団塊世代の方々の姿を多く見かけるようになったんです。

団塊世代といえば、すぐれたモノづくりの技術で日本の高度成長期を支えてきた世代です。それがヒントとなって、高度成長期の象徴ともいえる大スケールのライン工場をモチーフにした施設「factory」をつくり、「モノづくり」をテーマにしたエリアをつくろうと考えました。

FOOD factory前の巨大なやかんオブジェは、園内屈指のフォトスポット。リアルなつくりは圧巻です!

グッジョバ!! のテーマは「モノづくり」。乗り物に乗りながら日本のすぐれたモノづくりを体感できる、いままでにないアトラクションで、楽しみながらちょっとした気づきも得られます。

問題は、factoryでどんな楽しみを提供するかです。工場を模した施設でモノづくりの工程をみるだけでは、エンタテインメント性が薄れてしまうように思いました。

遊園地ならではの楽しみがベースにあったうえで、ちょっとした学びや気づきにつながり、子どもたちに一瞬で終わらないなにかを残せるものを…と考えぬき、ようやく「ジェットコースターなどに乗りながらモノづくりの工程を学び、気づきや好奇心を刺激する」というスタイルにたどり着きました。

こうして構想から7年を経て生まれたのが「グッジョバ!!」です。エリア内には、各業種の工場の生産ラインをイメージした「自動車」「食品」「ファッション」「文具」4つのfactoryがあり、モノづくり体感アトラクションのほか、ワークショップ(※)も毎日開催しています。

※ワークショップの内容は、約2週間毎に変わります。

■あえて「競える」にこだわる理由は?

グッジョバ!! では、どのアトラクションにも「学べる」「競える」「能動的」の3つの要素を取り入れることにこだわりました。

たとえば、CAR factoryの「カスタムガレージ」は、未完成の車体にパーツを付けて検査を受け、その後試験走行をし、船積みまで体験できるアトラクションです。車がつくられ、出荷までの流れを楽しみながら「学べる」のです。
車体へのパーツの取り付けには制限時間を設けていて、ここでスコアを「競える」ようにしています。

そう、制限時間内にパーツを取り付けて、試乗して…とお客さん自らが動く「能動的」なアトラクションになっているんです。

一般的なジェットコースターのように、乗ったらあとはされるがまま、というわけではないところが、グッジョバ!! の大きな特長です。

「競える」については、数年前に運動会のかけっこでも順位をつけないといった向きもありましたが、私たちはあえて、点数やランキングなどで「競える」要素を入れました。

子どもって、「できなかったことができるようになった!」「前回より上手にできた!」という経験ほど、鮮明に記憶に残るものだと思うんです。そして、そんな成功体験が成長につながると考えています。

だから、カスタムガレージの例でいえば、初回は3個しかパーツを付けられなかったけれど、次のチャレンジでは5つも付けられた! というような経験をしてほしい。そんな理由で、どのアトラクションにも「競える」要素を入れました。

CAR factory内のアトラクション「カスタムガレージ」では、車に好きなパーツを取り付けて、走行から船積みまでできる! パーツの取り付け時間は90秒と意外とシビア。

印象的だったエピソードがあります。カスタムガレージにチャレンジした兄弟がCAR factoryから出てきたときに、たまたま近くにいた私に向かって、弟くんが「お兄ちゃんに勝ったんだよ!」とうれしそうに声をかけてくれたんです。

おそらく普段はお兄ちゃんにかなわないことのほうが多いんでしょう。それが、カスタムガレージではお兄ちゃんに勝てた。小さなことかもしれませんが、弟くんにとっては、自信だったり、やればできる、という成功体験のひとつになったんじゃないかなと、弟くんのキラキラした表情をみて思いました。

まさに、グッジョバ!! が目指す、「一瞬では終わらないなにか」を残せた気がして、胸が熱くなった一幕でした。

■あんなところに〇〇が! 体も五感もフル稼働で楽しむ「グッジョバ!!」の見どころ

グッジョバ!! の「自動車」「食品」「ファッション」「文具」のfactoryは、各業種の企業にご協力いただきながら、細部までこだわってつくりこんであります。それぞれのfactoryの見どころからウラ話までちらっとお教えします。

■CAR factory

CAR factoryエントランスでは、自動車型からロボへと自動に変形する「全自動変形ロボ CIRA(サイラ)」がお出迎え!

CAR factoryでは、先にご紹介したカスタムガレージのほか、本格的なゴーカートやドリフト体験といった車にまつわるアトラクションがあります。

ワークショップ「日産モノづくりランド」では、自動運転技術のプログラミングをし、実際にミニカーに搭載して走らせたり、車の模型を使って効率よく車を組み立てるワークショップなどを随時開催しています。

日本が誇る車づくりの技術力に触れられるとあって、パパやシニア世代にも好評なんです。

■FOOD factory
FOOD factoryの目玉は、ボートに乗りながら「日清焼そばU.F.O.」の製造工程を体感できる「スプラッシュU.F.O.」。日本初の映像ゲームを取り入れたボートアトラクションで、製造のじゃまをする悪者ケトラーを退治しながら進みます。

具を選んでオリジナルU.F.O.がつくれる、おいしいワークショップ!

