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刺激をもらえる台湾のデザインカフェ巡り。【2017トラベル 台湾編】

  • 2017.6.11

改築には約2年かけて行い、当時使っていた木材と同じものを使用するために、日本から台湾ヒノキを輸入。「2016年度グッドデザイン賞」受賞。
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台北を訪れると、古い建物をリノベーションした書店やギャラリー併設のカフェの多さに驚かされる。カフェはただコーヒーを飲むだけでなく、アートやカルチャー、文学に触れる場所であり、新たな発見がある場所でもあるのだ。知的好奇心を刺激される、プラスアルファなカフェを厳選して紹介。

VVG Chapter コーヒーとスイーツがもてなされる、プライベートなライブラリーカフェ。

レストランやカフェ、書店(「VVGサムシング」は「世界で最も美しい書店」に選ばれている)、雑貨のセレクトショップなど、スタイリッシュな人気スポットを次々と手がけるクリエーター集団VVG。彼らが内装デザインや運営を手がける「VVG チャプター」は予約制の無料のライブラリーだ。1930年頃に建てられた文官員(国家公務員)の官舎が廃屋になっていたところを再建。置かれている家具もアンティークが中心で、誰か知人の家に招かれたかのような温かな雰囲気を醸し出している。蔵書は6000冊ほどで世界各地で出版された写真集やアート本、クッキングブック、雑誌などが多く、日本語の書籍もあり、ワクワクする飽きさせないセレクトだ。

ネルドリップで丁寧に淹れる、GOODMAN ROASTERの阿里山コーヒー(紅茶も選択可)とVVGのペストリーショップ特製のケーキが無料でもてなされるのがうれしい。また、2ヶ月に一度、「台日設計フォーラム」と題した、台湾と日本のアーティストによる展覧会を開催。毎回、「布」「木」「紙」など1テーマが定められ、台湾と日本のアーティストの視点の違い、共通点が見どころだ。

VVG Chapter  ヴィヴィジー チャプター

台北市中正區臨沂街27巷1號 Tel./02-2341-9662 営業時間/10:00〜18:00 定休日/月曜 ホームページから予約可能。使用できるのは1時間50分まで(10:00〜、12:00〜、14:00〜、16:00〜)

閲楽書店ドラマのロケ地がそのままブックカフェに。文化的なサロンとしても話題。

もと煙草工場だった松山文化クリエイティブパークは、台湾デザインミュージアムやアートギャラリー、アトリエ、レストラン、カフェが入った注目のスポット。「閲楽書店」は工場で働く従業員たちの託児所だった建物を、TVドラマの撮影のために書店として改装、ドラマ終了後に実際に書店として営業を始めたというユニークな場所だ。天井まである大きな本棚に、時代を感じさせるシャンデリア、不揃いのソファやテーブルが独自の空気感を醸し出している。

昨年から世界的に活躍する台湾人ジャーナリスト、張鐵志が全体の監修を務め、アジアを中心とした政治から経済、文学、アート、ロックミュージックまで幅広い品揃えだ。ベストセラー本ではなく、小規模出版のインディペンデントな刊行物など独自の観点で選んでいるのがここならでは。2014年に起きた香港の民主化要求運動「雨傘革命」以降、台湾の若者の関心が香港へと高まっていることもあって、香港関連の出版物のコーナーも。社会的なテーマでの討論会や音楽会、パフォーマンス鑑賞会などを毎月開いており、地元の人たちの文化的なサロンとしての役割も担っている。カフェでいただくコーヒーとスイーツも本格的だ。

閲楽書店 Yue Yue Bookstore

台北市信義區光復南路133號 Tel./02-2749-1527 営業時間/9:00〜21:00 定休日/日曜

好氏研究室 デザイン事務所が経営する、研究室的スポット。

ブランドデザインや内装、ディスプレイを手がけるデザイン会社が経営するインテリアショップ&カフェ、ギャラリーは、「自分たちの視点でさまざまなものを研究することによって、新しい創造性を発見する」というのがコンセプト。運ばれてきたコーヒーが入っているのはなんと実験道具のビーカーやフレスコ!実験室をイメージしたという空間にはガイコツの標本、キツネやマングースの剥製が飾られており、なんとも個性的でユニークだ。

店内で販売されているのは、オリジナルデザインのステーショナリーのほか、台湾のアーティストや職人によるアクセサリーや昆虫や金魚の標本のオブジェ、アンティークの道具など、デザイン的に他で見ないようなちょっと不思議なアイテムたち。併設の小さなギャラリーでは、「研究室」と題して、「香り」をテーマにボタニカルオイルやさまざまな葉や木などの香りを比較する企画展の開催や、新進アーティストのポップアップショップなどがオープン。デザイン事務所が企画しているだけあって、展示の仕方も内容も刺激される。

好氏研究室 Good Institute Store

台北市大安區溫州街48巷22號1樓 Tel./02-2362-0723 営業時間/12:00〜21:00 定休日/月曜

朋丁固定概念に縛られない自由な雰囲気に癒されて。

昨年の3月にオープンした、古いビルを改装したギャラリー&カフェ。オーナーは雑誌編集者の陳依秋とプロダクトデザイナーのKenyon Yeh、そしてデザインエディターの中牟田洋一の3人で、ギャラリー名の「Pon Ding」は屋上に貯まっていた水たまり(Ponding)から。「いろんなアーティストや異なるプロジェクトによってさまざまな形に変わっていく場所」をイメージして付けられたのだとか。1Fが世界中のインディーズマガジンや写真集、アートブック、アートグッズが並ぶブックカフェ、2Fはフリースペース、3Fはギャラリーで、晴れたときには屋上を開放することも。日本を含むアジアのアーティストを中心に、型にはまることのない自由な発想の作品を幅広く展示しており、絵画や立体、陶芸、写真、書道、インスタレーションなどジャンルもさまざまだ。

コーヒーはエスプレッソベースのラテが美味。パッケージが素敵な台湾産クラフトビールも飲むことができ、レアなアート雑誌を読みながら過ごすのもおすすめだ。

朋丁 Pon Ding

台北市中山北路一段53巷6號 Tel./02-2537-7281  営業時間/11:00〜20:00 定休日/月曜

参照元:VOGUE JAPAN

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