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絶景のバガン遺跡は、味わいのある漆塗りのふるさと。

  • 2017.1.12
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ここ数年、発展著しいミャンマーで、いまも続く美しい伝統工芸が、漆塗り。日本の漆器とはちょっと趣が異なる、素朴で味わいあるテイストが魅力です。

ミャンマーの漆塗りのふるさとは、バガン。イラワジ川中流の広大な平野に広がるバガンには、パゴダ(仏塔)や寺院など、およそ3,000もの大小さまざまな仏教遺跡が立ち並んでいます。一生に一度は見ておきたい、荘厳で、美しい絶景!

この地方に、11世紀から13世紀に栄えたバガン王朝では、仏教が篤く信仰され、仏へ帰依するために、王や権力者のみならず、民衆もこぞって仏塔や寺院を建立したのだそう。仏教文化が栄えた時代に、仏具を作るために栄えたのが、漆塗り。いまも、バガン遺跡群の南にあるミィンカバー村には漆工房が多くあり、さまざまな工芸品が、地元の人々によって作られています。

バガン塗りの素地は、竹。竹を薄く剥いでテープ状にしたものをきっちりと編み上げて、器など立体的なものも、竹素材から作成。何度か漆塗りを重ね、研ぎ、磨いた黒地の製品に、刀で絵やパターンを彫り、赤、緑、黄色などの色を入れていく手法が一般的。

製品の中には、漆器なのに弾力があって、ふにゃふにゃと曲がるものも! 竹と一緒に、馬の尻尾を一緒に編みこんだ高級素地の製品で、これは、バガン漆器ならではのユニークな魅力。
 


歴史上の物語シーンや動植物などを、繊細に、隙間なく器全体に彫り入れていくバガン漆器。彫りのタッチになんとも言えない愛嬌と味わいがあって、手にするほどに、愛着が湧く器です。

最近は、色をのせない、黒だけのシンプルなものも多く、小物入れなどはお土産にも喜ばれそう。ヤンゴン最大の市場ボージョーアウンサンマーケットでも売られていますが、クオリティのよいものは、やはりバガンにある工房兼ショップで探してみて。

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