「マイU.F.O.ファクトリー」では、世界に一つだけのオリジナルU.F.O.づくりを楽しめます。

フタの部分になるデザインシートに絵を描いたら、具材を12種類から4つ選んでいき、パッケージングしてできあがり。デザインシートは種類がいくつかあって、ランダムで出てきます。なかにはレアシートを潜ませてあるので、当たったらラッキーです!

ちなみに、具材は4つすべて同じものでもOK。私はやったことがないのですが、4つとも肉にすると、がっつりパンチのあるU.F.O.になるそうですよ(笑)。

■FASHION factory

ファンタジーの世界に迷い込んだかのようなFASHION factory内には謎のスイッチが隠れています! みつけたらポチっとしてみよう。

FASHION factoryでは、日本初のらせん状スパイラルリフトを採用したジェットコースターに乗って、服の製造工程を学びながら、最後はファッションショー体験が楽しめる「スピンランウェイ」が人気です。搭乗中には、コーディネートを楽しめるミニゲームもできるんです。

factory内の装飾も見どころのひとつです。トリックアートのような壁面やイラスト、額に入った精巧なファッション小物、そしてコースターも1台1台違う模様にしてあるほど、細部にこだわっています。また、factory内には謎のスイッチがどこかにありますので、ぜひ探してみてくださいね。

ワークショップスペース壁のディスプレイのひとつひとつは、パートナー企業ワールドが手がけたもの。見どころたっぷりです。

ワークショップ「わくわくファッションラボ」では、くるみボタンやナップザックなどの作品づくりができます。

ナップザックづくりにはミシンを使うのですが、ここでもおばあちゃんがお孫さんに生き生きとミシンの使い方を教えているシーンをみかけました。グッジョバ!! は世代を超えて楽しめる場所でありたい、との想いもありますので、おばあちゃんとお孫さんのやりとりをみて本当にうれしくなりました。

■BUNGU factory

BUNGU factory内では、キャンパスノートの生産ラインをアスレチックで体感できます!

BUNGU factoryの「キャンパスチャレンジ」は、乗り物ではなく自分の体を使った7つのゲームをしながらキャンパスノートの製造工程を知る、アスレチック感覚のアトラクションです。

飛んだり跳ねたり、けっこうハードなので、ママ・パパは運動不足の解消になるかもしれません(笑)。

クリア後の結果発表の部屋、「コクヨ」ロゴが一面にある壁にもぜひ注目を。よくよくみると…? ちょっとした遊び心が隠れていますので、BUNGU factoryに来たらチェックしてみてくださいね。

BUNGU factory内には、小さい子が靴を脱いでゆったり遊べるスペースも。福笑いのように好きな顔のパーツをぺたぺた貼れる「かおノート」は大人でもハマる面白さ。

売店で買える通常のノートの2倍の高さのキャンパスノートは、ここでしか手に入らないレアグッズ!

このほかにも、小さいお子さんが遊べる「ひらめキッズ」や、「カドケシとろっこ」などの乗り物があります。

また、ワークショップ「ひらめきラボ」では、オリジナルキャンパスノートや豆本をつくるワークショップを行っています。最近では英語のみで行うワークショップも期間限定でスタートしました。英語が話せない! と最初はしりごみする子も、いざ始まると上手にコミュニケーションができていて、子どもの順応力はすごいなあと驚かされます。

どのfactoryも、ただ乗り物に乗るだけではなく、その最中に頭や体を使うゲームをしたり、ハイスコアを目指したり…と、能動的に楽しめるようになっています。また、FASHION factory内のスイッチや、コクヨのロゴのように、思わずクスっとなるしかけが園内のあちこちにありますので、すみずみまで観察してくださいね。

体を使うアトラクションも多いので、ママ・パパからは「グッジョバ!! で遊んだら、次の日筋肉痛になっちゃった…」なんて声も聞きますが(笑)、ご安心を。

園内にはベンチや木陰になる場所を多く設置していますので、ちょっと休みたいときはもちろん、赤ちゃん連れ、おじいちゃんおばあちゃんも快適に過ごしていただけると思います。

体も五感もフルに使って、いろんなことを感じて、学んで、発見して。家に帰ってからやそのあとにも、ちょっとした「なにかが残る」体験をしていただければ、これ以上うれしいことはありません。

<曽原さんレコメンド!>

隠れた人気アトラクションが、BUNGU factoryの「ちえくらべ 『たまゴロー』」です。遊園地のアトラクションではかなり珍しい団体戦なんです。参加者は2チームに分かれ、コースター内を転がってくるボールの方向を変えたり、至る所に設置してあるミニゲームを行い、得点を競います。

初対面の人と協力しながらのチーム戦を遊園地でできるのが珍しいようで、想像以上に大きな反響をいただいています。

また、6月頃にはよみうりランド園内の聖地公園で、ほたるの観賞会を予定しています。幻想的な風景に出合いに、ぜひ足をお運びください。

よみうりランドhttp://www.yomiuriland.com/

文:コミヤカホル

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