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エルメスワールド全開。アトリエが東京にやってきた!

  • 2017.3.10

2011年にクラフツマンシップを讃えるイベントとしてはじまり、ついに東京にやってきた「エルメスの手しごと展”アトリエがやってきた”」。フランスから職人たちが使い慣れた道具とともに来日。表参道のスペース オーで3月19日までその見事な手しごとを披露する。

馬に乗せる鞍、そしてシルクスカーフのカレ、ジュエリーや時計に手袋、ネクタイなど10種の職人が一堂に揃う圧巻の出張アトリエでは、直接職人へ質問ができる近さが魅力だ。細かな作業を行なう職人の手元は必見。思わず見とれてしまうその手元は、踊るように軽やかで、それぞれの素材が形になっていく様を見ることができる。会場には、大きな鏡やビデオが設置され、職人の手の動きをさまざまな角度から楽しめる仕掛けも。

シルクスカーフカレの四方を「ルロタージュ」という伝統の技法で仕上げていく。端の布を丸めながら、均一に縫い、カレが完成する。©Alex Profit

写真左のスクリーンでは手元の動きを真上から捉えた映像が流れる。右上には職人の背後から手元を見られる鏡も。

完成された時計を解体し、再構築するデモンストレーションでは、部品の細かさに思わず息を止めて見守ってしまう。©Alex Profit

また、エルメスグループの一員である、クリスタルの最高峰メゾンのサンルイのコーナーでは、360°のVR映像で職人がハサミでガラスを切る音や息遣いはもちろん、熱さまでも伝わってきそうな臨場感が。

さらに、今回の展覧会で注目したいことのひとつである数字。
ひとつの仕事を覚えるのに要する時間は、内容により1年から4年。時計の職人はまず4年間専門の学校で学んでからスタート。カレの染色を担当するフレデリックさんは現在刷り歴28年。50色近く使われるカレの刷り用フレームを作るのには6か月も要する。ちなみに、90㎝四方のカレを製作するために使用する蚕は300個、実に450㎏もの生糸が使用されている。

シルクスクリーンプリント職人は数か月かけて製作されたフレームを使用して、1色ずつ染色をしていく。©Alex Profit

前後左右に皮を伸ばし、無駄な伸縮性を削ぐ「デペサージュ」と呼ばれる作業を丁寧に行うことで、指の動きによる型崩れを防ぐ。©Christophe Bomet

カレの刷り職人が発した言葉に「時間を惜しまず仕事をする」というフレーズがあった。妥協なく、丁寧で確かな手しごとを行うクラフツマンシップは、エルメスのアトリエのDNAとして存在する。

まるでテーマパークのような楽しさを秘めた「エルメスの手しごと展”アトリエがやってきた”」。ぜひこの機会を逃さずに!

エルメスの手しごと展 “アトリエがやってきた”
会期: ~2017年3月19日(日)
時間: 11時~19時(最終入場は18時30分)
(※開催時間変更の場合は下記URLにて告知)
会場: 表参道ヒルズ 本館B3F スペース オー
東京都渋谷区神宮前4丁目12番10号
入場: 無料 3月13日(月)休
URL: www.hermes.com/hermesartisan

 

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