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土曜の朝のお楽しみ。神戸で生まれたローカルフードが楽しめる、ファーマーズマーケット。

  • 2017.5.18
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神戸の中心地・三宮で2015年から開かれている、ファーマーズマーケットを知っていますか?土曜日の朝になると、神戸市内の農家や飲食店が集まって、三宮の公園・東遊園地で開かれています。その数は、四季を通じて年間約40回。このマーケットは、「神戸に暮らし、ローカルを食べる。」というコンセプトのもと始まった「EAT LOCAL KOBE」の活動のひとつ。参加者同士が繋がることで、神戸の食材を使ったマーケット限定のメニューなども生まれているのだとか。

JR三ノ宮駅、阪急・阪神神戸三宮駅から、歩くこと約10分。駅からまっすぐ延びるフラワーロード沿いに、東遊園地はあります。1868年から神戸の外国人居留地で暮らす外国人向けに、日本初の西洋式公園「外国人居留遊園」として作られた場所だそう。現在も神戸の人には親しみのある公園で、阪神淡路大震災以降は追悼行事・ルミナリエの会場にもなっています。

神戸での、地産地消を知り考える

神戸と聞くと頭に浮かぶイメージは、港や異人館、ポートタワー、スイーツなど、観光や食事のことが中心という人も多いのではないでしょうか?でも実は同じ神戸市内でも、中心地から少し離れた西区や北区には豊かな畑があり、須磨や垂水沖の海では漁業がさかん。その事実をより多くの人に知ってもらおうと、スタートしました。そして、神戸の生産者を紹介するWEBや冊子を制作していくうちに、売り場としてのファーマーズマーケットを開くことになったそう。

作り手、使い手、買い手が繋がる、新たな神戸のコミュニティ

出店者は基本的に、神戸市内に畑がある人やお店がある人。農家や物販をメインに、朝ごはん、コーヒー、ドリンクのお店が並んでいます。

出店する際の約束は「必ず神戸の食材を使って、1品以上出す」ということ。「日常的にお店で神戸の食材を使ってほしい」という想いから、一般の来場者だけでなく、シェフが神戸の食材を知り、作り手と繋がるきっかけを生むことも目的の一つなのだそう。今では毎週仕入れに来るシェフたちも増えたのだとか。

もちろんシェフだけでなく、毎週通ううちに個人のお客さんと農家が繋がることも。事務局からの提案で、現在はCSA(コミュニティサポーテッドアグリカルチャー)を展開している農家もあるそう。
※CSA:買い手が農家に先払いをし、そのお金で農家が種や苗を買い作物を育てる仕組み。天候に左右される農家の収入を安定させることができる。

神戸で生まれた“食”との出会いを満喫!

では実際に、どんなお店が出店しているのでしょうか?いくつか見てみましょう。

まずは、神戸・塩屋にお店を構えるワンダカレー店。この日は、朝ごはん店舗として出店。西区で農薬不使用栽培に取り組む農家「森の農園」のほうれん草を使った、「ほうれん草チーズカレー」(700円)は、ほうれん草の甘みが優しい味わい。続いては「ふぁーむ&がーでん ヒフミ」。北区で有機的な農業を30年も続けているそう。野菜や果物の他にエディブルフラワーも作っています。マーケットではお客さんから感想や新しい食べ方を、教えてもらうことも。交流が生まれたことで、種まきなどの参考にもなっているのだとか。他の出店者がお菓子の食材を探しに訪れることもあります。

そんな「ふぁーむ&がーでん ヒフミ」のエディブルフラワーを使ったお菓子を作った、「kinun.」。ステンドグラスのような「お花のキャンディ」(300円)と「お花のキャンディクッキー」(300円)は、あっという間に完売に。参加の一週間前にマーケットで食材を仕入れ、米粉と玄米粉を使ったかわいいお菓子を作っています。

最後は生花と古着のお店「Alley」。今回は北区の道の駅淡河から届いた、農家さんのお花を販売していました。マーケットへの参加を通して、産地へ自ら足を運ぶようになったことで、力強い花々に出会えたとのこと。この日、「Alley」が販売していたのはミモザ。黄色く小さな花を元気よく咲かせている様子に惹かれるように、次から次へと人が集まってきていました。

気づかぬうちに分断されてしまっている、生産者と消費者が直接繋がることで、神戸の食を体験できるマーケット。せっかく神戸へ訪れたなら、この町の食べもの、そして料理を生み出す人々に、出会いに行ってみてはいかがでしょうか。

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