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【はあちゅうのお仕事名言博物館】仕事へのモチベが下がった時に、そこから抜け出した名言とは?

  • 2017.5.22
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会社員&フリーランスとして働いてきた作家が、自身の経験した〝仕事にまつわる名言〞を紹介します。

夢というのは叶った瞬間はうれしいけれど、それが日常になると、いかんせんありがたみが薄れてしまうもの。就活で苦労して入った夢の会社も、働き始めてしばらくたつと行くのがイヤになりますよね。私の場合、新卒で広告会社に入ることはゴールではなく「コピーライターになる」というのが夢でした。だから社内試験でコピーライターに受かってやっと夢が叶い、しばらくはハイに。けれど研修が終わって実務に入ると、ひたすらコピーや企画を考える日々が急にむなしく感じられるようになってしまいました。「コピーライターになること」をゴールにしていたせいで、なった時点で燃え尽きてしまったんです。

「夢の仕事」のはずが しだいにただの「作業」に……

今考えるととんでもなく傲慢ですが、当時はやる気が起きないことを仕事の規模や新人という立場のせいにしていました。担当していた仕事だって世の中に出る、れっきとした仕事なのに、先輩に比べて地味な雑務に思えて、いつかくる本番のための下積みなんだと思っていました。そんなある日、私はとある新聞広告を任されます。といっても小さな枠だし、コピーよりイラストがメインのその仕事は、魅力的には思えませんでした。先輩にたくさん手伝ってもらったこともあって、自分の仕事だという意識はどんどん薄れ、最終的には、先輩の仕事を手伝っている心境に。掲載された日には「やっと終わってくれた」と肩の荷が下りた気はしましたが、達成感やうれしさは感じませんでした。

ところがその日の夕方、もう広告が掲載されたことなど忘れていた私に営業担当の方が「キミの仕事だね! おめでとう!」と掲載紙を届けてくれたんです。その瞬間、「これ、私の仕事って言っていいんだ!」とうれしくなると同時に「これをやり続けることこそが、コピーライターとしての私の仕事なんだ」と実感がわいたのです。というわけで、今回は「キミの仕事だね!」を“お仕事名言”に認定させていただきます。

人生の「本番」は今、 目の前にある

あの時の私はいつも「いつかは思ったとおりの未来がくる」と思っていましたが、思いどおりの未来なんて、たぶん一生こないと思うんです。人生はいつか始まるものではなく、もう始まっているもの。そして目の前の仕事こそが、今の自分がやるべき仕事。「いつか本番がくる」と思っている人ほど、本番がきても気づかないのだと思います。「これが私の仕事」││そう思うことで人生は始まるのかもしれません。
●はあちゅう
作家・コラムニスト。本誌の前連載をまとめた『恋愛名言博物館』がデジタル版として発売中 公式ツイッター&インスタグラム■@ha_chu

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