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ホントに必要なの? 高校生の“地毛証明書”に対する賛否の声

  • 2017.5.18

都立高校の約6割が、入学時に「地毛証明書 」を提出させている……そんなニュースが大きな反響を呼んでいます。

都立高校では、髪の毛を染めたりパーマをかけたりすることを校則で禁止しています。そのため、校則違反が疑われる生徒に対して「これは地毛である」という証明書の提出を求めているのです。

簡単な書式に一筆書き、保護者の署名捺印をして提出するのが基本ですが、中には幼少期の写真を証拠として出させる学校もあるとのこと。

学校のこんな対応について、あなたはどう思いますか?

今回は、地毛証明書についての賛否をリサーチしてみました。立場が違うと、さまざまな意見があるようですよ。

●(1)反対派の声

今回は、大多数を占めた“反対派”の声から紹介していきましょう。

『高校1年生って、16歳ですよ。髪型なんか自由にさせればいいじゃないですか。そのかわり、何か不利益を被っても自己責任。自由には責任がつきもの であることを、若いうちから教えていくべきです』(30代女性/小学生の母)

16歳という年齢を考えれば、髪型くらい本人の自由にさせるべきではないか、といった声は年代を問わず非常にたくさんあがりました。

確かに髪型そのものが、誰かに直接的な迷惑をもたらすとは考えにくいです。そもそも、校則で髪型を規制すること自体がナンセンスなのかもしれません。

他にも、こんな意見が寄せられています。

『地毛証明書って、根底にはものすごい差別があると思うんです。だって、「黒髪直毛だけが中高生にふさわしい髪型。それ以外の髪型に変えるのは、学業の妨げや非行の原因になるから禁止」ってことでしょ? 多様性って言葉を知らないんですかね。教育者が聞いてあきれますよね』(20代男性/未婚)

高校生の娘さんがいるという男性からは、親ならではの意見を聞くことができました。

『娘を見ているとわかるのですが、もう高校生、世界は学校だけではありません。自分でさまざまなコミュニティを見つけて飛び込み、次々と人間関係を作っています。それは娘の私生活であり、よほどのことがない限り親でも制限できません。

それなのに、学校が髪型を制限する権利が果たしてあるのでしょうか。“私生活の自由”まで奪おうとする 地毛証明書には、断固反対です』(50代男性/高校生の父)

塾や予備校、アルバイト先、趣味の仲間……高校生ともなれば、いくつもの世界で「自分とは何か」を模索しだすものです。

ヘアスタイルひとつとっても、この年代にとっては大切な「自分らしさ」の表現。だとすれば、その自由を学校や大人が剥奪すべきではないといえます。

●(2)賛成派の意見

少数ですが、地毛証明書は必要だという意見もありました。

『自由って、ある程度の枠組みがあってこそ成立するものです。好き勝手やっていいのは、自由とは違いますよね。校則や地毛証明書っていうのは、自由の前提となる枠組みのひとつ。まだ未熟な高校生にとっては、必要なんじゃないですか?』(40代女性/中学生の母)

地毛証明書に助けられたという高校生たちも、一定数いるようです。生まれつきクセっ毛の女の子は、このように述べました。

『地毛証明書ってね、私みたいな天然パーマの人にとっては逆に助かるんだよ。中学では先生にめっちゃ疑われたし、ムダに説教されたもん。そのたび親が電話で説明したりして、ホントに嫌だった。こんな証明書1枚で自分が守れる って考えたら、ないより全然いいと思う』(10代女性/高校生)

さらに、教員の視点からはこんな意見が。

『うーん、地毛証明書があると、僕たち教師がラクなんですよね。校則がある以上、守っていない生徒には指導をしなくちゃならないでしょ。でも最近、いろんな親がいるわけですよ。

うかつなこと言うと「ウチの子は生まれつきの天然パーマです! 先生の指導は人権侵害だ!!」なんて言われちゃうからね。地毛証明で守られてるのは教師 、という面は否めないです』(50代男性/高校教師)

立場が違うと、そんな見方もあるんですね。これは意外と、根深い問題なのかもしれません。

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いかがでしたか?

自毛証明書そのものは、最近できたものではありません。

例えば私が高校生だったのは20年以上前のこと。都内私立の女子高校でしたが、同様の書類は非公式に存在し、目立つ生徒限定でコッソリ配られていたものです。

ひっそりと長く続いてきた習慣なのでしょうが、このように議論の対象になるのは好ましいことです。

これを機会に、あなたもその賛否について考えてみてはいかがでしょうか?

●文/パピマミ編集部
●モデル/沖まりね

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