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恋のチカラが私をいい女に変える:よろず女子百景(18)

  • 2017.3.15
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ともだちになるのが精一杯だった秘密の恋ゴコロ・・・・・・

■恋のチカラが私をいい女に変える

会った瞬間、「うあぁカッコいい! めっちゃタイプ!」という男の子に出会ってしまった。
仕事の取引先相手の事務所に出向いたときに、アシスタントとしてその男子は目の前に現れた。坊主頭で目ヂカラが強くって、イケメンだけど人懐っこく無防備に笑ったりして・・・・・・「なんてカッコ良すぎるんだー!」とひと目惚れ状態。すぐさま恋にオチてしまった。
もう「いいな♪ いいな♪」という気持ちが強すぎて、出先から職場に戻り同僚女子に「打合せどうだった?」と聞かれても、「え? 別に、普通」とかいって、イケメン坊主頭くんがいたことを完全にスルー(笑)。
だって「もうこれ以上、彼に私以外の女子に出会ってほしくない! 美人な同僚女子ならなおさら!!!」とダサすぎる黙秘権を貫くことに決めた(←そんな権利はない!)。
その後、なんとかお近づきになるチャンスはないものか・・・・・・? と機会を狙っていたけれど、そもそも仕事の相手だから関係がこじれるのは絶対NG。下手なアプローチはご法度。
それでも好印象を与えたくって、メールの文面はひたすら丁寧にやわらかく、電話の応対は1オクターブ高い声で! ・・・・・・ってそんなことくらいしかできなかったけど。しかもこんなイケメンが私なんて相手にしないだろうなと基本、弱腰。
あとはもう仕事ぶりでアピールするしかなくって、頑張ってぬかりなく用意しまくった資料で彼の突発的なアクシデントを救ったとき、「わ。さすがっスね、おーしまさん」と耳元で言ってもらえたのが、この恋のハイライト(涙)!!! めちゃくちゃ嬉しかったけど、それだけかーーーい!

そうして、プロジェクトが無事に終了した打ち上げ終わりの帰り道。このまま終わりたくない! と想いが溢れた私に唯一できたのは、「友だちになってください!」と彼へメッセージを送ることだけだった。それが、あの時の私なりの精一杯の告白。
や、全然告白になんかになってないよね・・・・・・。
彼からは、「もちろんです!」と返信をもらえたけど、そこから何か進展する様子もなく、同僚女子に泣きついて報告することもできなかった(自業自得・・・・・・涙)。プロジェクトとともに、一途に、ひた隠しに隠し、駆け抜けて終わった"秘密の恋"だった。(大島智衣/脚本家、エッセイ・コラムニスト)
(ハウコレ編集部)

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