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僕もこんなに小さかったの? 3才児が想像する赤ちゃんの前の話【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.3】

  • 2017.2.21
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保育園の先生やお友達のママが妊娠しているのを知った息子は、お腹の中に赤ちゃんがいるという不思議に取りつかれている。

「僕もこーんなに小さかったの?」と人差し指と親指の間隔をギリギリまで縮めて尋ねてきた。

「そうだよ」と答えると「卵がマンションにぶつかってパカって(割れて)生まれたの?」と重ねて聞いてきた。

どうやら絵本で見た「ばいきんまん」の誕生シーンを覚えているらしい。

「お母さんのお腹の中でこれぐらいまで大きくなって外に出てきたんだよ」

「お母さんがお腹の赤ちゃんの分までいっぱいご飯を食べて大きくなった」

と伝えても、まだあまりピンと来ていない様子の息子だったけれど真剣に聞いていた。

ふと思い立ってアルバムに残してあるエコー写真を取り出して見せてあげた。

一枚目の写真を取り出すと、妻の妊娠が分かった時のことを思い出した。

子どもという言葉を聞いてすぐに有頂天になってしまった僕に妻は苛立っていて、少し冷静になった僕は確認するまでは静かにしていようと思った。

そして、大きな期待と不安を一緒に抱えて、妻と二人で初めての産婦人科に行った。

待合で一人の時間、心細くて気持ち悪くなって病院備え付けのウォーターサーバを何度も往復して冷たい水を飲んだ。

興味の無い雑誌をめくり、部屋に飾られた作者も分からない絵画を見つめ、止まったような時間を過ごしていた。

「赤ちゃん元気ですよ」

お医者さんのその一言で全ての重圧が無くなって、「お〜」と感嘆の声を上げた。(妻の姿にも驚いた)そして最後に先生がエコー写真を見ながらお話をしてくれた。

ほとんど黒の写真の中にツブツブがいくつか確認できる。

お医者さんが指で示す先のツブが生命体であるらしい。

先ほどの感動とは裏腹に「これがいかにして育つのだろうか?」という新たな期待、不安が生まれる。

30歳の僕が3歳の息子と同じように生命の不思議に夢中になった瞬間だった。

(田渕正敏)

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