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悪徳商法に気をつけて! 在宅ワークをはじめる際の注意点3つ

  • 2014.12.18
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【ママからのご相談】

小学3年生の娘がいるママです。育児もひと段落して、少し自分にも余裕が出てきたので、特技のイラストを生かした仕事をしたいなと考えています。でも、悪徳業者の話も聞きますし、具体的にどうしたらいいのかわかりません。仕事の始め方と気を付けたほうがいいことを教えてください。

●A. 報酬や契約が正当かをよく見極めてスタートを!

ご相談ありがとうございます。在宅でライターをしている川中利恵です。

ITが発達したことで、在宅で特技を生かした仕事をしたい! という夢が、簡単に叶う時代になりました。とはいえ、いわゆる“何も知らない主婦”をターゲットにした悪徳商法も暗躍していることもまぎれもない事実で、やはり下準備や知識なしで気軽に始めるわけにはいきません。

●契約前に気をつけたいこと3つ

●(1)パート感覚ではNG! すべてが自己責任に

パートやアルバイトであれば、家庭の用事のために仕事ができない日があっても、連絡さえちゃんとしていれば周囲の人たちにフォローしてもらえますよね。

でも、個人事業主になると、どんな理由があっても締切りは厳守ですし、パソコントラブルぐらいは自分で何とかできなければ話になりません。場合によっては契約違反として損害賠償を請求されるケースもあります。

さらに、在宅ワークのほとんどが、個人事業主として契約するケースがほとんどです。そのため、税申告などの事務手続きを自分で行わなければなりません。まずは自分自身が、本当にちゃんと自己とツールの管理をしながら仕事ができるのかを見極める必要があります。

●(2)求人に応募する前には必ず情報収集を!

できる! と思ったら、まずはどんな仕事があるのか、探してみましょう。在宅ワーカーの求人掲示板の老舗である『SOHOビレッジ』などだけでなく、『ランサーズ』や『クラウドワークス』など、さまざまな媒体で在宅ワークに関する求人情報を入手しやすくなりました。

ただし、相談者さんが不安になられている通り、Web上の求人は玉石混淆(ぎょくせきこんこう)です。まずは応募する前にさまざまな求人媒体を読んで、どんな情報が出ているのかを知ることが大切です。しっかり読めば、やりたい仕事の相場や業務内容がつかめます。まずは情報を集めてから、ここだと思う会社へ応募することをおすすめします。

個人的経験上、応募を避けたほうがいいと思う会社は以下の3つです。

— 同じ業種で頻繁に求人を出している業者

在宅ワーカーを使い捨てる会社である可能性が高いです。

— 業務内容が不透明、会社名がない、会社の現住所が存在しない求人

詐欺である可能性が高いです。

—「誰でもできる」「希望者には研修」などが謳い文句の求人

初期登録料を求められ、仕事はないケースが多々あります。

●(3)業者と契約するときは、内容と報酬をよく確認して!

求人を介した業務の場合、仲介業者がマージンを取った報酬額を受け取るケースがほとんどです。

例えば、個人でもクリエイターズ登録して販売できるラインのスタンプでは、すべて自分で手続を行なえば、販売額の50%が自分のものとなりますが、業者を介した場合、契約によっては著作権を手放すことが条件になるだけでなく、定額以上の支払いはありません。

修正などを何度もやり取りするうちに、時給が数百円になってしまう可能性もあります。契約を行う際は、まずは内容をよく確認すること、それから自分の作業時間を考慮し、時給換算してみるとよいでしょう。

自分の実力に自信があり、SNSなどでの宣伝も積極的に行えるのであれば、『LINE CREATORS MARKET』『T-SHIRTS TRINITY』など、販売数に応じた利益を得られる媒体を活用してみてはいかがでしょうか。

これまでイラストでご飯を食べてきたプロたちにとって著作権は大切なものであり、作品にプライドを持っています。残念なことに、在宅ワークをさせてやるから、著作権ごと搾取し、正当な報酬を支払わなくてもよいと考える業者が増加しているようです。

しかし、これらの業者に使われることは、自らの価値を落とすことになります。今後、正当な仕事にありつけなくなる可能性も……。最初は大変な部分もありますが、自らの作品に自信をもってチャレンジしてみてください。

【参考リンク】

・相談が相次ぐ「パソコン内職」 | 独立行政法人国民生活センター(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20040903_2.html)

(ライタープロフィール)

川中利恵(在宅ワーカー)/IT系からインタビュー、コラムなど雑多なジャンルの執筆を手がける在宅ワーカー。21歳のときにデキ婚し、2児に恵まれるも26歳で離婚。以降、女手一つで子どもたちを育てつつ、現在に至る。都内開催の一人親家庭支援や在宅ワーク系セミナーで壇上に立つことも。子どもたちとは少し遠くから見守るスタンスで、それが結構面白い。ポリシーは、「やりたいことがあるなら時間を作ればいいじゃない!」

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