1. トップ
  2. レシピ
  3. 雛祭りのちょこっと豆知識♡ 時代によって姿かたちが変わるお雛さま

雛祭りのちょこっと豆知識♡ 時代によって姿かたちが変わるお雛さま

  • 2017.3.3

そもそも、“お雛さま”とは、女雛のみを呼ぶものではなく、男雛も“お雛さま”であるとご存じでしょうか?男雛のみを“お内裏さま“と呼ぶのは誤りで、童謡「うれしいひなまつり」の歌詞から広まったのだそう。“雛”とは、小さくて可愛らしいものという意味で、古くから日本で行われていた、紙で作った人形に自分の穢れを移して身代わりにし水に流す厄払いのための「人形(ひとかた)」と、平安時代の貴族の子どものおままごと遊び「雛あそび」が結びついたものが雛人形の起源だといわれています。

ここでは、時代によって姿かたちが変わっていった雛人形の歴史をご紹介します。

•立雛

雛人形のはじまりは、今のような座っているのではなく、先にお話した「人形(ひとかた)」の名残で立身姿でした。

•享保雛

1700年代初頭に流行り、その豪華絢爛な時代に合わせて、お雛さまも豪華で大型に。大きいものだと、60㎝のものまで! 男雛は束帯を着用し、笏や太刀を持ち、女雛は十二単を着用し宝冠をかぶり、檜扇を持っています。特徴は、冠が頭と一体化せず別に作られており、袖が大きく張っていること。

•有職雛

現在も、専門知識に詳しい人のことを“有職者”と呼びますが、平安時代、これら有職者が集まって、行事やマナー、慣習、装束など、貴族たちの約束事をまとめたものが「有職故実」。この「有職故実」に基づいた公家の装束を忠実に再現し、女雛は、鬢が横に張り出して、後ろ髪は降ろして水引などで束ねる“おすべらかし”という髪型にしています。

•古今雛

男雛は束帯、女雛は唐衣装を着用し、瓔珞(ようらく)と呼ばれるビーズのような飾りが付けられていたりと冠や衣装が煌びやか。江戸製は、目の中にガラスが入っています。

これらのお雛さまにいっぺんに出逢える場所が都内にあります。“昭和の竜宮城”と呼ばれる破格な装飾の豪華さで有名な目黒雅叙園では、京都指定有形文化財「百段階段」を舞台に、都内最大級の雛人形展「百段雛まつり九州ひな紀行Ⅱ」が開催中。九州7県より1,000点以上のお雛様が集い、見応え抜群の東京雛サミットとなっています。本展は、3月12日(日)まで。

取材・文/中野さゆみ

スポット情報

・スポット名: 『百段雛まつり』~九州ひな紀行Ⅱ~
・住所:〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1
・電話番号:03-5434-3140

の記事をもっとみる