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【女子のケモノ道】 vol.02 シングルマザーの恋愛白書

  • 2017.5.14
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どうやったって、シングルマザーの周りにはシングルマザーが集まるのである。

そして、時間が許す限り(といっても皆、鬼のように忙しいので、ごくたまにではあるが)シングル母さんたちで集っては、あーでもない、こーでもないと日々の鬱憤やストレスをお互いに吐き出して、なんとか毎日をサバイブしていく。

そんな中、私たちシングル母さんたちが断然不利じゃないかと思っているのは、恋愛事情だ。

まずは離婚や離別の時点で何かしらのダメージを必ず負っている。そしてたいていのシングル母さん(になりたては特に)は「もう男はこりごりだ」と恋愛から遠のく。

だがしかし、そうとは言いながらも、その傷が癒える頃、うっかり、「YA・ BA・ I ! あの人いいかも!」なんて思ったとする。しかし、そこでどうしても「でもまた恋愛で傷つくの?」とか「てか、子持ちと付き合ってくれる男子っているの?」「てか、子持ちに想いを寄せられたら、相手も相当迷惑だろ」という疑念が心の中でぐるぐると渦巻き、次の段階へ進められない。というより想いを封印することが殆どではないだろうか。

それでも。それでもうっかり、デートなどに進んでしまった場合。いや、デートに誘われたり、二人で会おうという流れになった場合。親が同居しているとか、かなりの稼ぎがあってシッターが24時間ついている(本当にいるんですよ! 都内だと、こういう方)という人以外は、まず子供の預け先を確保して、シッターに大枚はたいてと日程を調整するところから段取りを踏まねばならないのでこれまた難儀。それだけで、大仕事もいいところである。

そして、「ここ。ここだよね!」と皆で声を揃えているのが、ではなんとかスケジュール調整もうまくいきました。二人で会うことができました。そして、(頭の中では子供の顔がちらつきながらも)もう少し一緒にいたい……なんて夢のようなシチュエーションを迎えるかもしれないとき。シッターに今から延長よろしく!なんて相手の前で「ちょ、今いいところだから、帰宅が遅くなります」なんて頼めないし、いきなり実家の親にこれからよろしくなんて頼めない。ようやくハレの日を迎えてもハレの時を迎えたとしても「時間よ止まれ!」と心で念じてそれが叶う以外は「今日は楽しかった」で終了予定時刻できっちり帰宅しなければならないので、これまた次へと進めない。

もう書いているだけで、困難だらけのシングル母さんたちの恋愛とデート事情。もちろん「そんなの分かって離婚してんだろ!」というツッコミの声が聞こえますが、離婚するときは誰もが必死で、そんな先々のことなんて予想だにできないのが現実であろう。

というわけで、私の周りのシングル母さんたちの間では、こんな協定?が結ばれている。

「うっかりハイライトを迎えて、いい感じになった。けれど、シッターさんの時間も終わりでもう帰らねばならない。でも、でも……! というときは、メンバー間のライングループで連絡を取り合い、速攻そのメンバーの家にすっ飛んで行き、子供のケアをしてあげる」

いざというとき、よろしくお願い申し上げます。という互助会グループが出来上がっているのだ。

YAHOO! これでいつでも心配ないわ。なんてほくそ笑みながら、しかし、メンバーにそのシチュエーションがやってきたことは一度もまだ来ていないことをここで記しておく。

が、シングル母さんたちはそうやって、アスレチックみたいな壁をいくつもいくつも乗り越えながら、やっとこさ異性に興味を持ち、やっとこさデートの約束をして、やっとこさデートの調整をしている。という現実を、「子持ちでも俺は気にしないよ」という男子に知っておいて欲しい。というか、どうかどうか、知っておいて欲しいのである。

もしくは、そんな壁知ったこっちゃないという、シングル母さんというか、女道の猛者がいるならば、私たちのグループに講義して欲しい。互助会組んでる場合じゃない、と。

大好きなレナ・ダナムならこんな私たちになんて説教してくれるのでしょうか。

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