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国際通りからすぐ!生の沖縄に触れられるディープスポット「牧志第一公設市場」のススメ

  • 2017.4.11
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あたたかい気候と美しい海、どこまでも広がる青空、ゆっくりとした時間の流れ。こんな土地にあこがれて、「人生は一度しかないのだからやりたいことはぜんぶやりたい!」ーそう思い、意を決して沖縄に移住したのは2016年の夏でした。

実際に生活を始めてみると、ガイドブックに載っている一般的な観光スポットだけでは感じることのできない、沖縄らしい空気の流れる場所がたくさんあることに気づきます。

2回の沖縄旅行のあと「ここに住みたい〜!」というなにげない一言を実現させてしまった今、せっかく沖縄に来たのに観光名所ばかりではつまらないため、最近は少しディープで生の沖縄を感じられる場所に遊びに行っています。

遅れましたが、初めまして。
沖縄に移住して早7ヶ月。現在はフリーWebライターをしながら沖縄を満喫しつつ、のんびりと余生を過ごしているきららと申します。

沖縄自体が観光名所のため何度か訪れているという方もいらっしゃるとは思いますが、わたしの記事では、沖縄県民になったからこそ知ることができた穴場スポットをお届けします。
今回は、沖縄へ観光に来たらほとんどの方が歩くであろう「国際通り」、ではなく、その裏にある「牧志第一公設市場」についてご紹介します。
かなりディープな雰囲気たっぷりで国際通りのキラキラ感とはだいぶ異なりますが、沖縄の食文化を肌で感じられるスポットです!
「定番の楽しみ方では、もう満足できない!」という方はぜひ訪れてみてくださいね。

牧志第一公設市場とは

牧志第一公設市場は、通称「公設市場」と呼ばれる、沖縄の魚介類や肉類が豊富に販売されている市場。
公設市場と漁港以外ではなかなか見ることのできない、新鮮なもずくや海ぶどうも販売されており、購入した食材は、2階の飲食店で調理してもらうこともできます。
島唐辛子を泡盛につけた「コーレーグース」をはじめ、沖縄独自の調味料やおみやげなども豊富に揃っています。

公設市場の歴史は、第二次大戦後に発生した闇市が始まり。
衛生面の問題などから那覇市が管理をはじめて「牧志第一公設市場」となった後も、市民が廃材やトタン屋根などを使って近辺を栄えさせてきました。
その当時を彷彿させるような、狭くてごちゃごちゃした市場内は、歩いて回るだけでもその雰囲気を楽しめます。

「市民の台所」として沖縄を支えてきた公設市場は、観光名所では感じられない「生」の沖縄に触れられる、一押しのスポットなのです。

公設市場には、ここにしかない食材が目白押し

それでは早速、市場の中を歩いてみましょう。
まず正面の入り口から入って左手に進むと最初に目につく、魚売り場。
イラブチャー(アオブダイ)やマクブ(シロクラベラ)、ミーバイ(ハタ)などが所狭しと並び、アバサー(ハリセンボン)がむかれた姿や熱帯魚のような色鮮やかな魚など、沖縄県外ではなかなか出会えないびっくり食材が見れるのも公設市場ならでは。
ややグロテスクな見た目に抵抗を感じる方もいるようですが、意外においしい沖縄の魚たち。
わたしは特に、肉厚なのにあっさりした味わいの白身のイラブチャーの刺し身がお気に入りです。

魚売り場を抜け、右手に現れるのは、肉売り場。
沖縄では「豚は鳴き声以外すべて食べる」と言われるくらい、豚がよく食べられています。
実際は爪やリンパの部分は食べないのですが、それ以外は脳みそなども食べちゃいます。
以前、豚の血を使った炒め物「チーイリチャー」を食べたのですが、イメージに反して臭みはなくレバーのような味でおいしかったです。
台湾でも沖縄と同様に豚を丸ごと食べる習慣があるのですが、沖縄と台湾、貿易をする傍ら「どんな食べ方がおいしいのか」を教えあっていたそう。

肉売り場を過ぎると、魚や肉以外の食品が販売されているブースに当たります。
こちらは沖縄名物といえば、真っ先に挙がる食材のひとつ、「海ぶどう」。
実は、観光客向けのものが多く、沖縄の家庭料理としてはあまり食べられていないため、スーパーなどではなかなか新鮮な海ぶどうを見ることはできません。
おみやげ屋で販売されている海ぶどうは、空輸ができるように塩漬けされているものがほとんどですが、公設市場では新鮮な状態でそのまま食べられるので、海ぶどう好きにもおすすめです。

そのまま入ってきた入り口に向かって進むと、沖縄ならではの食材を使った漬け物屋さんや、シークワーサーポン酢、紅芋タルトなど色とりどりの商品がぎっしり並べられたおみやげ屋もあります。

2階にも行ってみましょう。2階には、1階で購入した食材を調理してくれる食堂があります。
新鮮な食材を、購入してすぐに沖縄流の味付けで調理して食べる、というのも公設市場をおすすめするポイントのひとつ。

地元のおじいやおばあもたくさんいるので、話をきいてみる絶好のチャンスになるかも。

わたしは海ぶどうを持ち込んで、海ぶどう丼をお願いしました。沖縄ならではの製法で作られた島豆腐が入ったみそ汁もついてきます。
新鮮な海ぶどうが口の中でぷちぷちはじけて、自然なままの甘じょっぱさがクセになる一品。
お刺身も少し乗せてもらったのですが、こちらも新鮮で弾力があり、口の中に広く深い海が広がっているような気分でした。
こちらのお刺身つき海ぶどう丼は、1,000円で食べることができます。

ビールのおつまみに、とグルクン(タカサゴ)の唐揚げも。
これは沖縄にきてすぐに出会った料理で、わたしのお気に入りのうちなー(沖縄)料理のひとつです。
頭からしっぽまですべて食べられるので、豪快にかぶりつくのがおすすめで、カリっとした表面の食感とふわふわの白身の食感のコントラストが、やみつきになりますよ。

沖縄の昔の街の様子をおさめた写真も見どころ

2階の壁のいたるところに、沖縄の昔の街の様子(マチグワー)をおさめた写真が展示されていま戦時中〜戦後の人や街の様子から沖縄の歴史に触れることができ、どれも貴重なものばかりです。
食事のついでに写真にも目を向けてみれば、強く美しい沖縄にも触れることができますよ。今回は、国際通りの裏に広がる、生の沖縄の空気を感じられる「牧志第一公設市場」をご案内させていただきました。
国際通りから市場までのアーケードには屋根もついているので、雨の日でも気軽に訪れることができます。
国際通りにいらした際は、少し裏まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

では、また。

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