1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. デンマーク家具に詳しくなりたい人必見!の展示会「デンマーク・デザイン」展

デンマーク家具に詳しくなりたい人必見!の展示会「デンマーク・デザイン」展

  • 2017.5.3
  • 1888 views

4月28日(金)から6月25日(日)まで、横須賀美術館にて「デンマーク・デザイン」展が行われます。デンマーク・デザイン博物館のキュレーションによるこの展覧会では、『世界一幸福な国』と言われるデンマークの暮らしのかたちに触れる事ができます。

デザイン大国デンマークを知る

福祉国家デンマークは、誰もが良質で快適な住まいを持つことを勧めてきたことから『世界一幸福な国』とも呼ばれます。さらに生活に寄り添った、機能的で高いデザイン性を持った家具や、ロイヤルコペンハーゲンなどのテーブルウエアが数多く生まれました。そしてハンス・ウェグナーやアルネ・ヤコブセンなど、国内外で活躍する作家たちがデンマークを「デザイン大国」として有名にしたのです。
今年は日本とデンマークの国交が樹立して150年となるメモリアルイヤー。また横須賀美術館が開館して10周年ということで、展覧会と併せて横須賀市内のお店とのタイアップ企画も実施されます。

(左)カーアン・ケルゴー=ラースン、皿・カップロイヤルコペンハーゲン メガ、2000年、デンマーク・デザイン博物館蔵。
(右)ヘニング・コベル、ピッチャーno.992、1952年、ジョージ・ジェンセン、ジョージ・ジェンセンAS蔵。Photo George Jensen

ミッドセンチュリーを代表する照明やチェアも

コペンハーゲン生まれのポール・ヘニングセンはデザイン分野にとどまらず、文筆業をこなすなど多彩な能力を発揮しましたが、その名を今もよく目にするのは照明デザインの分野ではないでしょうか? このペンダント・ランプ「PHアーティチョーク」は72枚すべてのシェードに光源の光が当たる設計になっていて、見る人に優しい光を届けてくれます。
また、ヘニングセンの照明と並んで人気なのが、ヴェアナ・パントンの照明。さらにデンマーク生まれのパントンの名を世界に広めた「パントンチェア」も展示され、デザインの歴史に残る、ミッドセンチュリーを代表する作品たちが集まります。

(左)ポウル・ヘニングスン、ペンダント・ランプ〈PHアーティチョーク〉、1957年、ルイスポールセン。Photo Michael Whiteway
(右)ヴェアナ・パントン、椅子〈パントンチェア〉、1967(1976)年、ハーマンミラー。Photo Michael Whiteway

今でも支持され人気のある、ハンス・ウェグナー

ハンス・ヴェグナーといえば「椅子」を思い浮かべる人も多いはず。現在でも人気のヴィーイナは木工職人でもあり、優れたデザイナーでした。そのため実用性と芸術性を兼ね備えた椅子を数多く生み出しています。
今回の展覧会では、デンマークの名門工房「PPモブラー」の協力でハンス・ヴェグナーの椅子に実際に座ることができるコーナーが設けられていて、その座り心地とデザインの両方を楽しむことができます。
また、横須賀会場だけの特別展示として、ファッションデザイナー・皆川明さんが所蔵するアルネ・ヤコブセンがデザインした椅子が出展され、合わせて皆川さんの「ミナ ペルホネン」の生地を使った椅子も展示。日本人デザイナーとデンマーク・デザインのコラボレーションです。

(左)ハンス・ウェグナー《ピーコックチェア》1947年、個人蔵。
(右)実際に座れる、ウェグナーの椅子。協力:PPモブラー。写真は長崎会場。

19世紀初頭の作品から、ウェグナーなどのミッドセンチュリーを代表する椅子や照明器具、ロイヤルコペンハーゲンの陶磁器など約190点が集まる「デンマーク・デザイン」展。名だたるデザイナーたちによる、機能的で美しい作品を間近で体感する事ができるこの機会に、ぜひ行かれてみてはいかがでしょうか。
writer / 前田 郁 photo / 横須賀美術館

の記事をもっとみる