1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「撮る」ことを楽しみたい!初心者でも分かる、フィルムカメラの選び方

「撮る」ことを楽しみたい!初心者でも分かる、フィルムカメラの選び方

  • 2017.4.25

フィルムカメラの魅力に迫った前回に引き続き、第2回となる今回は、初心者がフィルムカメラを始めるときに気を付けるべき点についてご紹介します。一概にフィルムカメラと言ってもその種類はさまざま。初心者にはどんなカメラがおすすめなのでしょうか。約50種類のフィルムカメラを取り扱う、「ポパイカメラ 自由が丘本店」の店長・猪野又さんにじっくりお話を伺ってきました。

初心者でも自分の世界観が表現しやすい「一眼レフカメラ」

--これからフィルムカメラをはじめようと思っている人にはどのようなカメラをおすすめしますか?

ご存知の通り、一概にフィルムカメラと言ってもメーカーも種類もさまざまあります。「本格的にフィルムカメラをはじめたい」という人にまずおすすめしているのが、「絞り優先オート機能付きの一眼レフカメラ」です。

フィルムカメラに興味を持つ人の多くは、カメラのアナログな点に魅力を感じている方たちです。写真に自分の世界観を反映させたいという思いがあり、操作性にある程度の自由度を求めています。かといって、最初からすべてマニュアルで設定するタイプのカメラは不安という方もいると思います。

「絞り優先オート機能付きの一眼レフカメラ」は、背景のぼかし具合を設定する「絞り機能」と、手でフォーカスリングを回しながらピントを合わせる一方で、シャッタースピードだけ自動。初心者でも難なく使えるのが魅力です。

柔らかく、ふわっとした雰囲気で背景をぼかすことができる

フィルム写真のイメージって、柔らかく、ふわっとしたレトロな雰囲気で背景がぼける、というものだと思うんです。「絞り優先オート機能付きの一眼レフカメラ」は、ファインダーから見える画像と実際に現像されるものが同じなので、限りなく自分のイメージするフィルム写真に近いものができあがるため、購入後の満足度が高いんですね。

価格の相場は、当店では保証などを含めて、大体3~5万円。デジタル一眼レフカメラを買うなら予算10万円以上が一般的なので、その半額以下で済むというのも魅力的です。

軽くて、お散歩に持っていきやすい「コンパクトカメラ」

--もっと気軽にフィルムカメラを始めたいという方におすすめのものはありますか?

本格的ではなく、「試しにフィルムカメラを使ってみたい」という人におすすめなのは、「OLYMPUS TRIP 3S」のようなコンパクトカメラ。価格は1~2万円で、一眼レフよりも軽く、気軽にお散歩に持っていけるカメラです。

「OLYMPUS TRIP 3S」の場合、ピントは目測。ざっくりとした4段階の距離が指定されており、それを選びます。ファインダーから覗いている画像と実際に撮れているものは違うので、意外なものが映っているなど、現像した後の驚きや発見があるのも楽しいです。

もっと気軽に楽しめるカメラに「トイカメラ」というものもあります。香港で生まれた安価な箱型カメラ「HOLGA(ホルガ)」が代表的で、価格は新品のもので5千円前後。レンズもボディもプラスチックで写真の写りがとても個性的です。スマホの写真加工アプリに外枠が黒く、ドラマチックに仕上がる表現方法がありますよね。あれを地でいっている感じです(笑)。

初心者が押さえておくべきカメラ選びのポイント

--フィルムカメラ選びの際に注意すべき点はありますか?

フィルムカメラを買おうと思って中古カメラ店に足を運ぶと、ボディとレンズが別売りになっているところがほとんどです。種類も数もいっぱいありすぎて、一体どれを選んだいいのがわからなくなる。これでは、せっかくフィルムカメラを始めようと思っても挫折してしまいますよね。

また、きちんと動くかどうかテストをしないでカメラを販売しているお店も多いので、購入後、実際に使ってみて、動かなかったから返品する、というケースもあります。そういうところも敷居が高い要因のひとつです。

自分にとっての使いやすさが大切

フィルムカメラを気軽に始めるには、「使いやすさ」が最低条件だとポパイカメラでは考えています。ポパイカメラで販売しているフィルムカメラはすべて中古品ですが、ボディとレンズは別売りにせず、機種に合ったレンズをセットした上で販売しています。また、長く使っていただけるように、動作テストを行い、クリーニングをすることも欠かせません。保証書を付けた状態で販売しているので初心者でも安心して購入できます。

もちろん、カメラの取り扱い方法やフィルムの入れ方や、外し方まで、わからないことがあればなんでも、気軽に質問していただけたらと思います。

見た目のかわいさから選ぶのもOK

--「ポパイカメラ」がフィルムカメラを選ぶ際にこだわっている点はありますか?

「ポパイカメラ」に足を運んでくれるフィルムカメラ初心者は20代の方が多いので、ブラックとシルバーの2色トーンでレンズの位置が左右対称になっているなど、見た目のかわいさにもこだわっています。見た目がクラシックなものも人気です。また、せっかくのカメラが重くて大きいと持ち運んで写真を撮るのも一苦労です。比較的軽いものを中心に選ぶようにしています。

現像するまでドキドキが貯金されるフィルムカメラ

--猪野又さんが思うフィルムカメラの魅力は何でしょうか?

フィルムカメラの魅力は、なんといっても、思い出までをも写真に残してくれるところ。プリント写真を手に取ると、その時の空気感や光、会話、音までもがよみがえってきます。また、デジタルカメラのように撮影したあとすぐに画面で確認できるわけではなく、プリントするまでにタイムラグがあります。実際に撮ったものが手元にあがってくるまでドキドキが貯金されていく点も魅力です。

--これからフィルムカメラを買おうと思っている人に一言お願いします。

フィルムカメラがデジタルカメラと大きく違う点は、「ファインダーを覗いて、ピントが合うようにマニュアルでフォーカスリングを回す」という撮影方法。この一連の動きに魅力を感じてフィルムカメラを始めたという人も多いんですよ。

シャッターボタンのカシャという音の響きもフィルムカメラならでは。そんなフィルカメラ独特の動きは一度体験してみてはじめてその魅力を実感できるもの。ポパイカメラで販売しているカメラはレンタルもできるので、まずは、一度、カメラを片手に街歩きして、そのおもしろさを体験してほしいですね。

の記事をもっとみる