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ラクダのミルクがヒップスターの間でトレンドに!?

  • 2017.6.7
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2017年食のトレンド部門オリジナリティ賞は、ヒトコブラクダのミルクで決まり! アフリカの遊牧民族の主力食品とも呼べる、雌ラクダのミルクが瞬く間にアメリカの地を征服したのは、若き企業家、ワリド・アブドゥル=ワハブの手腕によるところが大きい。

ブームの火付け役はふたりの若き男たち

サウジアラビア出身のワリドは、アメリカ合衆国のバーノン郡に住むアーミッシュのサム・ホストラーと共同事業を立ち上げた。閉鎖した動物園を買い取り、そこにヒトコブラクダのミルクを生産する、デザート・ファームという名の特殊な農場を構えたのだ。その後、西海岸で製品の販売を開始すると、トレンド好きなカリフォルニアの人々の心をすぐさま捕らえ大ヒットに。

©Istock

栄養価の高い健康ドリンク

ヒトコブラクダのミルクは、牛乳より消化によく、アレルギーのリスクが少ない上、免疫システムを改善する効果があるといわれている。ラクトース(乳糖)の含有量が低いため、牛乳で消化不良を起こしがちな人でも摂りやすい。さらに、牛乳の10倍の鉄分を含んでいて、カルシウム、マグネシウム、リン、ナトリウム、ビタミンB、ビタミンCなど、各種栄養素も含んでいるというから、健康面においてもうれしいことづくしだ。

牛乳に近い味で飲みやすい

「ヒトコブラクダのミルクの味は、乳牛のミルクの味にとても近い。区別をつけるならば、牛乳よりやや塩味があるのが特徴です。爽やかで、口当たりのいい飲み物です」と、ワリド・アブドゥル=ワハブはサイトで紹介している。ラクトースの含有量が少ないために、人によっては甘味を感じたり、かすかな苦味を感じたりすることもあるそう。「最初のひと口はみなさんびっくりされますね。どんなものか想像もつかないですから。それでも続けて飲んでみると、毎朝飲むミルクと変わらないとみなさんおっしゃいます」と、デザート・ファームの創業者は続ける。

今年のマストドリンクに

カリフォルニア在住のラッパー、ハイチアン・フレッシュから、アメリカクロスフィット界のスター、フィットネスコーチのダン・ウェルズ、ブロガーのフィットフィーディングまで、カリフォルニアの有名人たちにとって、“キャメル・ミルク”は今年の“マスト・ドリンク”となった。2011年にEUの許可が下りて以降は、ヨーロッパの市場でも流通が盛んになり話題を呼んでいる。

デザート・ファーム銘柄のキャメル・ミルク(スイスとドイツで生産)は、配送料抜きで一瓶12ユーロから13ユーロと、スーパーで買う牛乳よりもずいぶん割高。「ヒトコブラクダの妊娠周期を考えると、妥当な値段なのです。ラクダは搾乳までに、13ヶ月から14ヶ月かかります。牛や山羊や羊に比べて、長い期間待たなければならないのです」と、同サイトは説明している。購入はインターネット上、エベル・ディストリビューションかアマゾン経由で。あるいはオリエンタル食材店を当たってみるのもいいかもしれない。ドバイのブランド「アル・ナスマ」からは、ヒトコブラクダのミルクをベースにしたチョコレートもオリジナルで出しているので、ぜひお試しを。

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