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「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展が松屋銀座で開催中。オリジナルグッズの販売も♪

  • 2017.4.26

今年2月に惜しまれながら亡くなったオランダの絵本作家、ディック・ブルーナさん。グラフィックデザイナーとしての顔ももち、シンプルかつ温かみのある作品を数多く残しました。ブルーナさんが約60年かけて作り上げてきた「シンプルの正体」を展覧展で探してみましょう。

そぎ落とすことから生まれるシンプルな形

ディック・ブルーナさんといえば、世界的なベストセラー絵本「ミッフィー(うさこちゃん)」シリーズがおなじみです。言葉を覚える前の幼い子供に向けて作られたブルーナさんの絵本は、丸と三角、四角を基本にした単純な形の組み合わせで描かれています。

これは、正確に描かれたスケッチから、無駄なものをぎりぎりまでそぎ落とし、モチーフを簡略化したもの。そこには、子供たちが自由に空想を巡らせてほしいという思いがあるのです。

「ブルーナ・カラー」に隠された“感情”

形だけでなく、色もいたってシンプルです。赤、青、緑、黄、グレー、茶の6色は「ブルーナ・カラー」といわれ、明るさや悲しみなどさまざまな感情を限られた色に置き換えて表現しました。展覧開で展示されている約30点の絵本の原画やポスターなどから、ぜひ“感情”を感じてくださいね。

ペーパーバックに見るシンプルなデザイン

ブルーナさんの活躍の舞台は、絵本だけに限りません。グラフィックデザイナーとしても活動し、ペーパーバック「ブラック・ベア」シリーズでは、通算2000冊以上もの表紙デザインを手掛けています。

駅での販売をメインにした手軽なペーパーバックだったため、ひと目で内容をイメージできるよう、ストーリーを読み込んだうえで、時には原色のワントーンでテーマを強調したり、またある時はさまざまな色を使って楽しげな雰囲気を表現したりと工夫を凝らしました。
展覧会では、「ブラック・ベア」シリーズをはじめとするペーパーバック作品も200余点展示されているので、絵本とはまた違ったシンプルの世界に触れてみましょう。

シンプルのなかにある足し算とは

無駄なものをそぎ落としたブルーナさんの作品ですが、そこに冷たさはありません。それは、描かれた線の一本一本から読み取れる感情と、ぶれることのない彼のユーモアがあったからではないでしょうか。

潔さの中にある温かさ、「シンプルの正体」を探しに、ぜひ展覧会を訪れてみてはいかがでしょう。

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