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「おめでとう、ありがとう。1歳の誕生日」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.37 

  • 2017.1.13
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あけましておめでとうございます。2017年、みなさんはどんな1年にしたいですか? わたしは初心忘れべからず、子どもがうまれてきてくれたことに感謝し、今年も子育てに奮闘したいと思います。そこで、2017年最初の記事は息子が1歳のお誕生日を迎えた日のことを書こうと思います。

――今日は晴天。気持ちの良い青空が広がっている。今日は息子の1歳の誕生日。

わたしの身体に宿った小さな小さな命が、この世界に産声をあげてから1年。どんなことがあっただろう。子どもと共に成長した日々。わたしはきちんとした、母になれただろうか。

365日、仕事と並行して1日も休まず向き合ってきた、初めての育児。振り返ればいろんなことがあった。

どの瞬間も、決して忘れたくない。息子を初めて胸に抱いた時の温もりやふわふわのやわらかな産毛、あまいおっぱいの香り、小さな手足…そのどれもが愛おしく、もう懐かしく感じる。

分娩台の上で、20時間陣痛と戦ったこと。あの痛みは世界の終わりかと思うくらいの激痛だった。

何度も繰り返す終わりのないおしめ替え。おしっこを顔にひっかけられたこともあったっけ。沐浴に失敗して泣いたりもした。産後鬱も心身ともに辛かったな…。毎日の抱っこ、手首が腱鞘炎になりかけた。増える洗濯物、手間のかかる離乳食。夜中の授乳、寝不足の日々…。

こうして並べてみると、育児は歓びと苦労の連続で、想像以上に手がかかる。1日があっという間。日々、スピードは加速していく。それもそのはず、人のお世話を朝から晩までしていたら、時間の感じ方が変わってしまうのも無理はない。

けれど、わたしは息子が可愛くて、可愛くて仕方がない。朝起きると、わたしの顔を見てにっこり笑ってくれるのだ。何もしていないのに、嬉しそうにしている彼を見ていると、わたしまで笑顔になる。世界がどんな暗闇に包まれようと、この笑顔だけは守ってやりたい。

全力で、笑ったり、泣いたりするこの子を見ていると、どこまでも自由で、みずみずしくて、世界は夢や希望に溢れているなと思う。純粋無垢で、キラキラとした特別な存在。この笑顔は何にも代え難い。

どんなに眠い朝も、疲れて悲しい夜も、息子はわたしを見て、とびきりの笑顔を見せる。小さな手でわたしを抱きしめて「お母さん、だいじょうぶだよ」と声をかけるように。

産む前まで、知らなかった。子どもってすごい。子どもって素晴らしい。子どもは、人を幸せにする力を持っている。いつだってこの子がいると、わたしは笑っていられるのだった。

わたしは近所で一番美味しいケーキ屋で、大きなショートケーキを買った。イチゴがたくさんのった、真っ白なショートケーキ。

ロウソクに火をつけて、息子の誕生日を祝う。不思議そうな顔をしてこちらを見つめる息子に「1歳になったんだよ。おめでとう。ハッピバースデイトゥーユー ハッピバースデイトゥーユー」と歌を唄っていたら、胸がいっぱいになり、わたしはうれしくて泣いてしまった。

涙が、たくさん出てきた。ロウソクの火が霞む。夫もとても嬉しそう。病気もせずに今日という日を迎えられたこと。こうして家族3人で、お誕生日をお祝いできたこと。息子が1歳になったんだ。

当たり前のようで、当たり前ではない特別な日に感謝した。母になり1年、父になり1年。ふたりとも本当によく頑張ったと思う。

1歳になった息子に、ありがとうの言葉を贈りたい。あなたが産まれて、わたしの人生は彩りを増した。明日が楽しみで仕方がない。あなたの成長を誰よりも願っている。

この想いは、きっと子を持つすべての、愛のあるお母さん、お父さんの気持ち。わたしだけの気持ちではないだろう、そう願いたい。

お誕生日が来る度に、生まれてきてくれたことを思い出して。“今”この瞬間がいちばん可愛い、この世でひとりしかいないわが子。そして、息子にとっても、この世でひとりしかいない母がわたしなのだ。

“お母さん”という生き物は笑ったり、泣いたりしながら、今日もまた育児に奮闘するのだろう。

つづく
(Boojil(ブージル))

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