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空前絶後の仏女ブーム!「如来」「菩薩」「明王」…知っておきたい仏像見分け方入門

  • 2017.1.8

普段何気なく、お参りしている仏様。実は、それぞれ違いがあるのです。大まかな分類は、如来>菩薩>明王>天という階級に沿ったもの。仏像を見分けるポイントは、髪型、ファッション、装身具、手の形などがあり、これらを少し知るだけで、それぞれのキャラクターや立ち位置、ご利益がわかります。

悟りを開き仏の中で最高の境地に至った存在「如来」

仏像の世界で最高位にいるのが如来。悟りを開いた真理そのもので、人々を救うとされます。如来は一人ではなく、阿弥陀如来、薬師如来などたくさんの如来がいます。大日如来は密教という特別な教えの如来です。

「如来」は、螺髪(らほつ)と呼ばれるパンチパーマのような髪が特徴

如来かどうかを見分ける一番のポイントは、髪型。パンチパーマのような髪は、長い修行の間に伸びた髪が、悟りを開いた瞬間に一本一本がくるくると丸まったから。頭の上には盛り上がった大きなコブもあります。よく見るとおでこの真ん中には白い塊がありますが、これは白く長い毛が丸まったものです。また、もう一つの特徴が、上半身は大きな布をふわりとかけ、下半身は巻きスカートというスタイル。悟りを開いているので、俗人が好む装飾品はつけていません。悟りに至ったら、おしゃれは必要ないのです。ただ、密教という特別な教えの中で最高位にいる大日如来だけは、この特徴があてはまらないことが多く、冠や装飾品をつけていることがあるので注意です。

如来の次に位置付けられる存在「菩薩」は、修行中ながら人々を救う

二番目の位置にいるのが菩薩。観音様とか観音菩薩様とも呼ばれます。将来悟りを開いて如来になる方々なのですが、弥勒菩薩、観音菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、虚空蔵菩薩などはかなり悟りに近い位置にいて、修行中ながらも人々を救うためにそれぞれの立場で働いています。

「菩薩」は、現世の欲を捨てきれず豪華な装飾品やヘアアレンジも

まだ完全には悟りを開いていないので、属していた古代インドの貴族のファッションでいることが多く、髪は長く垂らしたり結いあげたり、リボンがあったり。冠や首飾りなどの装飾品もたくさん身に着けているのが特徴です。

教えに従わない者を懲らしめるために遣わされる如来の分身「明王」

優しい顔をしていては言うことを聞かない困った人間たち。懲らしめて救うために如来が怖い姿の分身を作ったのが明王です。如来の分身なのでファッションは地味で装身具は着けていませんが、懲らしめるための武器を持っています。

怒り顔の「明王」の手には煩悩を断ち切るための宝剣や弓矢などの武器が

明王の最大の特徴は怒りを表すためにとても怖い表情をしていたり、赤く着色されていたりすることです。目が3つある明王もいます。手には人間の煩悩を断ち切って救うためのさまざまな武器を持っていて、火をイメージさせる装飾がされていることもあります。

四番目に位置するさまざまな神様「天」

仏教が生まれる前のインドの神様方が混在しているのが「天」。ファッションも役割もさまざまですが、代表的なのは、お堂の四隅にいて如来や菩薩を守るガードマン的な役割の四天王。戦うために怒り顔で相手を威圧し、敵を踏みつけている姿が一般的。ちなみに四天王の一人の多聞天は、一体だけの時は毘沙門天と呼ばれ、妻は吉祥天だそう。男性の「天」が戦士であることが多いのに対し、女性の「天」は美と繁栄の象徴であることが多いようです。

「天」は仏や仏を信じる心を守り、現世利益をもたらしてくれる

「天」に属する方々は、美と繁栄、知恵や力などの現世利益を与えてくださるとされます。よく知られている恵比寿や大黒天などの七福神の神様たちや、人気の高い阿修羅も「天」に属しています。ちなみに阿修羅は作られた当時は真っ赤に彩色されていました。

取材・文/伊集院尚子

取材協力:イスム表参道店

仏像と過ごす贅沢な時間を手軽に手に入れられるのが、イスム表参道店。現代の仏師や作家が制作する価値ある仏像がずらり。価格も手に入れやすいものからあるので、まずはお気に入りの仏像との出会いを求めて、出かけてみたい空間です。

店舗情報

・店名:イスム表参道店
・TEL・予約:03-6419-7822
・住所:東京都渋谷区神宮前5-48-3 サンエムビルB1F、1F
・アクセス:東京メトロ表参道駅 B2出口から徒歩3分
・営業時間:11:00〜20:00
・定休日:年末年始

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